見出し画像

第36回東京国際映画祭 作品紹介【ワールド・フォーカス編①】

みなさんこんばんは。
今回はワールド・フォーカス部門の作品紹介をしていきます。
前回の記事はこちら↓


ワールド・フォーカス

『耳をかたむけて』(リュウ・ジャイン/中国)

『オクスハイドⅡ』(09)の監督リュウ・ジャインが『鵞鳥湖の夜』(19)のフー・ゴーを主演に迎えた作品。弔文を書くことを仕事とする男の葛藤を描く。上海国際映画祭コンペティションで監督賞を受賞。

出品歴
カンヌ : 『Niupi er』(?)
ベルリン : 『Niu pi』(フォーラム部門/国際批評家連盟賞)

『アンゼルム』(ヴィム・ヴェンダース/ドイツ)

戦後ドイツを代表する画家であり、ドイツの暗黒の歴史を主題とした作品群で知られるアンゼルム・キーファーの生涯とその現在を扱ったドキュメンタリー。3Dで上映。

出品歴
『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(アカデミー賞/長編ドキュメンタリー映画賞ノミネート)
『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』(アカデミー賞/長編ドキュメンタリー映画賞ノミネート)
『セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター』(アカデミー賞/長編ドキュメンタリー映画賞ノミネート)
『ミリオンダラー・ホテル』(ベルリン映画祭/審査員賞)
『パリ、テキサス』(カンヌ映画祭/パルムドール)
『ことの次第』(ヴェネツィア映画祭/金獅子賞)
他多数

『Somebody Comes into the Light』(ヴィム・ヴェンダース/ドイツ)

ダンサー・田中泯とヴィム・ヴェンダースの美しいセッション。映画『PERFECT DAYS』のスタッフが生み出した詩情あふれる映像。言葉より以前にあったものがそこにある。

『ダンテ』(プピ・アヴァティ/イタリア)

「神曲」の作家ダンテを詩人ボッカッチョの視点から描いた作品。名優セルジオ・カステリットがボッカッチョ役を演じる。『追憶の旅』(83)で知られる巨匠プピ・アヴァティによる歴史劇。

出品歴
『ジャズ・ミー・ブルース』(カンヌ映画祭/コンペティション部門)
『ボローニャの夕暮れ』(ヴェネツィア映画祭/男優賞)
『恋は結婚式の後で…』(ベルリン映画祭/コンペティション部門)
他多数

『湖の紛れもなき事実』(ラヴ・ディアス/フィリピン)

ドゥテルテ政権の圧政のなか、ヘルメス・パパウラン警部補は火山灰地の湖で起こった15年前の未解決事件を追い続ける。ロカルノ映画祭でパパウラン役のジョン・ロイド・クルーズが最優秀男優賞を受賞。

出品歴
『痛ましき謎への子守唄』(ベルリン映画祭/アルフレッド・バウアー賞)
『北(ノルテ)―歴史の終わり』(カンヌ映画祭/ある視点部門)
『立ち去った女』(ヴェネツィア映画祭/金獅子賞)

『漁師』(ポール・シリアーノ/フィリピン)

『マニャニータ』(19)が東京国際映画祭でも上映されたポール・ソリアーノの最新作。モノクロの美しい映像でとらえられた漁村を舞台にファンタジックなストーリーが展開する。

出品歴
『マニャニータ』(東京国際映画祭/コンペティション部門)

『愛は銃』(リー・ホンチー/香港)

台湾期待の若手俳優リー・ホンチーが監督兼主演を務めた作品。刑務所を出て海辺の町で働く主人公が過去のしがらみと苦闘する様を描く。ヴェネチア映画祭で新人監督賞を受賞。

出品歴
『Zui sheng meng si』(金馬奨/新人俳優賞)
『幸福都市』(金馬奨/助演男優賞ノミネート)
『シティ・オブ・ロック』(上海映画祭/男優賞ノミネート)

『メイ』(ルオ・ドン/中国)

上海の下町に住む70代の老女メイを主人公に、都会の片隅で生きる人々をドキュメンタリーとフィクションを混交して描く。上海国際映画祭アジア若手監督コンペティションで監督賞を受賞。

