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今を生きるための自己分析力:入社6年目で確立したワークライフバランスのとり方

本日お話を伺うのは、シュハリのインターン卒業生のYさん。Yさんは現在、大手IT企業でATMのシステム管理のお仕事をされています。

今回のインタビューを通して、一貫してYさんに抱いた印象は、圧倒的な自己分析能力でした。それを実際の生活の中に落とし込み、その時々で引き出しから引っ張ってきて、まるで自分を上手にコントロールしているように感じられたのです。
今を生きるにあたって、自分について客観的に見つめるような姿勢は、誰しもに求められていると言えるでしょう。今回は、そんなYさんの生き方について深掘りし、具体的なプロセスもお伺いしました。

 
■選択に労力を惜しまない:就活とキャリア形成の秘訣
まず、Yさんの姿勢として、一貫していたのは、「選択するまでの労力は絶対に惜しまない」という姿勢です。
実際、就職活動のお話では、同じ業界の企業の比較であっても、
決して怠らない様子が窺えました。同じ業界の中でも、企業の中期経営計画を読み込んだり、説明会に足を運んだりすることで、自分と似た雰囲気を感じられる企業には、共通するキーワードがあることに気が付けるそう。
Yさんにとって、同じ業界の企業を見る中でも、自分に合っているキーワードだと気が付いたのは、「柔軟性」だったと言います。
また、気になる企業の説明会には二度行っていたという徹底ぶり。
これには、これから就職活動が始まる私にとっても、目からうろことも言える情報でした。

一方で、お話を進めていく中で、Yさんのこのような姿勢は、「自分は環境を変えるのが得意ではない」、というYさんなりの自己認識に基づいていることが窺えました。
自分をうまくコントロールするにあたって、まずは自分がどういう人間かを把握することは、最初のキーポイントになるでしょう。
 
「入社してみて合わなければ転職する」といった考え方が一般的になりつつある現代ですが、「環境を変えるのは得意ではない」というYさんは、
同じ会社に勤務し続けることを前提に、徹底して“自分に合う会社”を選んだのです。入社後のギャップに悩み離職する人や、意欲を失いながらも何となく組織に定着する人が多い中で、そうならないように事前に策を打っておく、その労力は決して惜しまない、というYさんの姿勢からは、
学ぶものが多くありました。

 
■頑張りの秘訣はアメとムチ!?
ここまでお話を伺ったとき、果たして自分もYさんのようにストイックに頑張れるのか、、、と不安になった方は、私だけではないでしょう。実は、Yさんにはとっておきの秘訣があったのです。

ずばり、頑張らなければならないときには、ご褒美もセットにする、ということです。
かなりの労力をかけて自分に合う企業を選び抜いただけあって、今のお仕事はとても楽しいと言います。しかし、業務が立て込む時期は本当に忙しく過ごされているYさん。
しかしながら、忙しいときこそ、意図的にプライベートの予定を入れると言います。忙しい時期の合間には、あらかじめ前々から美容院の予約を入れたり、美術館に行くことも多いそう。「忙しいがゆえに自分が荒んでいくと、悲しい気持ちになっちゃうじゃないですか。」と軽やかな笑顔を見せてくれました。
就活時には、月に数回、ノルマ的に企業説明会に足を運ぶ回数を定め、そのあとに美味しいごはんを食べに行くことで、上手に自分の機嫌をとっていたそう。
やらなければいけないことが乱立しているとき、ただひたすらにそれに打ち込んでいては、どんどんと疲弊して自分をすり減らしてしまうことも多くあるでしょう。いくら頑張っていても、確かにそれでは本末転倒ですよね。
Yさんのような、やるべきこととご褒美の両立は、年代問わず有益な、
“上手な生き方”なのではないでしょうか。

 
■愚痴も効率的に(?)
自分との折り合いが上手なYさんは、組織との折り合いのつけ方も上手です。
会社で自分の考えと相反した指示を受けたとき、「納得しないと行動できない」というYさんは、職場の周りの方と、自分が納得できるまで会話をすると言います。そうすることで、逆に自らの間違いに対して指摘を得る機会となり、気持ちとしてもまとまることが多いそう。

