【仮説検証って何?】カルビーの事例でご紹介します
「仮説検証技法」は英語でConsulting Processと呼ばれています。 その名の通り、大手のコンサルティング会社が、お客様の業務改革時に使う方法なんです。
プロのコンサルタントが使う手法なので、正直難しいです。
私は「仮説検証」をテーマに有料のセミナーを開いていますが、受講生からは「むつかしい」と言われるので、具体的に「仮説検証技法」を体感いただくよう、最近のDXなどの事例を使ってご紹介しています。
今回は、カルビー社のポテトチップス販売で成功した事例を、お借りして、仮説検証とは、をご紹介します。
【2024.12.16 改訂】
カルビーのポテトチップス戦略とは?
カルビーは「かっぱえびせん」の成功で、ポテトチップスに進出しましたが、売り上げが全く伸びない、という問題が発生しました。
その原因を調べたら、市場の商品の一部に劣化があったそうです。
当時CEO兼CIOの中田康夫 代表取締役社長が取った策を、以下の図で表しました。
✅ かっぱえびせんの成功で、ポテトチップスを発売
✅ ところが、売り上げが全く伸びないので原因を調べたら、商品の一部に劣化が見られました。 調べると製造から80日を過ぎると味が落ちることがわかりました
✅ そこで「出来立ての美味しい商品を消費者に届ける」と決め
✅ 市場に出すポテトチップスを新鮮に保つことを経営指標にしました
✅ 鮮度の見える化は、SAPシステムが持っている機能で可能なのに、旧システムはSAPに追加機能を多く入れたためそれが使えませんでした
✅ そこでSAPのHANAというVersionを導入した時にADD ONを最小にして、鮮度の見える化を提供することに注力しました
✅ 結果、製造後80日以内かどうか、小売店と情報共有することで、80日を過ぎないように注力し、無駄な廃棄・安売りを避けられました
✅ おかげで、売り上げが増え、お客様満足度も向上したのです
このストーリーをVision→仮説にしてみました
ここからは、参照資料から私が勝手に想定した「Vision」と「仮説」です
Vision : おいしいポテトチップスを消費者に届ける
仮説1: おいしいのは製造後80日まで。 お店には製造後80日以内に保つと、お客様がおいしいと評価していただき、売り上げが増える!
仮説2: 優れた分析ツールを持っている情報システム(ERPパッケージ)をうまく使うと、お店の鮮度を常に把握することができる
【参照情報】
DXの本質と企業競争力の強化 2022年5月 経済産業省 商務情報政策局 アーキテクチャ戦略企画室長 和泉憲明氏 WorksWay 講演資料
カルビーのポテトチップス鮮度を保つ仮説検証結果
私の想定した2つの仮説を、以下の順に整理し、図にまとめました。
仮説
Fact (事実)
findings (気づき)
conclusion (結論)
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