【随想】天の光はすべて友
夜にひとりで散歩をするとき、僕は灯りについて思いを巡らせる
道の並びに等間隔で伸びる街路灯
横断歩道を見下ろす信号機
ガードレールの反射板
小さな店舗の看板たち
帰ってくる住民を迎え入れる団地のエントランス
冗談のような最大光量で夜更けに抵抗するコンビニ
それに比べて少しだけ忖度が見えるドラッグストア
忘れ去られても使命感を胸に令和に残る電話ボックス
どの灯りにも意味はあって、事情があって、ねらいがある
ワケアリなひかりたちはお互いにその由来を明かさないまま、
無秩序に夜