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意味に捉えられている



ここで必要なのは、生きる意味についての問いを180度転換することだ。
私たちが生きることから何を期待するかではなく、
むしろひたすら、生きることが私たちから何を期待しているかが問題なのだ。
    ―――ヴィクトール・フランクル(『夜と霧』より)


▼▼▼人生の意味▼▼▼


十代の頃、僕は「人生の意味」についていつも考えていた。
思春期の人間というのはみなそうなのか、
僕だけが特殊なのか分からないが、
「生きることの意味」がどうしても知りたかった。

「意味なんて考えるなんて贅沢だ」とばかりに、
「生きることで必死ですわ」といって取り合ってくれない大人も、
「大人になればそんなこと考えなくなるから今はとにかく勉強しろ」
という態度の進学校の教師も、
両方欺瞞に見えて反吐が出た。

もし意味がなかったら、今すぐに死んだ方がマシだ。
これは生きるか死ぬか、そういう問題(by シェークスピア)なのに、
なんでみんなそんなに平然としていられるんだ。

周りが全員、馬鹿か間抜けに見えた。


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