妖怪は世界を平和にする③
約6年にわたり、「妖怪アートプロジェクト」なるものに携わってきた筆者が、これまでに得た知識や経験を基にたどり着いた一つの結論「妖怪は世界を平和にする」について連載形式で述べていきます。
ここでは、私が年間を通じて行っている「宗教行事」について紹介します。おそらく、日本の人であれば共感できそうな、“世間一般の”人たちが行っている宗教行事とほとんど変わらないと思われます。
私が参加する宗教行事
【仏教】
大晦日には家の向かいにある真言宗のお寺で「除夜の鐘」を手伝います。
また、このお寺では「大師市」といって、寺の門前で開かれる縁日や、島の皆が楽しみにしている「餅投げ」などが、毎年4月と12月の21日(お大師様(弘法大師・空海)の命日)におこなわれます。私は、この「世話人会」というものにも入っていて、毎回、イベントのお手伝いをさせていただいております。
【神道】
お正月には地元の八幡神社に初詣に行きます。
10月には秋祭りに参加して、神輿(小豆島では「太鼓台」といいます)を担ぎます。
【キリスト教】
子供のころに通った幼稚園は、モンテッソーリ教育のカトリック幼稚園で、毎朝マリア像にお祈りをしていました。
両親が信者ということではなく、近くて便利だったから、というのがその理由です。
【神仏習合?】
趣味は御朱印(ごしゅいん)を集めること。
お寺や神社など、お参りに行くと、ところかまわず御朱印帳に御朱印をいただいています。
【ヒンズー教?】
数年前にカンボジアに旅行に行った際には、アンコールワット越しに昇る初日の出を拝んだり、夕日に沈む遺跡群の風景を眺めて感動したり。
いかがでしょうか?
そんなことは自分もやっている、という方が多いのではないかと思います。
大なり小なり、日本人である皆さんなら、私の行動は、けっこう普通に共感できることだと思います。このほかにも、お墓参りや法事、神棚にお供えをしたり、結婚式は教会でされた方も多いでしょう。このように、日常のあらゆるところに宗教行事がありますね。このようなことは私たちにとっては当たり前のことと感じられますが、改めて考えると不思議なことです。
私が持つ死生観や宗教観については後ほどまた説明するとして、とにかく、これから話す内容は布教とかナントカ商法とかそんなことではないのでご安心くださいませ、ということです。
さて、改めて「妖怪」というとどんなものを想像しますか?
怖い怪物、目玉おやじや一反木綿、河童や天狗、など様々ですね、押しなべてなんとなく気持ち悪い、怖い存在であるということには異論はないと思います。
次ではこの「怖い」という感情と妖怪についてお話しします。
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