西周成

映画研究者。Ph D(芸術学) 著書に『タルコフスキーとその時代 秘められた人生の真実』、『失われた映画大陸 現代ロシアの映画文化』、編訳書に『金の時代・銀の時代 ロシア詩選集』、『ロシア幻想短編集』等。 映画におけるイメージと他の物語芸術(小説、演劇)のそれとの違いについて。

西周成

映画研究者。Ph D(芸術学) 著書に『タルコフスキーとその時代 秘められた人生の真実』、『失われた映画大陸 現代ロシアの映画文化』、編訳書に『金の時代・銀の時代 ロシア詩選集』、『ロシア幻想短編集』等。 映画におけるイメージと他の物語芸術(小説、演劇)のそれとの違いについて。

マガジン

  • “作家の映画”を読解する(4)

    7月後半から8月前半にかけて公開した同名のシリーズ記事をまとめたものです。

  • “作家の映画”を読解する(3)

    今年6月後半から7月前半にかけて公開した「“作家の映画”を読解する」シリーズの記事をまとめました。『ツイン・ピークス』サーガ、『グッバイ・ゴダール』、『ラルジャン』、『ガタカ』他。

  • “作家の映画”を読解する(2)

    2021年5月後半から6月前半にかけて公表した「“作家の映画”を読解する」シリーズの記事をまとめました。“作家のドラマ”についての記事も二つ含まれています。

  • “作家の映画”を読解する(1)

    “作家の映画”とは何か、具体的な作品分析を通じて考えていきます。

  • その映像作品は“リアル”ですか?(1)

    noteで書き綴った映像作品論をまとめました。論じている作品は『自転車泥棒』、『インターステラー』、『エクスパンス』、『ジョーカー』、『ストーカー』、『冬の街』等、時代もジャンルも多岐にわたります。

最近の記事

韓国映画紀行(テキスト版)3:韓国映画文化の概観(2)ー映画政策と映画産業

こんにちは、西周成です。 現代韓国映画文化の概観を続けます。 前回の記事では、過去100年間の実際の出来事に基づいた歴史映画やドラマに焦点を当て、映画の観客と映画の相互作用について述べました。同時に、社会心理学の観点からこの相互作用を考えました。   今回は、映画産業と映画政策の相互作用についてお話ししたいと思います。まだ十分なデータはありませんが、自分が知っているデータを使い、他の国の関連データと比較することで、韓国の映画文化のあまり研究されていない部分を発見することがで

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    • 韓国映画紀行(テキスト版)2:韓国映画文化の概観(1)

      こんにちは、西周成です。 前回述べたように、私は映画文化を意味論的な領域と考えています。 ここでは、その意味論的な領域が動態的システムであることを付け加えたいと思います。このシステムは特定の社会内で変化し、その社会には、変化する経済的および政治的状況を伴う特定の歴史があります。一国の映画文化は、映画作家による解釈を通じてその国の歴史とそれを決定する諸条件だけでなく、それに対する人々の理解も反映しています。 今回は、観客と国民映画との相互作用という観点から、現代韓国映画文化の

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      • 韓国映画紀行(テキスト版)1:『市民捜査官ドッキ』

        こんにちは、西周成です。 諸事情により私は9月初めから韓国に住んでいます。 映画学者として、私は韓国の映画文化の急速な発展に長い間注目しており、その成功の秘密を探りたいと考えていました。 映画文化の成功について語る際に、私が念頭においているのは、個々の監督やその作品の世界的な評価、国内および世界市場におけるその国の映画産業の収益性だけではありません。映画文化は、映画や映画産業など、いくつかの要素が相互作用する意味論的な領域だからです。 映画文化には他の要素もあります。

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          短編「主要都市の滅亡」冒頭部AI朗読

          Kidleの新刊。 ソ連のジャーナリスト・小説家エフィム・ゾズーリャによる1918年の作品、本邦初訳。

        • 韓国映画紀行(テキスト版)3:韓国映画文化の概観(2)ー映画政策と映画産業

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        • 韓国映画紀行(テキスト版)2:韓国映画文化の概観(1)

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        • 韓国映画紀行(テキスト版)1:『市民捜査官ドッキ』

        • 短編「主要都市の滅亡」冒頭部AI朗読

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        マガジン

        • “作家の映画”を読解する(4)
          6本
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        • “作家の映画”を読解する(3)
          7本
          ¥400
        • “作家の映画”を読解する(2)
          6本
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        • “作家の映画”を読解する(1)
          4本
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        • その映像作品は“リアル”ですか?(1)
          5本
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          近未来長編SF『2045/2065』(下)冒頭部分

          2065年の日本を舞台とする後半(第ニ部)の冒頭部分。 ・全編はKindle版でお読みいただけます(下記リンク)。 https://www.amazon.co.jp/dp/B0BNVNBP85

          近未来長編SF『2045/2065』(下)冒頭部分

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          近未来長編SF『2045/2065』(上)冒頭部分

