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僕がCallaway Golfから学んだもの<最高のものを作ることが先決・編>

"Product-Marketing-Service-Brand" その順番が大切だ

キャロウェイゴルフの創業者イリー・キャロウェイ(以後イリー)のメーカーとしての明確な考え方です。

小さな企業が成功するには
まず製品の品質・機能が優れていなくてはならない。
もし、広告や販促活動に十分な資金がなくても
製品の品質や機能が優れていれば、
それを使った顧客は「これは良い」と言って人に勧めてくれる。
口コミである。
しかし、品質が市場にあるものと同じか、それ以下であれば
マーケティングの力で宣伝したり、強力な販売促進活動をしないと
販売は難しい。
しかも宣伝活動を止めてしまうと市場での生命力は失われる。
優れた良い製品は口コミで静かに広がって行き
確実に市場で生きていける。
そして、少しずつ売れ始めた利益で、宣伝やPR活動をすることで、
より多くの人がそのものを知ることになる。
さらに、そこに良いサービスを提供すると
口コミの力はより強くなり、強い生命力を持つ。
その後、その製品は安心できる、信頼に値する製品として
人々に認められ、ブランドとして確立する。


 多くの企業は「マーケティングが全てだ」と考え、市場に製品を投入する時点で大量の広告宣伝費、販売促進費を投入して販売実績を作り出すことが普通です。ブランドが確立していて、製品がそのブランドに裏付けされるものであれば広告によって大きなアドバンテージを取れるからです。
しかし、広告はお金を出して新聞や雑誌そして放送メディアのページや枠を購入するためにメーカーサイドの意向が全て反映されたものなのです。

イリーは広告よりもPRを重視しました。
広告より客観的な評価の方が消費者は信頼してくれるからです。
本当に良いもの、新しいもの、価値があるものはメディアが率先して取り上げるので消費者がどちらを信用してくれるかは明確ですね。
広告宣伝費にお金を使うなら、その分の経費を良い製品を作る開発資金に
使った方が消費者のためになる、と考えるのです。
だからメディアがこぞって取り上げてくれるような市場にはない、消費者が求める画期的な製品を作ることが最優先課題で、そのようなものは広告をしなくても製品の特徴がメディアによる取材、そして記事として掲載されるので顧客はそれを信じて購入してくれるからです。

「良い製品を作り続けること、これが信頼につながりブランドとしての価値を生み出す」とイリーはことさらここを強調していました。

ワインビジネスの時はワイン市場の状況、商習慣を調べた上で、最初から最高レベルのものを作るように求め、それを実践してきたのです。
それを表す言葉があります。ワイナリーの責任者の言葉です。

"Ely Callaway wanted to make sure that everything we did was first class and the best. They had to be first class and no second class, the best"
”イリー・キャロウェイは我々が創り出す全てのものに、最良で最高品質のものを求めた。それらは最上のものであり、2番目ではない”と

ゴルフビジネスでも考え方は全く同じでした。表現こそ違いますが、キャロウェイゴルフの哲学となった言葉で前回紹介させてもらったものです。

"Demonstrably Superior & Pleasingly Different"
明らかに優れていて、その違いを楽しむことができる

「市場はアベレージゴルファーが使うことができるやさしいドライバーを求めている」そのためにはもっとヘッドを大きくしたものを開発するように指示したのです。こうしてあの画期的なドライバー< Big Bertha>が生み出されたのです。

僕がこのパートで学んだことは、3つあります。
1、今市場にはない最高の製品を生み出す、そのための努力は決して惜しま     ないこと。(品質・機能はNo.1であり、No.2では意味がないこと)
2、広告よりPRに全力を尽くす(価値を第3者によって明確にするために)
3、良いサービスを実行する(製品より企業として信頼されるため)

常にこれを実践していれば自然とブランドは構築され、信頼に値する企業であると社会に認知されるからです。

”Product-Marketing-Service-Brand" この順番が大切だ
というイリーの主張、理解できますね。


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Shunsuke Matsuo
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