
映画レビュー4:胡散臭い連中大集合!! 悪魔のテレホンショッキング『悪魔と夜ふかし』
日比谷のTOHOシネマズで『悪魔と夜ふかし』を鑑賞しました。何でもスティーブン・キングが絶賛とのことだとか。
70年代のアメリカの深夜番組「ナイト・オウルズ」の司会者ジャック・デルロイは軽妙なトークとキャラクターで視聴者からは愛されていたものの、視聴率では裏番組に負け続けていた上に奥さんを肺がんで亡くしてしまう。復帰したものの、視聴率は下がる一方で番組は打ち切りの危機。ジャックは起死回生の策としてブームのオカルト・ライブショーを決行する。
悪魔が生放送に出演するというまるで悪魔が『笑っていいとも』のテレホンショッキングのゲストとして出演するようなお話。
監督はオーストラリア出身のコリン&キャメロン・ケアンズ兄弟。
主演は『ザ・スーサイド・スクワッド”極”悪党、集結』(2021)のポルカドットマン役でブレイクしたデヴィッド・ダストマルチャン。
序盤は70年代アメリカの深夜番組のぬるい雰囲気。そこから、オカルト展開になるのですが、特筆すべきは番組に出てくるタレント(?)たちのキャラの濃さと言ったら、天下一品のこってりラーメンよりも濃い連中ばかり。
・”霊能力”で他界した身内と交流を図れる(という設定の)クリストゥ
・超能力懐疑論者の元奇術師のカーマイケル
・『超』心理学者で『悪魔との対話』の著者ジューン・ロスミッチェル博士
・悪魔崇拝の教団に育てられ、悪魔に憑りつかれている13歳の少女リリー
ちゃん
どいつもこいつも胡散臭い奴らしかいねえ!!
でも、よくよく考えたたら80年代に幼少期を過ごした自分にとってはテレビに出ている連中なんて、番組の出演者同様に胡散臭い連中しか出ていなかったなあ~
・スプーン曲げの”超能力”ユリ・ゲラー
・ハンドパワーのミスターマリック
・霊能力者、冝保愛子
・除霊ができる怪僧、織田無道
・UFO専門家の矢追純一
・「密林の」の『川口浩探検隊』でおなじみ川口浩
ぱっと思いついた上でどいつもこいつもこの映画に出てくるほどの胡散臭い連中ばかりでしたな。その上、『ノストラダムスの大予言』みたいな特番みたいなのもやってたりして、「テレビってこんな胡散臭い連中の吹き溜まりだったなー」ということを思い出しました。
ミミズのシーンを含め、何で催眠術が映像に映っているんだよ!(特にラスト)とか、CGがちゃちいとか、結局はあのテルミン奏者は何だったんだよ!とかツッコミどころは数多あるのですが、生放送オカルトテレビ番組と『エクソシスト』を悪魔合体させるというアイデアは(出オチ感はあるものの)個人的には結構好みです。
いいなと思ったら応援しよう!
