43125人のリスタートとホープ軒。
こんばんは!コダカです。
先週の4月29日東京・新宿の国立競技場へJリーグ観戦に行ってきました。
FC東京対ガンバ大阪戦。
新しくなった国立競技場で開催される初めてのJ1リーグ公式戦です。
天候はあいにくの雨でしたが国立に詰め掛けた観衆はなんと43,125人!!!
大変な盛り上がりをみせました。
◇
特筆すべきはこの試合を含めJリーグでは大型連休に招待のキャンペーンを行なっています。
この試合には1万人の観客が招待されました。
このキャンペーンのため10数年ぶりにJリーグはテレビCMを打ち、SNSで告知を拡散をしたとのこと。
緊急事態宣言がないひさしぶりのゴールデンウィーク。
多くの人がマスク越しの窮屈な日常を忘れてスポーツを楽しみたいと思ったのでしょうか。
NHKのニュースサイトにこの試合への応募数は14万(!)、さらに観戦経験のない新規の観客が3割を占める当選者の内訳が載っていました。
今回のキャンペーンを行うに至った背景にはJリーグの焦りがあると報道では伝えられています。
コロナでの無観客から徐々に観客制限上限のキャパシティを広げていきましたが、今シーズンからはいよいよ制限の撤廃をしました。
しかし、ここまでコロナ以前から減少した観客がスタジアムに戻ってこないのが現状です。
そのキャンペーンの中でも目玉とも言える最大規模の1万人招待。
責任重大です!
今日招待された人々にリピーターになってもらいたい!
これから配信・スポーツニュースでこの試合を知る人々に味の素スタジアムをはじめ全国のスタジアムへ足を運んでもらいたい!
ホームFC東京にとって公式戦の1試合だけではなく、これからのサッカー観戦の存亡をかけたと言っても過言ではない一戦です。
大きな意味を持つ試合となりました。
キックオフ前からこの状況を打開すべくFC東京は史上かつてない派手な演出を敢行します。
ガンガンのDJとライティングで雰囲気を盛り上げ、
400発を超える青赤の花火が力強く雨空を照らしました。
あとは試合です。試合。
どんなに演出しても、どんなに招待券を出しても、肝心な試合がイマイチでは台無しになってしまいます。
決勝戦やクローズアップされた試合になるとお互い前に出てこないでスコアレスになることが多々あります。そういうのはイヤだなーと思っていましたが、両チームのチャレンジ&ファイトの姿勢にそんな不安も吹っ飛びました。
就任して間もないのに片野坂監督はタフなチームを構築してきましたね。
危ない場面が何度も訪れました。
後半ガンバのオフサイドがなければ、1点返されてどうなっていたか…。
それにしても2点目のレアンドロ選手のゴールは、いつぞやの国立での平山相太選手の五人抜きを彷彿とさせるスーパーなものでした。
ボクの座席はちょうどでゴールの真裏だったのですが、相手をかわしながら迫ってくるレアンドロ選手にだんだん周りは総立ちに。
ゴールの瞬間には各々コブシを突き上げたり、写真を撮りまくったり、エアハイタッチしたりと歓喜の瞬間を楽しんでいました。
座席列の狭さや観客の入退場の導線等、あまり評判のよろしくない国立の使い勝手も気にならないと言ったら嘘になりますが、昔の国立と違って雨よけの屋根があって、このゴールを目の前で見れて良かったのでチャラ、いや、お釣りがくるぐらいかなと。
ここまで書いてきましたが演出と試合内容に関しては、満足してもらえたのでは?と思っています。
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さてさて、観客はどうしたら戻ってくるのか。
究極の問いです。
日本中のスポーツビジネスやエンタメ業界の頭の良い人たちが悩みに悩んで右往左往しています。
今シーズンここまで数試合観戦に行きましたが、
自分の肌感覚だと、一般発売初日にsold outもあったドル箱の浦和レッズ戦や人気のイニエスタ選手が在籍するヴィッセル神戸戦(こちらは平日開催でしたが)のチケットが売れ残り、ガランとしたエリアがあったのは衝撃的な出来事でした。
これまでサッカーを中心に生活していた人々の習慣を継続できなかったこと。
配信が盛んになりリスクを取って現地に行く必要がないこと。
昨今の物価高や戦争への不安も少なからず影響していると思います。
そんな中、多少ですが国立のビッグマッチを観戦して復活の息吹みたいなものを感じたのでお付き合い頂くとありがたいです。
まず1点目。それは試合後のアフタータイムです。
観客数の緩和により、今日のようにJリーグ・プロ野球をはじめ大観衆が集うスポーツイベントがポツポツ見受けられるようになってきました。
しかし、どこか物足りない。
この後どうする?かるーく行く?
