見出し画像

最長片道切符【2日目】「佐賀は出れるけど入られへん?」

割引あり

どうもよさげなタイトルが思い浮かばない

そもそも自分に文才があるわけではないのだが、どうもよさげなタイトルが思い浮かばない。さてどうしたものか、と思いネット上を漁ってみた。そんなときに「佐賀は出れるけど入られへん」というフレーズを見つけた。どうもお笑い芸人のネタらしい。今回はこれを拝借した。

06:50 佐世保駅着

少し佐世保の市街地を散策してから佐世保駅にやってきた。本日から本格的に最長片道切符の旅が始まる。

駅舎は撮り忘れた

本日はなんとも豪華なことに朝イチから特急、新幹線と乗り継いでいく。この885系は九州の特急の中で一番好きなデザインかもしれない。もしかしたら自分は丸みのあるデザインが好きなのかもしれない。

いわゆる水戸岡デザイン
白い「みどり」

いざ乗車してみるとやはりインパクトの強い内装。「ヘカ」に見える手前の文字はもしかして「凧」なのだろうか。奥に見えている「かもめ」、「おくんち」、「蛇踊」はどれも長崎に関するものなのだが。

ミニギャラリーとでもいうのだろうか
ここにもロゴが

今回は1号車に乗車するので本革張りの座席の車両だ。アウトレット品を用いることでコストを抑えて本革張りの座席を導入できたようだ。

とりあえず1号車はだいたい本革張りのようだ。

自分は気にならなかったが、布に比べて革は滑るということもあり布製へと順次交換されているようだ。革の臭いが苦手という人も当然いるだろう。

こちら布製。

JR九州曰く「汚れ付着防止のため」に革シートをモケットの素材に変更しているとのこと。

いたるところにロゴがあるようだ。

07:18 佐世保駅発

2本目 特急 みどり6号 博多行

早岐駅まではスイッチバックに備え、後ろ向きに進んでいく。まずは武雄温泉駅を目指す。

今回はeきっぷを使用。

早岐からは再び最長片道切符のルートに復帰する。

5分ほど停車する。

事業用のコンセントと旅客用のコンセントには何か性能に差があるのだろうか。わざわざ注意書きがあるということは、何かしらの差があるのだろうが。

今日も天気は良好。

07:57武雄温泉駅着

西九州新幹線の起点駅の武雄温泉駅に到着。高架化したのは2000年代初頭らしい。てっきり西九州新幹線と同時か少し前くらいだと思っていたが違うようだ。

ここで下車。
イラストは武雄温泉の楼門だろう。

コンコースに降りてくると、なんとも斬新な案内があった。見た目は良くないかもしれないが、「情報を伝える」という点では何も問題ない。

見た目さえ気にしなければ便利。
まさか無人だとは。

そろそろ下車印を頂けるのではと思っていたのだが、まさか無人だとは思わなかった。

このような文字のモニュメントは写真を撮りたくなる。

08:22 武雄温泉着

途中コンビニに寄ってから武雄温泉楼門までやってきた。駅名標を見たときには特に何とも思わなかったが、いざ実物を見ると江島神社の瑞心門や片瀬江ノ島駅に似ていると思った。ちなみに武雄温泉の名所であるこの楼門は辰野金吾によって設計された。辰野金吾といえば東京駅を設計したことで有名だ。

千と千尋の神隠しのモデルになったとか。
重要文化財らしい。

東京駅は戦後からかなりの間八角屋根だった。2012年に復元が終わり、ドーム屋根が復活した。このドームには8つのレリーフがある。うしとらたつひつじさるいぬの8つだ。長年、十二支のうちの8つしかない理由が不明だったそうだが、10年ほど前に判明したそうだ。足りない4つはこの武雄温泉にあるとのこと。

ガイド付きで所要20分程度のようだ。

二階の天井にはねずみうさぎうまとりの彫り絵がある。方角でいうと「東西南北」に当てはまる。東京駅の8つと武雄温泉の4つを合わせることで十二支が揃うようだ。

パンフレットが分かりやすい。
微妙に時間が合わない。

佐賀県では現在の武雄温泉(当時 別名 柄崎温泉)に初めて電灯がついたそうだ。

初めて知った。
こちらは新館。

武雄温泉の元湯は日本最古の温泉施設として名を馳せている。「肥前風土記」にも記され、神功皇后も入浴したと伝えられている。古来から有名なようだ。まだ朝なので今回は入浴はせずに駅に戻る。

連結はその向きなのですね。

09:09 武雄温泉駅着

寄り道もそこそこで済ませ、西九州新幹線に乗車する。九州の新幹線といえば内装が豪華なイメージがあるので楽しみである。

在来線とは対面での乗り換え。

車両は東海道新幹線と同じN700Sなのだが、色味が違うだけで随分と印象が異なる。

1周年記念の化粧だそう。

09:23  武雄温泉駅発

3本目 西九州新幹線 かもめ9号 長崎行

N700Sに乗車するのは何気に初めてである。西九州新幹線は指定席のほうが車内が豪華なので、今回は指定席に乗車する。

新幹線で長崎へ。
奥には大村湾が見える。
1号車
2号車
3号車

自由席はまさに東海道新幹線の色違いという感じだ。

自由席は5列

09:54 長崎駅着

途中駅すべてに停車しても長崎まで30分で到着。一瞬だった。歴史的な背景を細かく知らないので、在来線高速化ではダメだったのだろうかと思った。

もう少し乗りたかった。
終点長崎。
口紅もつけていたようだ。
新幹線駅としては最西端。

ところで、横浜の有名な駅弁で「シウマイ弁当」というものがある。これを販売する「崎陽軒」の名前の由来は長崎にある。まだ鉄道など存在しない江戸時代、漢学者たちが長崎のことを中国の都市名風に「崎陽」と呼んだらしい。そして、崎陽軒の創業者が長崎の出身であることから、この名前が名付けられたそうだ。

