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第95回アカデミー賞最速予想!

みなさんこんばんは。
第94回アカデミー賞の熱が冷め切らぬ本日ですが、今回は気が早すぎますが来年のアカデミー賞の予想をしていこうとおもいます。
(というか今回のアカデミー賞が後味悪すぎたので忘れたい)

『Babylon』(デイミアン・チャゼル監督)

ノミネート予想 : 作品賞、監督賞、主演男優賞(ブラッド・ピット)、主演女優賞(マーゴット・ロビー)、美術賞、撮影賞、衣装デザイン賞
配給 : パラマウント
全米公開日 : 2022/12/25

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 『セッション』『ラ・ラ・ランド』で一躍人気監督の仲間入りを果たしたデイミアン・チャゼルの新作です。
 サイレント映画からトーキーに移行する1920年代のハリウッド初期を舞台にした歴史劇で、実在の人物と架空のキャラクターを織り交ぜて描くR指定作品ということです。『アーティスト』に似てるような気がしますね。
 キャストもブラピ、マーゴット・ロビーの他、サム・ライミ版スパイダーマンのトビー・マグワイア、『ファンタビ』シリーズのキャサリン・ウォーターストン、『ブックスマート』の監督で女優のオリヴィア・ワイルドら豪華メンバーが揃っています。
 既に撮影は終了しているということで、完成が楽しみですね。

『Killers of the Flower Moon』(マーティン・スコセッシ監督)

ノミネート予想 : 作品賞、監督賞、主演男優賞(レオナルド・ディカプリオ)、助演男優賞(ロバート・デ・ニーロ、ジェシー・プレモンス)、脚色賞、撮影賞、編集賞
配給 : パラマウント、Apple TV+
全米公開日 : 2022/11

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 みんな大好きスコセッシの新作です。今回はApple TV+オリジナル映画、原作はノンフィクション小説『花殺し月の殺人』です。
 舞台は1920年代、アメリカ南部。オクラホマ州の先住民保留地で20数名が相次いで殺される事件が発生し、主人公は、石油利権と人種問題が複雑に絡む陰謀の真相に迫るという内容です。
 スコセッシ常連のディカプリオ、デ・ニーロ、そして『パワー・オブ・ザ・ドッグ』で助演男優賞に初ノミネートされたジェシー・プレモンスが出演、そして原作小説も有名ということで楽しみですね。

『Nope』(ジョーダン・ピール監督)

ノミネート予想 : 監督賞、脚本賞、主演男優賞(ダニエル・カルーヤ)、助演男優賞(スティーヴン・ユァン)​
配給 : ユニバーサル
全米公開日 : 2022/7/22
日本公開日 : 2022/夏

 『ゲット・アウト』『アス』のジョーダン・ピール監督作品です。ホラーはオスカー受けしにくいのですが、『ゲット・アウト』はそんな通例を押しのけて作品賞候補にまでなった作品でした。
 本作は予告編やポスターが出ているものの内容については一切の謎に包まれています。どのようなあらすじなのか全く見当がつきません。
 とはいえ『ゲット・アウト』は例外的な作品で、『アス』は主演のルピタ・ニョンゴが批評家賞を快走していたにも関わらず主要賞では無視されてしまいました。本作ももしかすると入るとすると脚本賞のみかもしれませんね。

『タイトル未定』(デヴィッド・O・ラッセル監督)


ノミネート予想 : 作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞、主演男優賞(クリスチャン・ベイル)、主演女優賞(マーゴット・ロビー)、助演男優賞(ラミ・マレック、ロバート・デ・ニーロ)、助演女優賞(ゾーイ・サルダナ、アニャ・テイラー・ジョイ)
配給 : 20世紀フォックス
全米公開日 : 2022/11/4