『メニュー・プレジール~レ・トロワグロ』(フレデリック・ワイズマン/フランス)

巨匠ワイズマン監督が、世界の食通が夢見るレストラン〈トロワグロ〉を描くドキュメンタリー。美食の国フランス、親子3代に渡り55年間ミシュランの三つ星を持ち続ける、その驚異の秘密に迫る。

出品歴
『臨死』(ベルリン映画祭フォーラム部門/国際批評家連盟賞)
『ボクシング・ジム』(カンヌ映画祭/監督週間)
『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』(ヴェネツィア映画祭/国際批評家連盟賞)
他多数

『ミュージック』(アンゲラ・シャーネレク/ドイツ)

ベルリン映画祭で銀熊賞(脚本賞)を受賞した作品。ほぼ全ての台詞が歌として歌われるユニークなスタイルで、オイディプス王の物語をモチーフとしたストーリーが展開する。

出品歴
『I Was at Home, But...』(ベルリン映画祭/監督賞)
『Places in Cities』(カンヌ映画祭/ある視点部門)
他多数

『パッセージ』(アイラ・サックス/フランス)

サンダンス映画祭、ベルリン映画祭を沸かせたアイラ・サックスの最新作。フランツ・ロゴフスキを主演に迎え、三人の男女が織り成す恋愛関係がナチュラルなスタイルで描かれる。

出品歴
『Keep the Lights On』(ベルリン映画祭パノラマ部門/テディ賞)
『ポルトガル、夏の終わり』(カンヌ映画祭/コンペティション部門)
『Forty Shades of Blue』(サンダンス映画祭ドラマ部門/審査員大賞)

『犯罪者たち』(ロドリゴ・モレノ/アルゼンチン)

自らが務める銀行の金を奪った男が、完全犯罪を実現するためにとる驚くべき行動を描く作品。予測のつかないストーリーテリングのうまさが光る。カンヌ映画祭「ある視点」部門で上映。

出品歴
『El custodio』(ベルリン映画祭/アルフレッド・バウアー賞)
『Reimon』(ロッテルダム映画祭/ビッグ・スクリーン部門)

『魔術』(クリストファー・マレー/チリ)

1880年のチリ。ドイツ人入植者に父親を殺害された13歳の先住民の少女が、村の祈祷師に助けを求める。祈祷師はドイツ人一家の子どもたちを呪術で犬に変える…。サンダンス映画祭で上映。

出品歴
『盲目のキリスト』(ヴェネツィア映画祭/コンペティション部門)

『ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ』(ペドロ・アルモドバル/スペイン)

カンヌ映画祭でワールド・プレミア上映され、話題となったアルモドバルの最新作。再会したふたりのカウボーイの愛憎をイーサン・ホークとペドロ・パスカルが演じた西部劇。

出品歴
『アタメ!』(ベルリン映画祭/コンペティション部門)
『オール・アバウト・マイ・マザー』(カンヌ映画祭/監督賞)
『神経衰弱ぎりぎりの女たち』(ヴェネツィア映画祭/脚本賞)
『トーク・トゥ・ハー』(アカデミー賞/脚本賞)
他多数

『Totem』(リラ・アヴィレス/メキシコ)

7歳の少女ソルは、祖父の家で父親のためのパーティーの準備を手伝う。やがて彼女はその日がかけがえのない日になることを知る…。ベルリン映画祭でエキュメニカル審査員賞を受賞。

出品歴
『Горничная』(サン・セバスチャン映画祭)

『ひとつの愛』(イザベル・コイシェ/スペイン)

スペインを代表するイザベル・コイシェの最新作。山間の村の一軒家で暮らす女性と、ドイツから移住してきた隣人の男性との奇妙な関係を描く。サンセバスチャン国際映画祭コンペティション作品。

出品歴
『死ぬまでにしたい10のこと』(ベルリン映画祭/アート・ハウス・シネマ・ギルド賞)
『ナイト・トーキョー・デイ』(カンヌ映画祭/コンペティション部門)
『あなたになら言える秘密のこと』(ヴェネツィア映画祭/Lina Mangiacapre賞)
他多数

いいなと思ったら応援しよう!