【Game Pitch Base】ピッチページ制作ガイド
クリエイターの皆さん、こんにちは。
日頃よりゲームクリエイターズCAMPをご利用いただきありがとうございます。
2023年12月に新サービス「Game Pitch Base(GPB)」がリリースされます。
ゲームクリエイターズCAMPは、ゲームを作るクリエイター同士をつなげるプラットフォームですが、今回のGPBは、ゲームを作るデベロッパーと販売や宣伝等をサポートするパブリッシャーをつなげるためのプラットフォームです。
個人やサークル、あるいは法人でゲームを制作し、パブリッシャーと協力して国内外で販売していきたいと考えているデベロッパーの皆さま。
そして、魅力的なタイトルを発掘し、支援していきたいと考えているパブリッシャーの皆さまのためのサービスとなっております。
今回は、このGPBのサービス内容と、GPBに投稿できる「ピッチページ」の作り方についてご説明したいと思います。
サービス開始直後は特に注目が集まりますので、開始と同時にピッチページを投稿してアピールできるように、ぜひ事前準備の参考にしてください!
「Game Pitch Base」とは?
本サービスでできることは、大きく分けると以下の2つです。
【デベロッパー向け】
開発中のゲームについて、ゲーム内容やビジネスプランを説明する「ピッチページ」を投稿することで、パブリッシャーへアピールする。【パブリッシャー向け】
投稿されたピッチページを閲覧し、気になったゲームの開発者へメッセージを送ることで、パブリッシュに向けた交渉や連絡先の交換を行う。
ピッチページの中身はパブリッシャーに所属しているユーザーのみ閲覧できる仕組みになっておりますので、デベロッパーの方にとって、必要以上に情報が拡散される心配はありません。
パブリッシャーの方にとっては、ゲームの内容だけでなく、ビジネスプランやパブリッシャーに求める支援内容といった情報も見ることができるので、自社の方針に合ったタイトルを効率的にお探しいただけます。
※パブリッシャーの登録時は事前に審査が行われます。
より詳細なサービス内容は下記のnote記事にまとめておりますので、そちらをご覧ください。
ピッチページの仕様
ピッチページとは、上述の通り開発中のゲームの内容やビジネスプランを説明することで、パブリッシャーへアピールするためのページです。
ピッチページには、さまざまな文章や画像が必要となります。
サービス開始後すぐにピッチページを掲載できるよう、本記事を参考に文章や画像を予めご準備をいただければ幸いです。
ちなみに、ピッチページは日本語以外でも作成できます。
現在参加いただいているパブリッシャー様には、海外に拠点がある法人もございますので、グローバルにアピールしたい方は、ぜひ外国語のページも作成してみてください。
ピッチページ全体の構成は下図のようになっています。
ゲーム詳細
ゲームの詳細については、下記の項目があります。
アイキャッチ画像(推奨:1440×320px)
サムネイル(372×210px)
タイトル(最大50文字)
キャッチコピー(最大150文字)
ゲームについての概要(最大4000文字)
トレーラーのURL(YouTubeのみ)
スクリーンショット(最大12枚)
ゲームシステムの説明(最大4000文字)
ターゲットユーザーの説明(最大4000文字)
ジャンル(選択式)
プラットフォーム(選択式)
ゲームエンジン(選択式)
ピッチデッキ(PDF)
ピッチデッキとは企画書のようなもので、パブリッシャーに向けて自身のゲームを説明するスライド形式の資料です。
こちらの書き方については後述します。
ビジネス情報
ピッチページはパブリッシャーとの交渉用に作成するものですので、ゲーム内容以外にビジネスプランについても記載します。
具体的には下記の項目があります。
収益方式(売り切り、アイテム課金など、選択式)
開発予算(最大20文字)
リリース予定日(最大20文字)
リリース言語(選択式)
開発ステータス(開発がどの程度進んでいるか、選択式)
パブリッシャーに求めるサポート(資金出資、翻訳など、選択式)
ピッチデッキには何を書けば良い?
ピッチデッキとは企画書のようなもので、パブリッシャーに向けて自身のゲームを説明するスライド形式の資料です。
既に制作しているゲームを売り込む形が主流なので、中に掲載する画像もなるべく仮素材ではなく、完成クオリティがイメージできる画像にします。
ピッチページと同じような内容を記載しますが、ピッチデッキはPDFでダウンロードできますので、各パブリッシャーが検討する際、ピッチページを見ていない方にも読まれる可能性があります。
したがって、ピッチページと併せて見る前提ではなく、ピッチデッキ単体で見ても大丈夫なように作成します。
以降でピッチデッキの例を示しつつ、記載すべき事柄について簡単に解説します。
タイトルページ
タイトルページは、本でいえば表紙、CDでいえばジャケットのようなものです。一目見て「先を読みたい」と思えるように、キービジュアルやロゴでしっかり惹きつけましょう。
ジャンルやプレイ人数、プラットフォームなど、具体的なゲーム内容を説明する前に、前提として知らせたい情報も記載します。
コンセプト
詳細なゲーム内容を説明する前に、まずは簡潔に「何をするゲームだから、どう面白いのか」というコンセプトを説明します。
ゲーム内容
前述したコンセプトを、ゲームとして具体的にどう実現するのか説明します。
全てを正確に説明しようとするとキリがありませんので、短時間で要所だけしっかり伝えるようにします。
ターゲット
このゲームを買うのがどんな人で、どのくらい存在するのか(市場規模)を説明します。
類似タイトルが多く存在する場合、それらとの差別化ポイント(つまり類似タイトルを遊んでいるにもかかわらず、本タイトルを買う理由)も併せて記載すると良いと思います。
予算
開発費の出資を求める場合は、開発にかかる予算と、その内訳を説明します。
販売計画
何をどのくらい売る必要があるのか説明します。具体的には、下記のような情報を記載します。
販売形態(売り切り、アイテム課金など)
価格
損益分岐点(開発費が回収できる売上)
目標売上本数
開発スケジュール
パブリッシャーが開発費出資などの支援を行う場合、開発が順調に進んでいるかを確認する必要がありますので、いつまでに何ができている予定なのかを記載します。
開発費もいきなり全額出資するのではなく、開発段階に合わせて分割して出資される場合がありますので、各段階でいくら必要なのかも併せて記載します。
パブリッシャーへの要望
パブリッシャーにどんな支援を求めるのか記載します。
画像に記載しているようなこと以外だと、下記を依頼するケースも多いかと思います。
QA(デバッグなど品質担保)
ローカライズ(翻訳など)
コンシューマ機などへの移植
さいごに
ゲームを制作したり、より多くの人に届ける上で、デベロッパーとパブリッシャーのパートナーシップは年々重要性を増しています。
一方で、そのマッチングを行う機会は多いとは言えず、展示イベントなどになかなか参加できないデベロッパーにとっては、ほとんどチャンスがないという状況だったと思います。
今回ご紹介した Game Pitch Base は、そんな状況を改善し、自分が作りたいゲームを作ることでビジネス的にも成功を目指すデベロッパーと、その支援を行うパブリッシャー、双方の一助となることを目的として開発が始まりました。
すでに多くのパブリッシャー様がこの目的に賛同し、参加の名乗りを上げてくださっております。
デベロッパーの皆さまには、ぜひ本サービスをご活用いただき、ご自身が長い時間と情熱をかけて制作されてきたゲームを、さらに多くの人へ届けていただければと思います。