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 『ザ・ファイター』で注目され、『世界にひとつのプレイブック』『アメリカン・ハッスル』では演技賞4部門に候補を送り込んだデヴィッド・O・ラッセル新作です。
 あらすじや内容についてはよく分かりません。ただ『ザ・ファイター』や『JOY』にしても演技賞に誰かしらを送り込んでいる役者が生きる映画をつくる監督なので、演技賞を中心にノミネートが期待できそうです。
 男優については上記の他にジョン・ダヴィッド・ワシントンやマイケル・シャノンも出演しているとのことで混戦になりそうです。

『Bones and All』(ルカ・グァダニーノ監督)


ノミネート予想 : 作品賞、監督賞、脚色賞、主演女優賞(テイラー・ラッセル)、主演男優賞(ティモシー・シャラメ)、助演男優賞(マーク・ライランス)、作曲賞、美術賞
配給 : ユナイテッド・アーティスツ
全米公開日 : 未定

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 『君の名前で僕を呼んで』で大センセーショナルを巻き起こしたルカ・グァダニーノ監督新作です。
 原作は、16歳の少女マレンが会ったことのない実父を探すアメリカ横断の旅をしながら、なぜ自分は大切な人を殺し食べてしまう衝動を抑えられないのか、その理由を探る物語とのことで、『サスペリア』に続いてホラー的な物語になりそうです。
 『サスペリア』路線でいくとしたらオスカーは厳しいかもしれませんね。ルカ・グァダニーノ監督はリブート版『スカーフェイス』やオードリー・ヘプバーンの伝記映画も控えており、オスカーに絡むとしたらそっちでしょうか。

『エルヴィス』(バズ・ラーマン監督)

ノミネート予想 : 作品賞、監督賞、主演男優賞(オースティン・バトラー)、助演男優賞(トム・ハンクス)、美術賞、衣装デザイン賞、作曲賞、歌曲賞、音響賞
配給 : ワーナー・ブラザーズ
全米公開日 : 2022/6/24
日本公開日 : 2022/7/1

 『ロミオ+ジュリエット』『ムーラン・ルージュ』で知られるミュージカル映画の名手バズ・ラーマン監督がエルヴィス・プレスリーの生涯を映画化した作品です。
 既に予告編も公開されており、くるくるとかわる衣装に吹き替えなしの見事な歌唱が繰り広げられ期待しかありません。

『Bardo』(アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督)


ノミネート予想 : 国際長編映画賞、監督賞、脚本賞
配給 : 未定
全米公開日 : 未定

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 『レヴェナント : 蘇えりし者』『バードマン』で二年連続監督賞に輝いたイニャリトゥ監督が20年ぶりに母国メキシコで撮影した作品ということです。
 著名なメキシコ人ジャーナリスト兼ドキュメンタリー作家の主人公が故郷に帰り、自身のアイデンティティや家族の関係、過去の過ち、そして母国のいまを見つめるノスタルジックなコメディということです。
 なんとなくキュアロンの『ROMA/ローマ』を思い起こさせますね。外国語映画とはいえ昨今の多様性が重視されるアカデミー賞では国際長編映画賞だけではなくもしかしたら作品賞にも入って来るかもしれませんね。

『The Son』(フローリアン・ゼレール監督)


ノミネート予想 : 作品賞、監督賞、脚色賞、主演男優賞(ヒュー・ジャックマン)、助演男優賞(アンソニー・ホプキンス)、助演女優賞(ローラ・ダーン、ヴァネッサ・カービー)、編集賞、美術賞
配給 : ソニー・ピクチャーズ・クラシックス?
全米公開日 : 未定

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 『ファーザー』で一躍一流監督の仲間入りを果たしたフローリアン・ゼレールの新作です。父の次は息子!今回も彼自身の戯曲の映画化であるようです。ヒュー・ジャックマンの元妻をローラ・ダーン、新しい妻をヴァネッサ・カービー、そしてどのような役かは分かりませんが『ファーザー』に引き続きアンソニー・ホプキンスも出演するようです。
 ゼレールは『The Mother』という戯曲と合わせて三部作という位置づけで、おそらく本作は三部作の二作目ということになるそうです。
※写真はイーストエンドの舞台版です

