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君だけのドラマを語れ!・全国高校生マイプロジェクト長野 summit 回顧録①

今回はまた長くなりそうと最初に言っておきます。では!

☆君だけのドラマを語れ

2013年。
東日本大震災の傷跡も深い岩手県大槌町で生まれた高校生マイプロジェクト。その存在は、時代のニーズを取り込みながらすくすくと育ち、今や国内では最高峰の一つともいえる探求学習のプログラムとなってきました。

2019年の全国高校生マイプロジェクトには2654プロジェクト、8765名の高校生が参加しています。大槌で津波の木碑をたてたプロジェクト、大槌のお爺さん、お祖母さんの笑顔の写真を集めていったプロジェクトといった小さな始まりから、10年もたたずしてこんな共感の連鎖が生まれている事にはただ感動しますし、その歩みを進めてきた関係者の皆様には感謝と尊敬の念がたえません。

2019年に僕は2つ、東日本大震災からつながるご縁がありました。

1つは、長野でやることはないと思いこんでいた災害ボランティア。2011年に石巻エリアでやってきた泥かき、泥だしを、またボランティアとしてやるとは思ってもいませんでした。

そしてもう1つが、長野県で始まった高校生マイプロジェクト。大槌のコラボスクールにボランティアで入っていたご縁でつながっていた金森さんとはその後もコラボさせて頂いてきていました。その流れで金森さんから引き継いだ b-lab (NPOカタリバが運営)の白田さんからこのお話を頂き、二つ返事で引き受けたのでした。

☆マイプロの土台は「主体性」です

ここからは主観9割でとうとうとお話していきますね。

中学生中心であったコラボスクールがそうであったように、対象が高校生となったマイプロでも絶対的な土台、最初の条件は「主体性」だと僕は考えています。

スタッフやファシリが「MY感」と呼んでいる言葉がすごくしっくりきます。実際、メンタルコーチとして大学生や社会人のキャリア相談、1on1セッションといったコーチングをしていても、この「主体性」を育めないことそのものが、この国をむしばんでいる大きな病のように思える時は多々あります。

では、主体性を育めないのはなぜでしょうか?

例えば、アンジェラ・ダックワースが提唱したGRIT(やり抜く力)の研究では、こうしたマイプロのような主体性をもって取り組み、やり抜く人の特徴が分析され、公開されました。

ここでGRITの視点で考えると、その研究からこうした主体性を持ってやり抜く力には「情熱」の感情が強く影響していることがわかっています。
そして、この「情熱」という感情は、継続的な取り組みによって始めて生まれてくる感情として定義もされています。

つまり、私達が「情熱」を生み出す為には継続的に取り組む「何か」が必要であり、その「何か」は私達が中長期的に関わっていける「好き」「うれしい」「興味深い」といったポジティヴな側面が多い何かで、それをやればやるほどより「心地よい」状態になっていくことが必要条件となるわけです。

しかも、GRITの研究ではこうした「何か」が自分でも気づいていない、自分が人生で大切にしている価値観や大きな目的と密接に関係していることもわかっています。

つまり【主体性を育む】という事は、育もうという相手の個性を理解し、その選択を見守り、時に提案し、常に相手の選択権を守り続け、その成長を見届けていく。そのプロセスが不可欠となるわけです。

ゆえに、主体性を育めない人の特徴で見受けられやすいのは、そもそも相手の好きな事、得意な事、興味を示す何かといった個性や相手の状況や背景について、少なからぬ時間を共にしながら見つけられていない

そんなケースが多いのです。


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