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ユーザー体験を磨くことは、事業を伸ばすことではない
リンクアンドモチベーションでデザイナーをしている辻井です。今日は、社内ミーティングでもらったフィードバックが、驚くほど深く突き刺さったので、その話について軽く書いてみます。
(写真は旭山動物園のホッキョクグマですが、本題にはほぼ関係ありません。)
もらったフィードバックはタイトルの通りなのですが、もう少し噛み砕くとこんな内容でした。
ユーザーにフォーカスして、ユーザー体験を改善する活動は、それ自体は尊くて意義深いこと
しかし、事業のフェーズによってその優先度や重要度は当然変わる
新規の受注や売上に課題があるのであれば、まず磨くべきは「発注者(=決裁者)視点」での価値
プロダクト改善において、エンドユーザーの体験だけで頭がいっぱいになってはいけない。開発チームとしては、もっと広い視点を持つべし
BtoB SaaSは「BtoBtoEビジネス」だと思っています。
toB(Business)の軸では発注者への理解を深め、事業としての顧客価値を磨く。toE(Employee)の軸ではエンドユーザーへの理解を深め、プロダクトとしての体験価値を磨く。
省みると、「toBの価値も並行して研ぎ澄ます」べきタイミングで、「toEのUX改善」にリソースを投下しすぎていたのが自分たちの課題でした。
toBの価値が確固たるものになっていなければ、どんなに素晴らしいUX/UIを実装したとしても、使ってくれるユーザーはそこにはいません。狭義の「プロダクトデザイン」に囚われることなく、事業の価値を向上させるための活動にも、もっと力を入れていこうぜ、という話に着地しました。(もしかしたら、その部分がサービスデザインと呼ばれているのかも?)
この辺りをデザイナーが担うのかどうかは、会社やチーム、事業のフェーズによって大きく異なると思います。また、ユーザー体験の改善が、ダイレクトに事業成長につながるタイミングもあるでしょう。ただ、自分たちのチームでは「今やるべきことが、適切に実行されていなかった」ということです。
自分自身、実現したいのは「プロダクトの体験向上」だけではなく、その先にある「事業としての成長・成功」です。toBとtoE、両方の価値創出を実現できるように、邁進していきます!