『Next Goal Wins』(タイカ・ワイティティ監督)


ノミネート予想 : 作品賞、脚色賞、主演男優賞(マイケル・ファスベンダー)、助演女優賞(エリザベス・モス)
配給 : サーチライト・ピクチャーズ
全米公開日 : 未定

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 『ジョジョ・ラビット』のタイカ・ワイティティ監督が手掛けるのはサッカー映画!およそスポーツものはオスカー受けがよくないですが、今年の『ドリームプラン』のようにいくかもしれませんね。
 当初はアーミー・ハマーが主演予定でしたがスキャンダルの影響でマイケル・ファスベンダーに交代しました。
 2014年のドキュメンタリー映画「ネクスト・ゴール! 世界最弱のサッカー代表チーム 0対31からの挑戦」をもとにした作品です。どのような作品になるか分かりませんがワイティティの作品なので面白いのでしょう。
※写真は2014年のドキュメンタリー版です。

『Poor Things』(ヨルゴス・ランティモス監督)


ノミネート予想 : 作品賞、監督賞、脚色賞、主演女優賞(エマ・ストーン)、助演男優賞(ウィレム・デフォー、マーク・ラファロ)、美術賞、衣装デザイン賞
配給 : サーチライト・ピクチャーズ
全米公開日 : 未定

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 『女王陛下のお気に入り』で最多ノミネートを果たしたギリシャの鬼才ヨルゴス・ランティモス監督新作で、再びエマ・ストーンとのタッグとなります。
 スコットランドの作家アラスター・グレイによる異色小説「哀れなるものたち」を映画化する作品です。ビクトリア朝時代の英国を舞台に、夫の虐待から逃れたい一心で入水自殺を図るが、エキセントリックな天才科学者によって蘇生され、身ごもっていた子の脳を移植される若き女性ベラ・バクスターの物語とのこと。
 時代物でありながらホラー的要素もあるランティモスらしい作品になりそうで期待ですね。

『The Northman』(ロバート・エガース監督)

ノミネート予想 : 主演男優賞(アレクサンダー・スカルスガルド)、主演女優賞(ニコール・キッドマン)、助演男優賞(イーサン・ホーク、ウィレム・デフォー)、助演女優賞(アニャ・テイラー・ジョイ)、脚本賞、美術賞、衣装デザイン賞、視覚効果賞、撮影賞、音響賞、作曲賞
配給 : フォーカス・フィーチャーズ、ユニバーサル
全米公開日 : 2022/4/22

 『ウィッチ』で注目され、『ライトハウス』では撮影賞にノミネートされたアート系ホラーの俊英ロバート・エガースの新作は壮大な復讐劇です。
 10世紀のアイスランドを舞台に、殺された父親のために正義を求めるバイキングの王子を描いた復讐劇。この物語は、シェイクスピアの『ハムレット』の着想となった中世スカンジナビアの伝説に基づいています。
 『ダンサー・イン・ザ・ダーク』以来となる歌手のビョークが魔女役として出演することでも話題となっています。およそ復讐劇はオスカー向きではないですが、技術賞を中心にノミネートを稼ぐのではないかと踏んでいます。

『White Noise』(ノア・バームバック監督)

ノミネート予想 : 作品賞、監督賞、主演男優賞(アダム・ドライバー)、助演女優賞(グレタ・ガーウィグ)、脚色賞、編集賞
配給 : Netflix
配信開始日 : 未定

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 『マリッジ・ストーリー』が6部門にノミネートされたインディー映画界の巨匠ノア・バームバック新作は1985年に書かれた小説の映画化です。バームバックがオリジナル脚本ではない映画を撮るのは初めてとなります。
 主演は『マリッジ・ストーリー』に引き続きアダム・ドライバー、助演にはバームバックのパートナーでもあるグレタ・ガーウィグが出演します。
 アダムは大学で「ヒトラー学」を教えている教授ジャック役で、グレタはその妻バベットを演じる。ある日、教授一家が暮らす街で、化学薬品を載せた列車の事故により、周辺に有害な化学物質が流出する。この事故でジャックは汚染された空気に触れ、一家が分裂していくきっかけに…という物語で、バームバックにしては社会派テイストが濃厚な物語で、期待半分不安半分といったところです。

