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Over the Wall報告会に行ってきた

良いものは良い。当たり前のことしか言っていないのだが、
叫びたくなるほどの熱量を感じてきたので報告したい。

Over the wall projectは良い。
Artが世界を変えた結果を、
ひとの人生を好転させた結果を報告を通して体感してきた。

そしてHONE BONEは良い。音楽がその場を飲み込んだ。

そんな輝く大人たちに圧倒された報告会だった。

参加したイベント情報:Over the wall 報告会@グローカルカフェ

◆Over the wall projectとは?

詳しくは、こちらへ。  https://world-mural-project.com

Over the wallとは
「アーティストミヤザキケンスケはこれまでケニアのスラム街など、世界各地に壁画を残してきました。
この度立ち上げたプロジェクト「 Over the Wall オーバー・ザ・ウォール 世界壁画プロジェクト 」は、毎年新しい地域に壁画を残すとともに日本の子供たちと現地の子供たちの交流やワークショップなど、絵を通して世界を繋げる活動を行っています。」

※公式HP(https://world-mural-project.com)より

今年でプロジェクトは5回目、5ヶ国目となる。
舞台はハイチ。国境なき医師団の病院に壁画を作製するプロジェクトだ。

完成した壁画の写真はこちら。

※公式HP(https://world-mural-project.com)より

流れを追いながらイベントの感想を書いていきます…

◆国境なき医師団の方のプレゼン

まず、国境なき医師団(MSF:Médecins Sans Frontières)の方からMSFの活動についての紹介があった。

団体名は超有名だが、恥ずかしながら実際の様子はあまり知らなかった。

MSFは大雑把に言うと、「世界で何か有事が起きた超急性期に現地に行って人を助ける凄まじい人達」である。

詳しくはこちら。https://www.msf.or.jp

ツイッターなどもあるのでぜひフォローを。

医師団なので医療従事者中心なのかなと思っていたが、実際は、医療に必要なインフラ整備や現地での活動のコーディネートなどなど、医療従事者ではない人達も多く活躍している組織だと知った。

今回Over the wall projectが入ったのは、ハイチの熱傷(やけど)の患者さんを中心に診ている施設に入ったとのことだった。

◆ミヤザキケンスケさんによるプロジェクト報告

詳しくは、ブログにも報告がなされているのでそちらを観ていただきたい。

「ハイチにある国境なき医師団の施設に壁画を描く」

この一行の中に含まれるプロセスは凄まじいものがある。
困難の数々。その中で生まれた出会いや、豊かさ。
エピソードの1つ1つが輝きを放っている。

ここでは僕に刺さったポイントを中心に紹介する。

今回プロジェクトで行くMSFの病院は首都ポストープランスの中の
シテソレイユ。いわゆるスラム街だが、治安は最悪らしく、
プロジェクトに同伴する通訳者候補に次々と断られてしまう。
名前を聴いただけで近づきたがらない、それ程の土地なのだろう。

当然、治安が最悪な土地に、現地の受け入れのコーディネーターや翻訳者がいなければプロジェクトは不可能だ。実際中断の可能性もあったらしい。

そんな中彗星の如く現れたのがこの人、Jeffyさん

ナイスガイ。※ミヤザキケンスケさんのブログより。
( https://ameblo.jp/miyazakingdom/entry-12477348371.html?frm=theme)

ミヤケンさんがハイチ大使館でのパーティーで出会った医師からの紹介という絶妙なツテからJeffyさんが見つかり、周囲の推薦もあって現地コーディネーター兼通訳という大役に抜擢された。

写真からも良い人感が漂うが、報告会に合わせて壁画の前からネット中継してくれるという役目をおそらく寝坊により遅刻。だが、会場の流れを繋いでいるとイベント終了までには到着し現地映像を届けてくれて報告会も大いに盛り上げてくれた。

寝坊と思われるものの、髪の毛はしっかりセットされていた
「俺が画面に映ったらその写真を撮ってくれ」と会場に要求し、
自撮り映像で登場するなど、最高のキャラクターだった。

しかし、ただのパーティー野郎ではなく、ミヤザキケンスケさん始め、
現地に行ったスタッフに毎晩語った話があるという。

「hey bro. ハイチの事を知りたいんだったら自分の目で見て、実際に来て知ってくれ。ニュースは一部を切り取ったものだ。それが全てじゃない…。」

自分の目で見て確かめろというメッセージはシンプルだが普遍的だ。強く心に残った。2010年の大地震や治安が悪いというイメージばかりが先行する国だが、そんな報道に思うところがあるのだろう、Jeffyはそんな祖国ハイチを愛し、同様にover the wall projectを愛していたようだった。
Over the wallのみんなはfriendsではない、familyだと言っていた。

Jeffyは今、現地メディアにover the wall projectの取り組みを売り込んでいるらしく、3社で新聞記事に取り上げられるに至った。10社は載せるぜ!と言ってネット通話を終えた。どこまでもかっこいい人である。

一見お調子者に見えて根本には信念がある男。かっこいい。

同様の魅力はMSFのスタッフ達も兼ね備えているようであった。
施設の壁に弾痕があるような環境で、日々医療にあたっているスタッフ達は、多国籍のスタッフ達とうまく過ごしていく術を身につけている。
陽気で気さく、ジョークが大好きという紹介がされている人が多い。
だが、一旦医療となると真剣そのもの、そのギャップがまたかっこいい。
MSFのスタッフは施設の中で共同で生活している。そういった生活でも
豊かに生きていく力が自然と身についていくのだろう。

