安い卵を選ぶとニワトリが苦しむ事実
タンパク質は、
私たちの体を形造る一番重要な栄養素です。
それは、髪の毛にとっても同じこと。
体はタンパク質がベースなので
タンパク質不足は様々な不調をもたらします。
髪の毛は生存に必須ではないので
体内でのタンパク質の配分は
一番最後と言われています。
ですのでタンパク質不足になると
髪の毛はすぐに栄養不足になり
質感が低下したり、異常脱毛が起きたりします。
美しい髪を育むためにも
良質なタンパク質はしっかり摂りたいもの。
良質なタンパク質源となる優秀な食材の一つと言えば、卵です。
卵はビタミンCと食物繊維を除く、
ほぼすべての栄養素を含んでいます。
具体的には、タンパク質、脂質、ビタミンA、D、E、K、B群、ミネラル（カルシウム、鉄、亜鉛など）を豊富に含みます。
そのため「完全栄養食品」とも呼ばれています。
また卵に含まれるタンパク質であるアミノ酸は、
必須アミノ酸９種類を量・質ともに
バランス良く含んでおり、
アミノ酸スコアは100と評価されています。
このスコアは卵が良質なたんぱく質源であり、
体内で効率的に利用されることを示しています。
卵はアミノ酸の供給源として非常に優秀です。
まさにスーパーフードと言えるでしょう！
今日はそんなとても身近で優秀な卵について、
一人でも多くの方に知って欲しいお話です。
是非、読んで頂きたいです。
卵を選ぶ
スーパーで卵を選ぶ時、
よく見ると様々な種類の卵が売られている。
色、値段、産地、個数、大きさ、栄養価など、
比べるとわりと違いがある。
あなたはこの数種類ある卵の中から、
何を基準に卵を選ぶだろうか。
何を基準に選べばいいか。
多くの人が「どれも大して変わらない」と思い
「安さ」を重視して選ぶのかもしれない。
ごく一般家庭の主婦にとって、
家計への経済的負担は軽視できない問題であり
価格は数円単位で気になるもの。
大差ないなら、安い方がいい。
私もそんな風に考えて、「安さ」で卵を選んできた。
アニマルウェルフェアを知る
そんな矢先。
とあるYouTube動画を見て知った事実。
安い卵が存在する理由を伝える動画だった。
その安さの裏には、
とても残酷な環境下で飼育される鶏の姿。
暗くて狭いケージに閉じ込められたまま
風もなく陽の光を見ることもなく、
虐待とも言える状況で飼育され
一生を終えていく大量の鶏の存在があった。
それは、想像以上に本当に酷い現実だった。
（メンタル的な衝撃が大きいと思うので動画のリンクは貼りませんが、真実を知るべきと思う方はご自身で検索してみてください。）
「アニマルウェルフェア」という言葉がある。
動物福祉の精神を表す概念として知られていて、
人間の管理下にある動物に対し
ストレスを最小限に抑え、
健康で快適な生活を提供することを目指している。
アニマルウェルフェアは
動物の「5つの自由」を基準としており、
飢えや渇き、不快感、痛み、恐怖からの解放、
そして正常な行動ができる環境を
保証しようとするものだ。
"動物は生まれてから死ぬまでにその動物本来の行動を取ることができ、幸せでなければならない"
米国、EUではこの考え方が
かなり浸透してきているようだけれど、
日本は10年遅れていると言われていて
まだまだ認知度が低いそう。
日本で販売されている90%以上の卵は
ケージ飼いであることが事実。
こうすることでコストを抑え
安い卵の販売が可能となる。
そこに鶏の幸せを見出すことは難しい。
ある程度の広さが確保され
自由に動ける平飼いではケージ飼いに比べ
鶏にとってははるかに心地よい環境だと思う。
買い物は「投票」
買い物は、投票だ。
安さを求めるということは、
「その残酷な現実を支持する」ということになる。
鶏卵用として生まれた鶏だとしても、
むしろ、だからこそ短い一生の中で
幸せな時間が少しでもあって欲しいと願うなら、
是非、平飼いの卵を選んで欲しいなと思う。
価格はおそらく1.5倍〜２倍ほど。
この数百円は家計の負担としてはとても大きい。
きっと選びたくても選べない家庭も多いと思う。
だから価格で選ぶことも決して悪ではないし、
そこは全くの個人の価値観になる。
ただ、動物福祉を大切に思う価値観をお持ちであり
状況が許すのであれば、
是非、平飼い卵を選んで頂きたい。
大衆が安さを求め続けるほど
不幸な鶏の現状を変えることは困難になる。
「月に1回は平飼い卵を買う」などの
工夫をするのもよいかもしれない。
そうやって選んだ卵で作られた手料理は
どんな味がするだろうか。
想像するだけでもなんだか少し、
気持ちがまるくなる。
きっと体だけでなく
心にも栄養を与えてくれそうだ。
「商品を買うことの意味を考える」
そんなエシカル（倫理的）な消費行動が
とても大切な時代になっています。
食す以上は、
その感謝を忘れてはいけないなと思います。
そして、その命の上に頂いたタンパク質から
私たちの肌や髪の毛は作られていて、
だからこそ、
その肌や髪の毛を美しく保つことは
とても意味深いことだと思います。
肌も髪も、頂いたものです。
大切にしましょう！
私たち美容師は髪の健康美を大切に考え
その上で美しくあるお手伝いをしたい。
そう思って仕事をしています。