腰部疾患検査
腰部疾患検査
●ラセーグテスト・SLRテスト
膝伸展したまま股関節屈曲させる。
屈曲途中で坐骨神経の経路から大腿後側膝下に放散痛が生じると陽性。
健常者では70°~90°挙上しても放散痛ないが、放散痛あると腰椎椎間板ヘルニア(L45、L5S1)、脊椎すべり症、横靱帯肥厚、脊柱管狭窄症などで出現。
●ブラガードテスト
ラセーグテストで陽性になった角度より5°下肢を下げ、足関節背屈を強制する。
坐骨神経の経路に沿って疼痛が増悪すると陽性。
障害はラセーグテストと同じ。特にラセーグテストとブラガードテストの両者が陽性の時は椎間板ヘルニアを示す。
●ボンネットテスト
SLRの手技で牽引痛が誘発されたら、角度を下げ、痛みが消失したところで股関節を内転、内旋させる。
障害はラセーグテストに同じ。
●ボウストリングテスト
SLRの手技で下肢に痛みが誘発された角度で、膝を20°屈曲させ、患側足を肩に乗せ、膝屈筋を両母指で圧迫し、痛みがなければ膝窩に移して圧迫する。
圧迫と同時に大腿後面から臀部にかけて疼痛があれば神経根が圧迫されている恐れあり。
●大腿神経伸展テスト
腹臥位にて膝90°屈曲し、股関節を進展させる。
大腿前面に疼痛が生じた場合は上位腰髄神経根(L2~L4)の圧迫症状。
●ケンプテスト
立位で体幹を回旋させながら後方に伸展させる。
坐骨神経の経路に疼痛が生じた場合、脊柱管狭窄症、特に外側陥没における神経根障害、腰椎椎間板ヘルニアを示す。