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書評ー北朝鮮軍がわずか7人で福岡市を制圧。村上龍が描くリアリティ「半島を出よ(上)」


生活には、緩急がある。
・日本の緩みきった日常。
・北朝鮮の引き締めすぎられている日々。

それぞれの生活文化や日常を、兵士・政治家・市民・記者・ホームレスから見事に描かれている本作品。

最初の設定が緻密すぎて、ワクワクする。
・北朝鮮は朝鮮半島の平和的統一を見越し、九州制圧し北朝鮮に変わる東西の干渉区域を作り出す。
・北朝鮮は制圧する軍を本国への反乱軍と宣言することで、北朝鮮本国に制裁を行えない。
・たった九人の先遣隊が福岡ドームを占領する。
・内乱扱いになり、在日米軍が出動できない。
・日本人は交渉がわかっていない。
 記者は、相手が聞かれたら嫌な質問をするのが仕事なのにそれができない。

もリアリティがあった。


少数派と多数派の生き方。が全体に流れるテーマとも言えるだろう。

日本の政治や外交はもちろん、

国民性を生んだ風土について考えさせられる作品です。

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