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各国の「目覚まし」

皆さんは目覚ましに何を使われているだろうか。スマホ?あるいはアナログの目覚まし時計?

私は通常アナログの目覚まし時計を使っている。スマホを使ってしまうと、朝からスマホの通知に縛られてしまう気がするから。ただ、そんなもの使わなくたって、自然(?)の音でも起きられる!ということで、今回は海外生活で私にとって印象的だった「目覚まし」について記憶を掘り起こしてみる。

鶏の鳴き声(時刻:日の出、音量:大)

日本の都市部では、もはや漫画の世界にのみ存在する事象になってしまっているような気もするが、鶏の鳴き声というのは、意外とすがすがしい気分で起きれるものである。何しろ時間が正確だ。日が昇り始めると同時に、「コケコッコー」(またの表記を「クックドゥードゥルドゥー」、「ウアアッアー」等々、国による)と鳴き(叫び)始める。

唯一の問題点は、寝坊を許してくれないところである。うっすらと夜が明け始めたら(それが5時半であれば5時半に、5時であれば5時に)強制的に鳴ってしまう。そして、音量は鶏が飼われている場所によるのだが、私が東ティモールで3か月間住んでた家では、家の敷地内で飼われていた。つまり、大音量目覚ましが壁一枚を通して鳴り響くため、日の出とともに強制的に起こされる。(健康的ですね)

犬の鳴き声(時刻:不定期、音量:犬の気分次第)

ラオスで住んでいるアパートの隣の家は、巨大な一軒家なのだが、その広い庭には、大型から小型まで5匹ほどの犬がのびのびと暮らしている。彼らが日中遊んだり日向ぼっこをしている様子を窓から眺めるのは癒しであるものの、吠える頻度が非常に高い。必ずと言って良いほど、私含め見知らぬ人が門の前を歩くたびに鳴き始める。

もちろん、夜とて同じこと。夜中の10時でも、2時でも、何かが気に障ると吠え始める。そして、1匹が吠え始めると他の4匹が大人しくしている訳がない。犬の大合唱が始まり、真っ暗闇の中、まさに「101匹わんちゃん」、「ペット」の世界が再現される。

もちろん、飼い主のラオス人ファミリーはそんなことお構いなしのようなので、我々はとにかく夜に誰も家の前を通らないことを祈るばかりである。

モスクから流れるアザーン(時刻:曜日によるが大体5時ごろ、音量:小)

コートジボワールは人口の約3割がムスリムの方である。したがって、モスクからは朝のアザーンが流れてくる。(ちなみに、キリスト教徒の方もおよそ3割程度を占めている)

こちらは、神聖なものでもあるし、幸いモスクからの距離も比較的遠かったので、朝うとうとしている時に聞こえてくるお祈り、という感覚である。

ただ、なぜか金曜日だけ他の日よりも早く、朝4時半に流れてくるような気が・・・あと30分遅くできないでしょうか・・・

警察のジョギング集団(時刻:朝6時ごろ、音量:クレッシェンドの後、デクレッシェンド。若干身の危険を感じる)

最後になりますが、こちらもコートジボワールの朝の目覚まし。だいたい、アザーンの音でそろそろ起きようと思っている頃に、追い打ちをかけてくる。

コートジボワールの警察署には大きな敷地はない。ただし、警察官の日々の鍛錬のため、朝のランニングは欠かせない(らしい)。その結果として発生するのが、大合唱付き朝の警察集団ランニングである。

私の住んでいたアパートの前もこのランニング集団のランニングコースに入ってしまっていたのが運の尽きである。ある朝、ベッドの上でうとうとしていると、だんだんと男の集団の合唱が聴こえてくると思ったら、家の目の前まで来ている。

「ウォッオー、ウォーオー」(クレッシェンド、屈強な男性100名程度の合唱)

ここで一つ前提をお伝えすると、コートジボワールは過去に内戦も発生している国で、日常生活で常に危険を感じるほどではないものの、政治情勢がデリケートであり、常に治安状況には注意が必要な国である(そして、当時の私は職場で当時安全管理担当も務めていた)。そんな国で、朝から集団の大合唱が近づいてくると、まず一番に疑うのは大規模なデモであり、そこから関係者への緊急連絡、安否確認、退避方法の検討を早急に進めねば・・・。

ということで、万が一を想定しつつ窓から外を覗くと、警察らしき人々のランニング姿が目に飛び込んできた。全く良い迷惑である。

ということで、こちらが最も効果的な目覚ましでした。


警察の皆様のランニングの様子。大声で歌いながら。後ろにはもちろん渋滞が発生。

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