そう、飲み屋でのアフタートークです。
この語らいが生観戦のもう一つの楽しみだと思っています。
プロ野球の帰りも周囲のお店はガラガラ。
飛田給では東京スタジアム開場時からずっと営業していた居酒屋が姿を消していたりと、飲食店はコロナの厳しさが直撃しています。
しかしながら、少し希望が持てる兆候が見受けられました。
国立競技場からの帰りは新宿まで歩きます。
時には表参道を抜けて渋谷にも出たりしますが。
数十年間ほぼ毎回です。
混雑はしないし、興奮したカラダをクールダウンしたり、繁華街も近距離で気になったお店にヒョイっと立ち寄ることもできます。
いずれにしても国立競技場はぶらぶらするには最高のロケーションなんです。
歩いている途中、代々木の駅前の飲食が立ち並ぶゾーンに差し掛かるとお店を探してウロウロする一団を複数発見!国立のサッカー帰り?までは断定できませんが、中華料理屋やラーメン屋さんにもそこそこ人が入っていて数年前の賑わいを思い出しました。(路面の居酒屋さんはあんまり…だったかな。)
そして東京体育館のアーチから新宿に抜けたので後で知ったのですが、国立といえば背脂ちゃっちゃっちゃでお馴染みのラーメンのホープ軒では、なんと試合終了後、暖を求めてなのか国立帰りの観客が待機襲来しオーダーが混乱したというツイートが流れてきました。
これですよ!
やっぱり美味しいご飯、美味しいお酒、楽しい仲間とのアフターのひととき。
さっと食べて出る滞在時間が短いお店しか人が戻っていないようですが、いよいよスポーツイベントの周辺の胎動が再開したような気がしました。
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そしてもう一つ。
スポーツ観戦の醍醐味である声出し応援。
チャンスで太鼓に合わせた拍手、花火が上がった瞬間、ゴールの瞬間、思わず漏れてくる声に鳥肌が立ちました。
これがルールが変わって埋め尽くされた観客がYou'll Never Walk Aloneを一斉に歌ったら、ゴールが決まった瞬間喜びの東京ブギウギでイエーイできたら!と何度思ったことか。
プレーだけじゃなく、数万人もの人間が発する声援と歌声を全身で感じることはサッカーを何倍にもエキサイティングなものにします。
スタジアムは興奮の坩堝(るつぼ)と化し、生き物のように時にはウネリ時には爆発!これが醍醐味です。
ボクがサッカーに深くハマってしまうのは、これが原因の一つかもしれません。
4月中旬日本サッカー協会の田嶋会長は来月(6月)再開を目指しているとの報道がありました。
コロナの感染状況を睨みつつ専門家を交えて国と交渉していくこととなるのでしょうが、果たして。
海外で出来ているから日本でもだけではなく、これまで専門家とJリーグやプロ野球が協力してきた現場での防疫対策の蓄積、そこに科学的な証明を用いて、席空けかエリア内の人数制限か等、何らかの制限付きだとしても再開に動き出すことができればいいなと。
これまで有観客のプロセスを慎重かつ堅実に積み上げてきたJリーグなら、今回もクリアしてくれると個人的には期待しています。
そして何度もnoteに書いているのですが、とにかく臨機応変に。
主幹と主催者には実行する勇気も必要ですが、状況が変化して後戻りする勇気も常に持ち合わせてほしいです。それだけです。
多くのファン・サポーターの悲願、声出し応援がいよいよ再開できるのか注目です。
◇
長々と綴ってしまいましたが先週の43125人、その中の新規の3割の観客、そしてド派手な演出とレアンドロ選手の豪快なシュートをニュースで見た人々が、再び観客となってスタジアムに帰ってくることを願ってやみません。
やみませんと言えば、試合終了時に雨がピターッと止んだのはどこか釈然としなかったな笑
最後までお読みいただきありがとうございました。
追記:ジェフ千葉・日本代表の元監督のイビチャ・オシム氏がお亡くなりになったということです。
独自の理論と指導法、監督会見での独特の語り口。
またそのサッカーを探求する姿勢、選手への時に厳しくも優しい人柄も含めて、ジェフのサポーター、全国のサッカーファンのみならず、多くの日本人から愛されていました。
個人的にも観戦に行ったリーグ戦、国立のナビスコカップ決勝、練習試合、ベンチにどかっと腰をおろして試合を見守るオシムさんを思い出します。
ドイツW杯監督ジーコ氏の後を受け日本代表監督就任を快諾し、次の南アフリカW杯で代表がどのように変化するか期待してた矢先、道半ばで脳梗塞に倒れ一線から退くこととなってしまったのは、オシムさんにとっても日本にとっても本当に残念な出来事でした。
突然の訃報に一夜たった現在も大きな喪失感と悲しみに襲われております。
これからも我々の進む道に助言をしてほしかったし、強くなるところを見てほしかった。無念です。
心から哀悼の意を表します。
参考サイト