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8番出口から脱出する方法
気になっていた同人ゲーム「8番出口」を買った。
地下鉄の出口までの通路が無限回廊になっており、その回廊を脱出するというゲームだ。
https://t.co/i4JCgGggsr
この世界にはルールが4つしかない。
・異変を見逃さないこと
・異変を見つけたら、すぐに引き返すこと
・異変が見つからなかったら、引き返さないこと
・8番出口から外に出ること
![](https://assets.st-note.com/img/1701605805019-YhM7SMQsjC.png?width=1200)
1人称視点でプレイヤーを操作して、進むか戻るかを判断するだけのゲームなのだが「違和感を見つける」というコンセプトがホラーと良くマッチしていた。
注意深く画面を見つめる必要があるので、必然的にゲームの世界の中にのめりこむことになる。そこにきてホラー要素がプレイヤーを襲ってくるのである。
1回クリアするためにかかった時間は約20分で、サクッとプレイできる。500円以下で買えるゲームとして満足度はかなりあった。
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別の話として、先日、映画「回廊とデコイ」を見てきた。ラーメンズの小林賢太郎が監督・脚本を務める、短編集である。ラーメンズと小林賢太郎のファンである私は、演者として引退した小林賢太郎作品を観ることの悲しみを受け入れる覚悟でチケットを取り、池袋のシアターに赴いた。
自分が笑いのことを分かっているような発言をするのはかなり違和感があるのだが、舞台演劇の独特の雰囲気に全体がラッピングされた作品だった。奇妙な人々の群像劇を縫うように、舞台のシーンや空想の世界の映像が配置されていた。
見ているときはカラっと笑っていたシーンの方が多かったのだが、見終わった瞬間から考え込むことになってしまった。
映画のタイトルと同じ「回廊とデコイ」という舞台は、無限回廊を歩く人たちの話である。歩いている人はなぜ歩いているか自分でも分かっていないし、誰にも歩くのをやめてもよいと言われていないから歩くのをやめていないという、現代社会に対する痛烈な風刺に近いものを感じる内容だった。
自分が歩いている道が無限回廊なのか、自分は今何故歩いているのか、何をしたら歩くのをやめたことになるのか。それが分からないまま歩いてる現代人(私もその代表である)はたくさんいるし、自分の歩いている道について意識の外にやっていることも多々あるということに、警鐘を鳴らしているのではないかと感じとった。
感動と宿題を抱えてシアターの帰りにJR池袋駅前で見た銅像は、行き道で見たそれとは違うもののようにすら見えた。
![](https://assets.st-note.com/img/1701609904137-7B7jnWJk0N.png)
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