一方で、どうしても腑に落ちないことは、もちろん愚痴をこぼすことも。
ここで、愚痴の持つマイナス要素を減らすべく、Yさんが特に気を付けてらっしゃったことが2つあります。
それは、内容を20秒程度でかいつまんで伝えること、そして数人にとどめて話すということです。人に話して共感を得ると、自分の中で折り合いをつけられる、という自己理解のもと、このようなスタイルをとっていることが窺えました。
無意義だと分かっていながらも、ついダラダラと愚痴をこぼしてしまうことが多い中で、このように自分の中で制限をつけて、愚痴すらも上手くコントロールしているのは、とても印象的でした。

 
■今の状況を漢字一字で表すと?
上記の問いに対して、便利の“便”と答えてくれました。不便を解消して、世の中の便利づくりに携わっていきたい、という社会人6年目のYさんの仕事への熱意や意欲が、垣間見えた気がしました。

 
感想:大嶋(現インターン生)
今回、Yさんのお話を伺うまでは、ワークライフバランスと聞いても、ただぼんやりしたものに感じていました。何となく、その実現を志向する企業に就職した方が、自分の幸福度が高まるのだろうな、くらいにしか考えていなかったのです。そんな私にとって、実際にワークライフバランスの実現と向き合う立場にある、社会人6年目の方の生の声を聞くことができたのは、とても貴重な経験になりました。
年代を問わず、働く方々にとって、仕事から離れてリラックスする時間は、不可欠なものだと思います。それは家族や友人と過ごす時間かもしれませんし、一人でゆっくりコーヒーを飲んだり、読書する時間かもしれません。自己理解のもと、Yさんが適切に仕事とプライベートの両立を図っていたように、どのような形の休息が自分に合っているのか、正確に把握していることは、まさしく“ワークライフバランス”を充実させるような、仕事と生活の調和が適う、豊かな生き方に繋がっているように思います。
忙しい時期の隙間時間にこそ、何をしようとも面倒に感じられ、ひたすらにネットサーフィンに明け暮れてしまう…そのような方は少なくないように思います。(主に私ですが。)このような行動は、自分をリラックスさせるという意図はおろか、むしろ追い打ちをかける結果に繋がっていたのかもしれません。まずは、自分にとって最適な憩いの時間とは何なのか、知ることから始めようと思いました。そして、それを知らないまでには、Yさんのように効率的な、仕事とプライベートの両立は叶わないでしょう。本格的に企業に就職する前までに、ゆっくりと時間をかけて、自分の中で確立した休息時間を見つけたいと思います。今回、Yさんのリアルなお話を伺えたことは、新たな発見となり、自らの学びとなりました。

 
感想:石村(現インターン生)
インタビューの事前説明会にて、Yさんに軽くお話をお聞きした際、Yさんは「環境を変えるのが得意ではないため、転職などは考えていない」とおっしゃっていまいた。この言葉よりYさんは、例えモヤモヤすることがあっても「こんなもんだ」と受け入れるタイプの方なのではないかという仮説を立てていました。
しかし、実際にインタビューにて詳しくお話をお聞きしてみると、モヤモヤに対して自身が納得いくまで話し合い、そのうえでしか行動できない性格でいらっしゃることを知りました。また納得がいかなかった際には、自身の意見を20秒ほどにまとめ、2,3人に伝えて消化するという、Yさんなりの方法でストレス発散をされていることを知りました。
さらに、「環境を変えるのが得意ではないから、こんなもんだとすべてを受け入れる」ではなく、「環境を変えるのが得意ではないから、環境を変える必要がなくなるよう、事前の段階で多大な努力をし、その労力を惜しまない」性格でいらっしゃることもわかりましした。
このようなYさんの圧倒されるほどの自己分析力、そしてその結果から見つけたYさん自身に合った生き方。私にはない姿勢をたくさん持っていらっしゃるYさんのお話は、はっとされることばかりでした。私もYさんの生き方を参考にさせていただきたいなと感じました。