その他、印象的な話が連べ打ちであった。
紹介しきれないので、ぜひミヤザキケンスケさん本人のブログの記事を読んで欲しい。例えば…

・まず、飛行機が遅れて待たされる。次の飛行機は1日後…。

・ハイチ到着時に購入していた絵の具がなぜか危険物とみなされ捨てられてしまう。

・作業始めるも、めちゃ暑くてやばい。息が出来ない。

そんな中でも、壁画のプロジェクトに加えて、
現地の特別支援学校でのワークショップも行い子供達に絵を描く体験を届けている。
来年度のプロジェクトの舞台、パキスタンへ届けるフラッグも現地の子供達と描いたものだ。

ここまで壁画についてあまり説明が出来ていなかったが、壁画はミヤザキケンスケさん監修のもと、患者さんやMSFのスタッフさんも一緒に作製している。Over the wall projectでは、現地の人々と一緒に作製していくのだ。

※ミヤザキケンスケさんのブログより
( https://ameblo.jp/miyazakingdom/entry-12497378396.html?frm=theme )

また、壁画のモチーフは毎回現地の絵本作品から選んでいるというのも、
現地の人達と共にある作品を残すための素敵な試みだ。

こうして、さまざまな人の力によって、壁画が完成した。

壁画の作製に興味を持って、引きこもりがちだった子が絵を通じて人と関わり始める。

自然と患者にも、スタッフにも笑顔が生まれる。

壁画を通じて人々の気持ちが、場の雰囲気が好転していく。
プロジェクトを通じて人生が変わったという人も少なくないはずだ。


アートがあることで、ゆとりが生まれる。
傷ついたり、苦しんだり、緊張した心にゆとりを与える。
これは医療のみではなし得ない人の癒し方だ。

これがアートの力なのだろう。


◆ HONE BONEとのコラボという必然

報告会の中で、アコースティックデュオHONE BONEのライブがあった。
https://www.honebone.net/

今回、Over the wall projectをテーマに新曲を書き下ろしてくれた。
ここで初披露。素晴らしかった。

正直、会場は年配の方も多くHONE BONEを知らない人も多かったように思う。申し訳ないが、僕も知らなかった。

お二人の印象はよく喋る人だなぁと、顔で弾くタイプの人だなぁと思っていたが、後から調べたら、公式で「ギター漫談」と「顔面ギター」という認識があった。納得。

だが、演奏が始まり、会場はHONE BONEに飲み込まれた。

「生きるのつかれた」

聴いていて気づいた。自分は生きるのに疲れている。
でもそれはおそらく僕だけではない。
多くの人が生きづらさを抱え、それでもなんとかやらなきゃいけないことがあるともがいて生きている。

そんな苦しいことが少なくないの日々だからこそ、
over the wallのような純粋な芸術に、そこで広がる笑顔や希望に、
Super happyというシンプルなテーマに惹きつけられる。
そこに集う人々の熱量に心が揺り動かされるのかもしれない。

歌詞は暗いようで実は前向きで、メロディーは優しく、歌声には戦う人々を支えてくれる力強さがあった。勇気をもらった。
泣き出してしまったら止まらくなりそうで、堪えるのが大変だった。

Over the wallをテーマの書き下ろしも素晴らしかった。
これからプロジェクトが行く先々で歌われていくのだろう。
Over the wallという言葉が、歌詞としてメロディーに乗った時の感動。
どこか必然にも思えるコラボレーションだった。

アートを通じて人々にsuper happyを届けるミヤザキケンスケさん。

音楽を通じて、人々の感情を揺り動かすHONE BONEの2人。


芸術というものの可能性、生きる力を報告を通して分けてもらった。

こんなに輝く大人達がいることを嬉しく思う。

困難を工夫やクリエイティビティ、
人々の繋がりを活かして乗り越えてプロジェクトを達成する。
その全てがかっこいい。

かっこいい大人になりたい。自分も何かしたい。そしてOver the wallに関わり、応援したい。自然とそう思える報告会だった。

◆応援したい!と思ったら出来ること。

1.YOUTUBEのチャンネル登録

今、ミヤザキケンスケさんはYoutubeでチャネルをつくり活動を始めている。1000人チャンネル登録をすると、ライブ配信ができるらしい。
来年度のプロジェクトまでに1000人の登録を集めて、
ライブ配信しながら活動することを見越しているようだ。

チャンネル登録はこちらから。

2.年間サポーターに3000円でなれる

Over the wall は年間3000円の寄付の個人サポーターを募集している。
サポーター用のパスポートが届き、プロジェクトが終わるたびに、
壁画を描いた国のスタンプシールが送られる。

詳しくはこちら
https://world-mural-project.com/jp/support/

3.活動に参加する。WSやイベントも。

今回の報告会のようにプロジェクトに関するイベントや
ミヤザキケンスケさんのワークショップは随時開催されている。
ミヤザキケンスケさんのブログや over the wall のページから確認できる。

ブログはこちら。

4.over the wall を広める。

この良さを周りの人に伝える。
こんな活動があるらしいと話してみる。

それがどこかで、プロジェクトを好転させる出会いに繋がるかもしれない。
そう思うとワクワクしてくる。

5.この記事をシェアする!

これは、僕からの希望ですが。僕は報告会に参加しただけのサポーターでも、なければ、スタッフでもなく、非公式、非公認のファンに過ぎないのですが、この記事が誰かにとってOver the wall やHone boneの二人を知るきっかけになってもらえたら嬉しいと願っています。

もし文章に興味をもっていただけたら、記事をシェアしたり、
ほかの記事も読んでくれたり、すると死ぬほど嬉しいです。

ここまで読んでくださった皆様ありがとうございました。

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ShunIshikawa
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