【AIを使いこなすツール】AIの使いどころを明確にする!『予測マシンの世紀 第三部』#6
こんにちは。シンラボ共同代表の草場です。
AIとの共同に関して、『予測マシンの世紀 AIが駆動する新たな経済』をまとめていきます。推理小説のようで、ドキドキワクワクです。
目次
はじめに―機械知能
安さはすべてを変化させる
第1部 予測
第2部 意思決定
第3部 ツール
第十二章 ワークフローを分解する
第十三章 決断を分解する
第4部 戦略(経営層にとってのAI;AIがあなたのビジネスを変容させるとき ほか)
第5部 社会(AIと人類の未来)
第三部、ツールに関してです。昨日の記事は以下です。
■決断を分解する
前章で予測マシンを使いこなすには、ワークフローのタスクへの分解が必須だとわかりました。そのうえで予測マシンを使うと、ワークフロー自体が変わる可能性についてもみました。
このワークフローを理解することは、AIツールをどのように導入するのがベストかを考える上で非常に重要だった。これはすべてのワークフローに当てはまる。
いよいよ、予測マシンをどこに使えばよいか見ていきます。まずは第十三章のまとめから。
キーポイント(まとめ)
・予測マシンをどこに挿入できるかを確認するためには、タスクを分解する必要がある。これにより、強化された予測による利益と、その予測を生成するためのコストを見積もることが出来る。妥当な見積もりができたら、AIをROIの高いものから低いものへとランク付けしていく。予想されるROIが意味のあるものであれば、AIツールを導入していく。
・AIキャンバスは、分解プロセスを支援するための補助ツールだ。意思決定やタスクごとにAIキャンバスに記入する。これにより、プロセスに規律と構造を導入することが出来る。トレーニング、インプット、フィードバックの3つのデータタイプの必要性を明確にすることが出来る。また、何を予測する必要があるのか、異なる行動や結果の相対的な価値を評価するために必要な判断、行動の可能性、結果の可能性を正確に明示する必要がある。
・AIキャンバスの中心にあるのは予測だ。タスクの中核となる予測を特定する必要があるが、これにはAIの洞察力が必要となる。この質問に答えるための努力は、しばしばリーダーシップチームの間で実存的な議論を開始する。
"そもそも我々の真の目的は何なのか?"
予測には、ミッションステートメントにはあまり見られない具体性が求められる。
例えば、ビジネススクールの場合、「最高の」学生を採用することに重点を置いていると言うのは簡単ですが、予測を具体化するためには、「最高」とは何を意味するのかを特定する必要がある。
5年以内にCEOに就任する可能性が高いか?最も多様性があるか?
卒業後に学校に寄付をする可能性が最も高いか?
利益最大化のような一見単純な目的でも、最初に見たときほど単純ではない。今週、今四半期、今年、それとも10年後に利益を最大化するために取るべき行動を予測すべきか?
企業は、AI戦略の第一歩として、基本に立ち返って目的を再確認し、ミッションステートメントを明確にする必要に迫られることがよくある。
ワークフローの分解後、明確になったタスクをさらに分解し、AI導入によるリターンとコストを見積り、ROIを算出します。AI導入におけるROI算出は以下の記事がわかりやすいです。
このタスクの分解を助けるツールがAIキャンパスです。データの必要性を明確にする出来て、何を予測する必要があるのか、異なる行動や結果の相対的な価値を評価するために必要な判断、行動の可能性、結果の可能性を正確に明示することが出来るようになります。
AIキャンパスを使う上で、タスクの遂行に何を予測する必要があるかを特定する必要があり、それにはAIに対する深い理解が必要そうです。
そして、予測マシン導入の上で、ミッションをより具体的にする必要が出てきます。何を実現したいか、企業が見直す機会になります。
楽しみ。本日はここまで。