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マルセイユ〜2日間で巡る海沿いの街〜
いよいよフランスを代表する港町「マルセイユ」に到着。
肌寒い気候から打って変わって南国のような暑さがやってきた。
ユーレイルパスでマルセイユへ
午前10時36分の電車でリヨンからマルセイユに行く。
いつものことながら発車の1時間前に駅に着いてしまう。
駅のベンチに座り、カフェで買ったパンをかじりながら発車時刻を待つ。
フランスから使い始めたユーレイルパスのおかげで移動はかなり楽ちんだ。
高速電車は大抵予約が必要だが、スマホで簡単に予約できるので苦にならない。
乗車する時もQRコードを提示するだけなので、颯爽と改札を通り抜けられる。
マルセイユの街に到着
マルセイユの主要駅・「マルセイユ・サン・シャルル駅」に着いた。
早速、ホステルを目指して駅の入り口を出ると思わぬものに出迎えられる。
入り口の前には、なんと東京リベンジャーズの絵が展示されていた。
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いつも通りオフラインマップを片手にホステルまで歩き、チェックインを済ます。
以前泊まったホステルの系列らしいが、受付の人が無愛想かつやる気がなかった。
設備的には全く問題なかったので、特に気にしない。ちなみにパリの方は最高。
街歩き①
チェックイン後、適当に街をぶらぶら。
ホステルから海の方向に当て所なく歩いていくことにした。
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サント・マリー・マジョール大聖堂
通りを海方向に歩いていくと何やら大きな建物が見えてきた。
「サント・マリー・マジョール大聖堂(マルセイユ大聖堂)」。
マルセイユを代表する観光スポットだ。
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近くから見るとかなり背の高い建物で縞々模様が特徴的。
後日調べたところ、このような見た目から地元でパジャマと呼ばれているらしい。
内部も縞々模様になっていて、特に天井を見上げた姿が美しい。
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旧港
大聖堂から少し歩くとヨットやボートが大量に係留されている港に出た。
美しい海と港が見える景色にようやくマルセイユに来たことを実感。
南仏プロヴァンス地方の温暖な気候がとても心地よい。
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港には、蒸気機関車のような見た目をした観光バス乗り場があった。
「プチトラン」と呼ばれるこのバスは、フランスではよく走っているらしい。
なんとなくバスに乗車して街をぐるぐる巡った。
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ノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院
路地や海沿いの砂浜などを通り抜け、街を一望できる場所に来た。
手前の街から所々に島が浮かぶ海まで一気に見渡すことができる。
そんな場所に佇むのが「ノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院」だ。
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こちらも縞々模様が見られる外観だが、内部がとてつもなく豪華。
目に飛び込んで来た黄金に輝く天井に思わず息を呑んだ。
赤白の縞々模様の柱と黄金のコントラストにしばらく目を奪われた。
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街歩き②
マルセイユ滞在2日目。
海のものを食べたり、船に乗ったり、港を満喫した。
パレ・ロンシャン(ロンシャン宮)
路面電車に乗り込んで海とは反対方向に進んでいく。
たどり着いたのは、「パレ・ロンシャン(ロンシャン宮)」。
海とは違う水の豊かさを感じさせてくれる。
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手前の大きな噴水と奥にある滝、見事な彫刻が目を引くスポット。
宮殿の左右の建物には、美術館と自然史博物館が入っているらしい。
今回は、建物の中には入らずに周辺の散策を楽しんだ。
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新鮮なシーフードに舌鼓
お昼頃に旧港付近を散策しているとお腹が空いてきた。
せっかく港に来ているのだからシーフードを食べようと決意。
少し彷徨い歩いたところで良さげなお店を見つけた。
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店長さんらしきスキンヘッドおじさんが英語でメニューを教えてくれる。
「タコが美味しいよ、食べれるかい?」とおじさんが言う。
「日本人はたくさん食べてるからもちろん大丈夫」と笑顔で返した。
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イフ城、小説・巌窟王の舞台
お腹を満たしたところで、なんとなく「イフ島」行きの船に乗船。
チケット売り場のお姉さんが「帰りの船に乗り遅れないでね」と心配してくれた。
船は20分ほどで島に到着し、16世紀の要塞跡「イフ城」が目の前に現れた。
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イフ島のイフ城は、アレクサンドル・デュマの小説『岩窟王』の舞台。
あまり詳しくなくとも巌窟王、モンテ・クリスト伯の名前は聞いたことがある。
要塞の中には、昔、監獄として使われていた当時の様子が残っている。
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あとがき
この辺りから普段の自分の行動パターンに近くなり始める。
正直、美味しいグルメみたいなものにあまり興味がなかった。
ここからは頑張ってレストラン探しをしなくなっていた。
でも、後々そのおかげで地元の人が行くようなお店に行けるようになる。
マルセイユのシーフードも最高のロケーションで最高の料理に出会った。
店主のスキンヘッドのおじさんもとても優しかった。
おじさんが、料理を食べている最中に味の感想を聞きに来たので、咄嗟に「セ・トレ・ボン(美味しい)」と笑顔で言った。おじさんは、近くにいた常連と嬉しそうに言葉を交わしたあと、俺の肩にポンと手を置いて「楽しんで」と返してくれた。
名残惜しくもフランスを去り、次の目的地へ。
ついに4カ国目「イタリア」に足を踏み入れる。