地域未来創造企業「きたもっく」
年間10万人が訪れるという長野原町北軽井沢にある有限会社きたもっくは、キャンプ場である「スイートグラス」、焚き火を中心に人が集う宿泊型ミーティング施設「タキビバ」。自伐型林業とその製材所の「あさまのぶんぶんファクトリー」やそこからの薪を商品にした「あさまの薪」、その薪ボイラーで沸かした「四季温泉」、多様な自然林の生態系を利用した養蜂業「百蜜」など浅間山麓の自然を糞団に活かした地域資源循環型の6次産業の会社であり、グッドデザイン賞2021金賞や令和2年度6次産業化アワード優良事例などの報奨も受けている。
この企業の取り組みが秀逸な源は、経営陣の哲学にある。ポスト資本主義とも思えるような、「儲かる儲ける」ことを第一に置かず「自然に従う生き方」という理念から連なる地域資源の価値化と無駄を作らない循環型社会への想いが根底を成しているように思える。コロナを通して、自然の尊さや畏敬の念に気がついた私たちがやっとこの理念に追いついてきたように思える。群馬県と林業の可能性を感じさせる未来型の企業であった。
企業も政治も、トップの哲学や理念がしっかりしており、そこから事業や政策施策が枝葉にのびているチームに惹かれてしまう。
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