みどりの窓口にて所用を済ませ、いざ長崎の街へ。

長崎観光

せっかくなので長崎駅の周辺を散策してみた。

ホームの端っこまでやってきた

駅の向かいには長崎県庁がある。西九州新幹線についての展示があった。

長崎県庁にて。

再び駅に戻ってきた。お腹がすいたので昼食にしたいと思う。昼食は駅ナカのファミマで調達した。

坂本屋 角煮めし弁当
角煮は常温でも柔らかくおいしい。

再び街へ

腹ごしらえをして駅から出ると何とも怪しそうな空模様に。

今は晴れているものの…。

長崎駅前は絶賛工事中。完成は2026年らしい。

カステラ一番、電話は二番。

11:37 出島着

長崎といったらやはり出島かと思いやってきた。

出島。

出島を観光している間にかなり激しく雨が降ったようだ。傘の出番こそなかったものの、かなり蒸し暑い。

あまりに暑いのでバスで移動することに。

4本目 長崎バス 40系統 ダイヤランド行

不確か

小曽根バス停から歩くこと数分、とあるところにやってきた。

長崎の領土問題?

長崎には今は亡きソ連名義の土地があるとかないとか。

何の変哲もない路地。

奥に進んでいくと左側に看板がある。

解決することはあるのだろうか。

工事の音が聞こえるため、決して人気ひとけが無いわけではない。たがこのエリアだけ急に自然を感じるのは確かだ。

今にも崩れそうだ。
他の場所にも同じ看板が。

告示
 この土地は、ソ連邦の所有として、昭和六二年一〇月一九日、日本の法律に基づいて登記されてあるところ、日本政府は平成三年一二月二七日、ロシア連邦をソ連邦と継続性のある同一国家として承認したため、ロシア連邦の所有となったものです。
 許可なく使用したり、立入ることを禁じます。
平成六年八月二三日 駐日ロシア大使(以下略)

市の案内板ではとくに触れられていないようだ。

駅に戻る

途中大浦天主堂の近くを通ったが、今回はスルー。長崎旅行の際に寄りたいと思う。

少し読んで通過。
国宝 大浦天主堂。
坂の町 長崎
旧長崎税関下り松派出所
重要文化財らしい。

蒸し暑いのでバスで長崎駅まで戻ることにした。

5本目  長崎バス 40系統 ココウォーク茂里町

不確か
長崎駅
イラストは「蛇踊り」でしょうか

14:29 長崎駅発

帰りは在来線で長崎を発つ。西九州新幹線開業に伴い、長崎本線の肥前浜駅から長崎駅までの区間は電化設備を廃止した。列車は気動車化されているものの、電化設備はまだ残っているようだ。

6本目 普通 竹松行

となりにはふたつ星。
2度めの諫早。

諫早駅から新大村駅までは大村線を往復することになる。

15:32 新大村駅着

およそ24時間ぶりに新大村駅に戻ってきた。ここから最長片道切符のルートに復帰する。

隣は竹松。
在来線は簡素な造りのようだ。

15:42 新大村駅発

7本目 普通 長崎行

10分ほどで新大村駅を出発する。7、8人が乗車した。

竹松から折り返してきたのだろう。
岩松にて。

16:15 諫早駅発

8本目 普通 肥前浜行

諫早駅から肥前浜駅までの区間は近年新たにできた非電化区間だが、国鉄型の気動車が投入されているようだ。

主要な駅名が書かれている。
初めての下車印
行先標は運転手が交換するようだ。
海沿いを走る。
小長井にて。
少し怪しい空模様に。
カーブが連続する

17:14 肥前浜駅着

気動車はここまで。
ここからは電車に。
対面で乗り換えができる。

17:19 肥前浜駅発

9本目 普通 江北行

やはり不安定な空模様。
雨が降り始めた。

17:41 江北駅着

かつては肥前山口を名乗っていた江北駅に到着。1989年以降最長片道切符の終点となっていたが、2022年の西九州新幹線開業によって、その座を新大村に明け渡した。駅前には記念碑があるため、見に行ってみたと思った。

西九州新幹線開業と同時に改称。
雷雨。

あまりに雨がひどいので駅の中で次の電車を待つことにした。駅員もいなかったため下車印を押すこともなく、運休にならないことを願いながら待った。

17:52 江北駅発

10本目 普通 福間行

福岡に近づくにつれて少しずつ編成が長くなる。

18:15 佐賀駅着

ラッシュアワーだろうか。
イラストは県鳥のカササギらしい。

おそらく佐賀も雨は降ったのだろうが、自分が到着する頃にはすっかり止んでいた。

九州ではPayPayで特急券が買えるらしい。
そこそこ都会だった。
江藤新平と大木喬任
傘の出番はなかった。

本日は佐賀で1泊。明日も佐賀を出たり入ったり。

次回:最長片道切符【3日目】「かんこう」


ここから先は

251字

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?