ロシくんとウクちゃん（例え話）

昔、同棲もしていたカップルが居ました。「ロシくん」と「ウクちゃん」です。今は別れた二人です。この二人が最近、もめています。元カノのウクちゃんのところにロシくんが乗り込み、暴力をふるっているというのです。さて、どうしてこんなことになったのでしょうか。
話を戻して、なぜ別れたのかという３０年前のお話をしましょう。ロシくんとウクちゃんが別れた理由は一つではありませんしいろいろあるのですが、その一つが社会主義という考え方です。ロシくんとウクちゃんは同じ思想を持っていました。その思想を社会主義といいます。ただ、この思想の元で生活していくことが難しくなっていました。社会主義の説明をすごーくざっくりとすると、貧富の差が出ないようにみんな公務員になり同じ給与で働くことで貧富の差がなく平和に過ごすことです。この思想には一つ大きな欠点がありました。頑張らなくても同じ給与がもらえてしまうことに気づいた人たちがどんどん働かなくなっていったのです。結果、物がなくひもじい思いをする、そんな生活になっていってしまったのです。そんなこんなで厳しい生活となった二人は別れました。【ソ連崩壊】
別れるときに少しもめそうなことがありました。それは、ロシくんがウクちゃんの家に置いていた武器の問題です。ウクちゃんはロシくんの性格が怖かったので、武器を置いておこうとも思いましたが、そんな時現れたのがナトくんです。ナトくんも現場にきて少し助言をしくれました。「僕を信じて。僕が必ず守るから。」とナトくんはウクちゃんに言いました。ウクちゃんはナトくんを信じて武器をロシくんに返しました。【ブタペスト覚書】
さて、これで二人は別々の道を歩き始めました。二人とも、思想はいったん民主主義というものになります。
ロシくんが住んだ所では確かに物がない状態は解除されたのですが、物価が急上昇します。ロシくんは物はあるけど買えないという状態になり、結局、民主主義は悪であると再度考えるようになります。その後、ロシくんは生活さえ厳しかったのですが、その時床下にあった液体（石油）がどんどん値上がりしたことで持ち直すことができました。ロシくんは民主主義は悪であるという考え方のまま、立ち直れたのです。
ウクちゃんの住んだ所も物価は上がりましたがロシくんのところよりは安定していき、徐々にウクちゃんは民主主義の考え方に理解をしていくようになっていました。
ウクちゃんは、昔から民主主義の考え方でいたナトくんに好意を寄せるようになっていきましたが、元彼のロシくんは、ナトくんに「俺の元カノに手を出すな」と言っていました。ナトくんも「わかった、そのつもりはないよ」と言っていました。
その後も、ロシくんはウクちゃんは別れたけど、自分と一緒にいるのが一番だという考え方を持ち続けていました。でも、ウクちゃんはナトくんに惹かれだしていました。ナトくんは一線は超えていませんでしたが、少しずつ仲良くなっていきました。これに不満を持っていたロシくんはついに強硬策に出ます。ロシくんは腕力に物を言わせ、ウクちゃんのところに乗り込んだのです。そして、ウクちゃんの家の一部を奪い取りました。
とうぜんナトくんは怒って、ロシくんに抗議します。ところがロシくんは「おまえがウクちゃんに近寄ってきたからだ！ウクちゃんに近寄らないと約束しろ！！」ナトくんは、「わかったような気がする、、、」と口約束をしました。一応はロシくんも納得してくれました。でも、ロシくんはここには俺の友達が住むからとウクちゃんの部屋の一部をロシくんのものにしました。【クリミア侵攻】
この口約束はありましたが、ナトくんとウクちゃんとの関係は離れませんでした。また時間とともに少しずつ近寄っていくナトくんとウクちゃん。ロシくんは面白くありません。ついにロシくんは再びウクちゃんの家に乗り込んだのです。理由はウクちゃんの家には、お化けが出るのでそれをやっつけるなどというものでした。これに、ウクちゃんは激しく抵抗します。ナトくんはウクちゃんとの一線は超えていない約束は守っていたのですが、仲良くさえしてもダメだとは思っていませんでした。ナトくんは昔約束したことだし、ウクちゃんを助けようと考えます。ただ、ナトくんは悩みます。ロシくんとナトくんが本気でけんかをすると、仲間の多い二人なのでもっと大きな抗争になることも考えられます。ナトくんはウクちゃんが助かるようにと願い、いろいろな物資を送ったりしたのですが、直接喧嘩はしませんでした。物資だけでなく、ナトちゃんが戦うための武器はいっぱい集めてウクちゃんに渡します。ただ、ウクちゃんは「私を守ってくれるんじゃなかったの！？武器を送ってくるだけなの？？」とナトちゃんへの不信感も持ち始めました。
ウクちゃんの抵抗が激しいので、ロシくんはウクちゃんにいいました。「俺の必殺技を教えてやる。俺はスーパーギガマグナムウルトラパンチが打てるんだぜ。」これはどうやら本当のようです。どうなるウクちゃん。続きはまた次回。（つづく）