『Don't Worry Darling』(オリヴィア・ワイルド監督)


ノミネート予想 : 作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞(フローレンス・ピュー)、助演男優賞(クリス・パイン、ハリー・スタイルズ)、助演女優賞(ジェンマ・チャン)
配給 : ワーナー・ブラザーズ
全米公開日 : 2022/9/23

 『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』で鮮烈な監督デビューを果たした女優、オリヴィア・ワイルド新作です。
 主演は『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』でオスカー初ノミネートを果たしたフローレンス・ピューです。
 映画の舞台は1950年、夫と共に実験的なコミュニティに暮らす主婦を主人公にしたサイコスリラーとのことで前作とは一変した作品になるよう。
 フローレンス・ピューの主演女優賞参戦は期待できるのではないかと思います。

『The Fabelmans』(スティーヴン・スピルバーグ監督)


ノミネート予想 : 作品賞、監督賞、脚本賞、助演女優賞(ミシェル・ウィリアムズ)、助演男優賞(ポール・ダノ、デヴィッド・リンチ)、撮影賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞
配給 : ユニバーサル
全米公開日 : 2022/11/23

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 相変わらずペースの落ちないスピルバーグ御大。『ウエスト・サイド・ストーリー』に続いた送り出すのはスピルバーグの自伝的映画。アリゾナ州を舞台に、自らの幼少時代をベースとした物語が描かれる。
 最近自伝的映画多いですね。『ベルファスト』に続きノミネートを手にするでしょうか。
 本作は何といっても『マルホランド・ドライブ』『エレファント・マン』で知られる映画監督デヴィッド・リンチが出演するということでどんなことになるのか楽しみです。

『Asteroid City』(ウェス・アンダーソン監督)


ノミネート予想 : 脚本賞、美術賞、衣装デザイン賞、撮影賞
配給 : 未定
全米公開日 : 未定

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 カンヌでのお披露目が噂されるビジュアル派監督ウェス・アンダーソンの新作です。ストーリーは謎に包まれていますが、ティルダ・スウィントンやビル・マーレイなどウェス作品常連の豪華俳優陣に加え、マーゴット・ロビーやトム・ハンクスも初参加することが伝えられています。
 『グランド・ブダペスト・ホテル』以降常連になるかと思いきや前作『フレンチ・ディスパッチ』は一つもノミネートされることなく終わりました。本作も有色人種のキャストが少ないことが指摘されており、時代と逆行してるとして無視される可能性もありそうです。

『Three Thousand Years of Longing』(ジョージ・ミラー監督)


ノミネート予想 : 作品賞、監督賞、主演男優賞(イドリス・エルバ)、 主演女優賞(ティルダ・スウィントン)、脚本賞、美術賞、衣装デザイン賞、メイク&ヘアスタイリング賞、編集賞、撮影賞
配給 : ユナイテッド・アーティスツ
全米公開日 : 未定

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 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で見事なカムバックを果たし、その年の最多受賞となった勢いそのままに撮るのは恋愛ファンタジー!今年のカンヌでのプレミアが発表されています。
 イスタンブールへの休暇に行くことを決めた孤独なイギリス人女性の姿が描かれており、願いを3つ叶えてくれるジンが入ったボトルを偶然見つけ、人生を変えるチャンスを得るという物語です。
 これだけ聞くとおよそオスカーにはそぐわなさそうですが、なにせ『マッドマックス』を最多受賞に導いたジョージ・ミラーですから。おそらくかなり尊敬を集めている監督でしょうし、監督賞は受賞もあり得るのではないでしょうか。


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