          2022年作。 オーディオブック的に複数のAI音声で朗読させたもの。 ・全編はKindle版でお読みいただけます(下記リンク)。 https://www.amazon.co.jp/dp/B0BNK4QCR3

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          ディストピアSF短編「アクと人類の物語」

          百年以上前の1919年に書かれた、ソ連の作家でジャーナリスト、エフィム・ゾズーリャの短編小説。政府の評議会が「不要者」と認めた人間は24時間以内に「死去」する義務を負う。 そう言えば、どこか関西系政党の軽薄な政治家が安楽死強制を仄めかしてましたよね。何も進歩してない人類、 特に日本人。

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          ロシア大統領選挙をめぐる言説とプーチン大統領が描くロシアの未来像

                             (この記事は4040文字です)   去る3月15日から17日にかけて投票が行われたロシアの大統領選では、現職のウラージミル・プーチン氏が国民の圧倒的な支持を得て再選された。本稿では、その結果をめぐって日本を含む西側諸国で流れている言説と現実との乖離や、プーチン氏が圧勝した理由について、私見を述べたい(私の専門は国際政治ではなく映画学だが、学者らしく根拠を示しながら)。 選挙中の不正疑惑と選挙結果に関する言説  日本を含む西側メディア

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          ロシア大統領選挙をめぐる言説とプーチン大統領が描くロシアの未来像

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          ナヴァーリヌイの死:論理的メディア批評

          論理的考察昨日、ロシアの反体制活動家アレクセイ・ナヴァーリヌイ氏が死亡したとのニュースがありました この事件は既にご存知ですね。欧米や日本のメディアは、ナヴァーリヌイ氏の死因に関して憶測に基づく報道をしています。 プーチン大統領がナヴァーリヌイ殺害を命じたとか、簡単に信じてる人は、かなりナイーブです。 何故か? この記事ではその理由を、論理的に説明してゆきます。論理的思考のための参考にしてください。 第一の理由。プーチン氏側に動機(メリット)がありません。ソフトで知的な

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          ナヴァーリヌイの死:論理的メディア批評

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          終末ものSF映画分析・詳解『ミュージアム・ビジター』(89)in Patreon (1)

          https://www.patreon.com/posts/visitor-to-1989-93927588?utm_medium=clipboard_copy&utm_source=copyLink&utm_campaign=postshare_creator&utm_content=join_link

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          『22世紀のソーニャ』冒頭部分朗読

          AI(Clipchamp)による朗読に手を加えたものです。 ●Kindle版:https://www.amazon.co.jp/dp/B0B2JBQLSC ●ペーパーバック版(オンデマンド、402ページ):https://www.amazon.co.jp/dp/B0C9S3HSX4

          『22世紀のソーニャ』冒頭部分朗読

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          『《作家の映画》を読解する』(上巻)より 『天国と地獄』(63)論抜粋

          黒澤明監督『天国と地獄』(63)に関する章の抜粋。 朗読はAI(Clipchamp)

          『《作家の映画》を読解する』(上巻)より 『天国と地獄』(63)論抜粋

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          "作家の映画"を読解する:上巻より「はじめに」

          アマゾンでオンデマンド本(ペーパーバック)、kindle版が発売中のシリーズ共通の導入部。 朗読はAI(Clipchamp)。

          "作家の映画"を読解する:上巻より「はじめに」

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          「"作家の映画"を読解する」Kindle本シリーズ化について

          2021年春から22年にかけてnoteで連載していた「“作家の映画”を読解する」(初期の連載名は「その映画は”リアル”ですか」)を、アマゾンのKindle本として刊行しました。 〈作家の映画〉の多様性を示す上下巻に加え、「フィルム時代の革新」としてさらに一巻を加え、フィルム時代後期に映画的表現を革新した諸作品に焦点を当てています。

          「"作家の映画"を読解する」Kindle本シリーズ化について

          『2045/2065』(キンドル版)カヴァー絵

          6月から執筆していたハイパーリアル近未来SF小説。上下巻でkindle本として発表することにしました。 上巻は11月末から発売中。下巻は間もなく発売。 近未来3部作中、時系列で言えば第1部に当たります(第3部は既刊『22世紀のソーニャ』)。

          『2045/2065』(キンドル版)カヴァー絵

          近未来思索小説『2045/65』

           これは現在執筆中の長編小説のタイトルです。  この作品をどんな形で公表するかはまだ決めていません(自作の価値は分かっているので無料公開はしません)。既に第一稿は全体の約3分の1を書き終えています。9月中には完成するのではないかと予想しています。  この作品では、今の日本社会の矛盾が極限まで行ってしまった社会の状態がかなりリアルに描かれます。  教育制度の矛盾、学歴社会、能力主義の「専制」、メディアの劣化、政治の劣化などが背景にありますが、具体的な組織や個人の批判は一切行

          近未来思索小説『2045/65』