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高強度 vs 高ボリュームトレーニングの筋肥大への効果

 筋肥大を目的としたとき,高重量でやるのか,高回数でやるのかどちらがいいのか??

 筋肥大に重要な要素として,メカニカルなストレスとメタボリックなストレスの両方が重要です.

 メカニカルストレス

 メカニカルなストレスとは力学的ストレスつまり,筋にかかる物理的なストレスです.つまり,高重量でのトレーニングが必要になります.一般的には,メカニカルストレスは筋力向上に重要だと思われています.筋力向上を目的としているときに高重量でトレーニングする人が多いのではないでしょうか?

 メタボリックストレス

 メタボリックストレスとは代謝ストレスつまり,筋細胞内で行われる代謝によって引き起こされる化学的なストレスです.俗に言うパンプ感を得たときに引き起こされます.つまり,高回数でのトレーニングが必要です.一般的には筋肥大を目的とした場合,こちらの戦略を使うことが多いのではないでしょうか??

 しかしながら,これらを比較した多くの研究が非熟練者もしくはトレーニング初級者を対象にしているため,熟練者で同じような効果が出るのか不明です.


名称未設定

の研究は高重量と高ボリュームトレーニングを熟練者で比較しています.

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実験参加者を高強度もしくは高ボリュームグループに分けトレーニングを実施しました.強度・レップ数・種目はご覧の通り.

 結果は,思った通り,高重量でトレーニングした人たちの方がベンチプレスでの1RMの増加が大きかったです.面白いことに,腕の除脂肪体重つまり筋量の増加においても高重量でトレーニングした群の方がトレーニング後の増加が大きかったです.

つまり,筋トレ熟練者における筋肥大への効果は高重量トレーニングの方が高ボリュームトレーニングよりも大きいと言うことです.しかし,この研究は8週間での変化なので"短期間のトレーニングサイクルでは"トレーニング強度はトレーニングボリュームより熟練者の筋力向上及び筋肥大に重要.としています.

 多くの研究が,トレーニングボリュームが同じ場合,高重量でも高回数でも筋肥大効果は類似するとしているので,この研究の高ボリュームトレーニングは,トレーニングボリュームが大きかった可能性も考えられます.なぜなら,ご覧の通り,4日/週のトレーニングでコンパウンド種目の多いメニューとなっているからです.1日6種目の各4セットはかなり多いように思います.

 ただ,この研究は強度の方が重要と行っているので,いつも高回数でトレーニングしている方は高重量でやってみては?

主に,スポーツ医学や子どものスポーツに関することについて配信します.