【作品出品 2021】美術館とオンラインで作品を同時展示中!新聞紙に青焼きした「現在の青図-社会の皮膚-」シリーズ90点!
【展覧会のご案内 2021:3/24-3/28】
2021年3/24から埼玉県立近代美術館で始まった展覧会に参加しています。
2020年4/7から始まった緊急事態宣言を契機に制作をスタート。
新聞紙に日々の生活用品を焼き付ける『現在の青図-社会の皮膚-』シリーズを約90点展示しています。
このシリーズは、新聞紙に感光液を塗布し、記事の内容の関連するモチーフを焼き付けフォトグラムを制作する作品シリーズ。
「社会の皮膚(=新聞)」にその時の生活用品と時間を焼き付けることで「社会の情報」と「個人の記憶」の関係を探ります。
コロナ禍が日々過ぎていき、慣れていく日常の中、慣れない制作をしながらしっかり記録して記憶したい。
現在を現在が充分に理解しきれない実感から支持体を新聞紙とし、未来への手紙の様な感覚で制作をしています。
2020年の4/7-5/25の緊急事態宣言を契機にこのシリーズの制作に熱が入り、2020年、11/15。「さいたま国際芸術祭2020」の中で、作品展示、ワークショップを開催しました。
2021年1/8-3/21までとなった2回目の緊急事態宣言中も、様々な社会情勢の変化がありました。その中には、自分自身に大きなインパクトを与え、強いリアリティを持つ事象でさえ、次第にその状況に慣れていってしまい、忘れていくことに恐怖を感じることがあります。展覧会を終えてこの記事を書いている今も、これまでの体験が制作のモチベーションとなり制作を続けています。今後も慣れていく日常で、慣れない制作をしながらしっかり記録して記憶していきます。
作品のつくり方は以下に詳細をアップしています。↓
ぜひ北浦和公園の桜と合わせて、ご来場ください。
「SMF宝船展2021」のご案内
本展では、コロナ禍で実施が叶わなかった昨春の「くもをつかむ」と「宝船展2020」を継承し、新たな展開を試みるものです。
プロジェクトのベースとなる作品やコロナ禍のさなかに野外で展開されたプロジェクトの記録、音や光あるいは言葉を素材としたさまざまな作品群、ホワイトアウトのような不思議な空間、写真をベースに異世界へと誘う各種の試み、コロナの収束と平安な日常の回復を願う作品、さらに子どもの造形まで、様々な作品を展開します。
日時:2021.3/24(水)-28日(日)10:00-17:30
※最終日は15:00まで
会 場:埼玉県立近代美術館 地階一般展示室1
(さいたま市浦和区常盤9-30-1)
観覧料:無料
SMF(サイタマミューズフォーラム)についてはこちら↓
ご来場にあたっては、マスクの着用や検温、手指の消毒等を含め、コロナ感染対策へのご協力をお願いいたします。
また、
関連事業として、2021.3/31(水)まで、ネット上で「宝船展@アート長屋」(www.artnagaya.jp)として、ZoomやYouTubeを活用したイベントを開催しています。
美術館のリアル空間とオンライン空間の双方で同時に展覧会を開催する実験的な試みになります。
私は、オンラインの展覧会では、作品の制作のプロセスを記録した映像をオンライン空間の「SMFアート長屋」に展示しています。
オンラインの展覧会場は以下になります。
http://artnagaya.jp/index.html?page=takarabune2021
コロナ禍でも様々な工夫により、アートを届ける実践を体験してくださると幸いです。
以下2021/03/29追記
本展覧会は2021.3/28を持ちまして無事終了いたしました。
ご来場くださった皆さま、ありがとうございました。
作品を観ていただいた方からは、
「数年後、数十年後にもう一度観たい。」
「この状況で制作を通して社会との関わりの方法に驚いた」
「日記のように感じた。毎日をしっかりと記録することで生きているリアリティを感じる」
「忘れることと覚えていること、記録について考えさせられる作品だ」
といった声をいただくことができました。
約1年の時間、数度の延期や期間変更を経て実現した展示だったこともあり、とても収穫の多い時間となりました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
⚫︎写真作家・造形ワークショップデザイナー ・キュレーター・「時間」と「記憶」をテーマに制作。2012年〜ヒロシマの被爆樹木をフォトグラムで作品制作 ●中之条ビエンナーレ2019参加アーティスト ●さいたま国際芸術祭2020 市民プロジェクトコーディネーター