ナヴァーリヌイの死:論理的メディア批評
論理的考察
昨日、ロシアの反体制活動家アレクセイ・ナヴァーリヌイ氏が死亡したとのニュースがありました
この事件は既にご存知ですね。欧米や日本のメディアは、ナヴァーリヌイ氏の死因に関して憶測に基づく報道をしています。
プーチン大統領がナヴァーリヌイ殺害を命じたとか、簡単に信じてる人は、かなりナイーブです。
何故か?
この記事ではその理由を、論理的に説明してゆきます。論理的思考のための参考にしてください。
第一の理由。プーチン氏側に動機(メリット)がありません。ソフトで知的な印象を与えるインタヴューを全世界に流して10日もせずに、ナヴァーリヌイ氏が突然死すれば、自分にとって有利になるどころか、逆効果になると分からないはずがありません。
第二の理由。死因は他に考えられる(病死)。ロシア側の公式発表は"血栓症"でした。
第三の理由。殺人犯は別人の可能性がある。つまりロシア政府側でない人間であり得るということです。
第四の理由。西側メディアの準備の良さが異常に見える。不可解なことに、西側メディアはロシアの発表をまたず、訃報のほとんど直後に殺人説を仄めかしています。
第五の理由。仮に殺人であったとしても、プーチン氏に動機がないのと同じくらい、西側(具体的には英米・NATO)には"動機"があります。
それは、ウクライナにおける戦争が英米・NATOIによる対ロシア代理戦争であることを考えれば分かります。
第六の理由。第三の理由に関連して、別人による殺人とすれば、それは囚人に面会できる人間である可能性が高い。つまりナヴァーリヌイ氏が身内から裏切られ、切り捨てられた可能性も否定できないということ。
これらを勘案し、ナヴァーリヌイ氏の死因に関する、現時点での私の結論は、"まだ真相は不明"です。
陰謀論ではなく、事実に基づく論理的な推測です。
論理的に結論づけられず根拠もない説を学者は簡単に信じません。報道メディアがどう報じようと、それは同じです。学者の態度はそうあるべきなのです。
ナヴァーリヌイ氏と彼の体制批判メディア
さて、論理的な思考だけでは真実に迫れない、つまり現時点で"真相は不明"は物足りないな、と思う方は、ご自分で客観的なデータとなるようなな情報を収集してください。
例えば、次のような情報です。
アレクセイ・ナヴァーリヌイ氏は、どんな活動をしていたために逮捕されたのか。これは過去に報道されたので簡単に調べられるでしょう。
彼に関するドキュメンタリー映画を観るのもいいですが、ナヴァーリヌイ氏に関して、あの作品では全く描かれていない事実もあるので、注意が必要です。
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