ART NAGOYA 2022 1513号室
2022年2月10日、名古屋に着いてまもなくオンラインミーティングでzoomをつなぐと東京は雪が積もっていると聞き、良いタイミングで新幹線乗って来たなと(名古屋も雨で寒いですが)
さて。
久々の名古屋には今回、石場文子さんがART NAGOYAに出展するということで、当方のところで保管していた作品を持ち込みに。直接伺いました。
今回はARTDYNEさんの作家のひとりとして馬嘉豪さん・岡田佑里奈さん・土井沙織さん・新井浩太さんらと、それとNii Fine Artsからの稲田早紀さん・笠井遥さん・平松絵美さんらとの展示。
ART NAGOYAはホテルのフロアそのものが会場でその一室づつ(ARTDYNEさんらは1513号室)を使ったアートフェアです。かねてからホテルを会場にしたフェアは機会が合わず行けてなかったので、自分自身見に行くことも楽しみにしておりました。ホテル会場のフェアって実際のところけっこう歴史あるんですね。
ホテルの部屋、ということで、日中と夜とで全然表情も変わって、個人的には夜の時間帯の方が趣があるように思ったのですが、いかがでしょうか。
日中の自然光もきれいな感じです。
ちなみに石場さんの作品に関してはちょっと本人から簡単な作品解説のコメントもいただいています。ラジオ的な感じで。
展示空間的には、そもそもが宿泊目的の「ベッド中心」の形なので、どこの出展ギャラリーもそれぞれその環境を踏まて工夫をしている感じでしたが、ARTDYNEさんらの設計は、置いている感じというより、「そこにいる」感じでドライな印象ではなくてなんだか柔らかい感じでよかったと思います(このへんの語彙が足りない・・)
設営プランについて伺ったところ、今回のこちらは一通り作品搬入してから各配置を考えたのこと。会場の事前下見するのもOKだったらしいのですが、前もってプランを立てても実際作品実物を持ってみてみると、必ずしもそのとおりにはいかないことも少なくないので(展示施工はライブですね)大まかなイメージは図面だけであとは現場で調整する、という流れとお聞きして。それも経験のなせる技かなと思いました。
今回、石場さんの置かれている側のベッドとその隣の(稲田さん作品たち)とは置き方に「静と動」のような対比もありましたが、そのあたりは石場作品の色彩感と一緒の面に置く馬さんの立体作品も相まって、その形の動きに合わせて、斜めに設置するなどをしている、という感じで。その隣の壁側にある土井さんの作品の配置も合わせてみると、視点をグラフにしたらキレイな曲線になるよう思えたりもしました。
会期中にちょっとづつ配置も変えたりもして、ちょっと動かすだけでけっこう変わる、というのもホテルの部屋、という環境ならではなのかなと。
その他、室内通して、みなさんのそれぞれ面白い展示演出だったのですが、ごく個人的にピックアップすると、石場さんの隣のベットなどを使った稲田さんの作品、窓側で自然光の影響を良い方向に受けていた感じもあってモチーフが植物だけに光合成している感、というか佇まいがよかった。とか。
特にファイルの中に入っていた作品たちもよかったですね(多角形のなど特に)。
馬さんのジェンガの作品もアイディアとして面白いし、個展を拝見する機会をのがしていたのがしまったな・・これらの大きな作品見たかったなと思ったり。土井さんのは同じ週で3331のARTDYNEさんの方で個展も開催中だったのですが、残念ながらスケジュールの妙で行けず・・かろうじてここで拝見できてよかったかも、という。
昨年ANBでも拝見した岡田さんのは壁紙やインテリアと共に見るとすごくまた濃い印象になっていたと感じましたし、ウォークインクローゼットに椅子の上に置かれてたのもさりげない感じで、しかしすごく世界観を出していたと思いました。
芳名帳の付近にさりげなくも個性的なオーラを放つ新井さんの立体作品や室内に入ったところの最初の壁やソファなどに置かれている笠井さん作品から窓辺の方に置かれている平松さんらの作品たちは優しげな感じで(特に小型の額を使った作品は可愛らしい)どことなく空間に入りやすいグラデーションを作られていたのではないかと思いました。
そういう意味では、入り口の廊下(?)の最初の面に、別シリーズの石場作品が並んでいるのもなるほどな、とも思います。
・・とざっくりとではありますが、実際の空間で見れたことがなにより良かった、ということで(それはあたりまえですが・・)。
ちょっとだけ様子をシェアさせていただくとこんな感じの風景でした
各作家さんの詳細などに関してはそれぞれのギャラリーへぜひお問い合わせください。
ARTDYNE
Nii Fine Arts
<ART NAGOYAについて>
他の部屋で気になったものも、別記事で紹介していければとも思っています。