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絶望の歩き方




人生に必要なのは悟りではなく迷いだと思います。
 ―――又吉直樹(遠藤周作『沈黙』の帯に寄せた言葉)


▼▼▼夜を乗り越える言葉▼▼▼


いくつもの夜を乗り越えてきた。
いや、今も夜を生きている。

ここで言う夜とは時間帯としての夜ではなく、
比喩としての「魂の夜」のことを言っている。

夜をどう乗り越えるか。

それは多くの人間にとって、
けっこう大切なテーマなのではないか。
最近、自分自身がそのことを考えているのと、
「よにでし塾」の分かち合いから教えられたので、
すごくそれを考えるのだ。

これに対する正答は複数あり、
人によって何が正答かも違うだろう。

僕にとってもまだ何が正答なのか、
この年齢になってもまだ分からないのだから、
一生涯悩み続けるのかもしれないし、
ある年齢になると、
「魂の夜とか言ってんじゃねーよガキじゃあるまいし」
みたいに、悩むということ自体、
落ち込むということ自体が中二病に思えるほど、
すべてを超越/達観できるのかもしれない。
その世界には行ったことがないから分からないし、
「そこに行ける人と行けない人」というのが、
人間にはどうもあるっぽいなーとも思うのだ。

さしあたり僕には夜を乗り越える方法が必要で、
それをいろいろ試行錯誤する日々だ。

そして「書く」というのは、
僕にとってとても大切なことで、
もしかしたら僕は書くことで夜を乗り越えてきたかもしれない。
とふと思ったのだ。

絶望を生きるための言葉。

それについて今日は考えてみたい。


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