「中国語で話せない」アウトプットの苦手をどう克服するか?
今回は中国語のアウトプットについてです。
「見たり聞いたりしたら意味は分かるけど、自分の意見を中国語で言えない」
「中検やHSKは取ったけど話せない」
こんな感じの人は多いと思います。
僕もアウトプットがずっと苦手でした。
読むのと聞くのは得意で、HSK6級も1年ちょっとで取れたのですが、会話力はほぼゼロでした。
言いたいことを自分の言葉で言えなくて、留学中もなかなかもどかしい思いをしました。
ずっとそんな感じでしたが、最近はアウトプットに対する苦手意識がなくなってきて、言いたいことを自分の言葉でほぼ表現できるようになりました。
そこに至るまでの過程を整理してみようと思います。
■アウトプットが苦手な理由
読解や聴解はできるのに話せないのはなぜか?
その理由を考えてみると、下記の3点があるように思います。
▶単語や文法の基礎が固まっていない
中国語を話すということは、自分で中国語の文を作れることが前提になります。
中国語の文の構成要素は「単語」と「文法」です。
単語のボキャブラリーが少なかったら、そもそも言いたいことを文章にすることができません。
「文章を作るための素材がない」ということだからです。
また、単語をたくさん知っていても話せるとは限りません。
知っている単語を組み合わせて、伝えたいことを文にする必要があります。
ここで必要なのが文法です。
文法とは「伝わる文を作るためのルール」です。
文法を理解できていなければ、自分の考えを文にして伝えることができません。
▶発音に癖や訛りがある
発音があまり良くないことも、アウトプットができない原因となります。
「自分は頑張って話しているのに、相手に伝わらない」というパターンです。
こういった経験が続くと自信がなくなり、必要以上に苦手意識を抱くようになってしまいます。
▶アウトプットすることに慣れていない
アウトプットは慣れが欠かせません。
基礎知識や発音が問題なくても、話すのに慣れるまでは誰もが苦労します。
消極的ですね。
これでは場数を踏めないので、いつまでたっても当然慣れるはずもありません。
結果として、いつまでもアウトプットが苦手なまま、という悪循環。
■アウトプットの苦手はどう克服した?
悪循環にいた僕が「このままでいたくない」と思ったのは、この状態がもったいないと思ったからです。
中国留学も経験しましたが、それでも話すのは苦手でした。
留学したといっても、ただ中国にいるだけじゃ話せるようにはなりません。
「せっかく中国語を勉強して留学もしたんだから、アウトプットが苦手なままじゃもったいない」と思い、何とかしようと決めました。
実行したのは下記の2点です。
▶進んで恥をかくつもりで、とにかく話す
とにかく自分から進んでアウトプットするようにしました。
当時の問題はアウトプットに対して苦手意識があったこと。
その苦手意識を克服するためには、場数を踏んで慣れるしかないと思いました。
恥をかきに行くつもりで、下手な中国語で積極的に話しかけるように行動を改めました。
▶100点満点を狙わない
当然、最初はうまくいきません。
ただ、この過程は避けて通れないものだと思います。
ここで大事だと思ったのは、完璧を狙う必要はないということです。
100点満点の中国語でなくても、相手に伝わるときは伝わります。
イメージとしては60点か70点で十分。
自分が思うほど、相手はこちらの中国語が上手いか下手かは意識していないかもしれません。
完璧にこなそうとせず、ある程度適当に。
失敗しても恥をかくだけで、何かを失うわけではありません。
▶場数を踏めばアウトプットは上達する
こうしてアウトプットの機会が増えると、徐々にアウトプットに慣れてきました。
以前ほど苦労することなく、自分の言いたいことを中国語で言えるようになってきました。
「自分の言いたいことを中国語で言えた」
「自分の中国語が相手に伝わった」
当時はこういったことが大きな成功体験でした。
ここから徐々に好循環が生まれてくるわけですね。
中国語のアウトプットが上達する好循環。
この好循環を生んだのは、「恥ずかしくてもいいし、完璧でなくてもいいからとにかく話す」という態度だと思います。
“言うは易く行うは難し”ですが、「アウトプットが苦手」で悩んでいるなら、まずはほんのちょっとだけ意識を変えてみるといいかもしれません。