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モチベーション行方不明の巻
青年:「今日はなんだかモチベーションが上がらないんですよねぇ。」
老人:「ほぅ、そんな日もあるさな。」
青年:「いや、ほんとに急にストンと気持ちが落ちてるんですよ。特に理由もなく。ただただ、やる気が出ない。」
老人:「ふむ、それでおぬしはどうするつもりじゃ?」
青年:「とりあえず、美味しいご飯を食べて、本を読んで、早く寝ます。こういう日は無理に頑張らず、静かに過ごすのが一番ですよね?」
老人:「ほう、それも悪くはない。しかし、それでは何も変わらんのではないか?」
青年:「えっ……いや、でもこういう日って、無理に動くより休んだほうがいいって言いますし……。」
老人:「もちろん、休むことも大事じゃ。しかしのう、おぬし、これが何日も続いたらどうするつもりじゃ?」
青年:「えっ?」
老人:「『気持ちが乗らないから…』と流しておるうちに、何もしない日が増えていき、気づけば何もせずに過ごすのが当たり前になってしまう。そうなると、モチベーションなんぞ永遠に戻らんぞ?」
青年:「……。」
老人:「だからのう、何もしたくない日こそ、ほんの少しでも動くのじゃ。『ちょっと歩く』『気になってた本を開く』『数分だけ何か書く』 。それだけでええんじゃ。動き出せば、気持ちもついてくることが多い。」
青年:「なるほど……じゃあ、とりあえず散歩でもしてみますかね。」
老人:「それでよい。それでよい。結局のところ、“やる気はあとからついてくるもの” じゃからな。」
青年:「……ありがとうございます。なんか、ちょっと元気出てきました。」
老人:「ふふふ、それはよかった。さて、おぬし、腹は減っとらんか? わしも何かうまいものが食べたいんじゃが。」
青年:「えっ、それはもう、がっつり食べに行きましょう!」
——こうして、青年は 「モチベーション迷子の1日」 を乗り越えたのであった。