見出し画像

詩「吠える」

吠える
目の前の地面に向かって

涙は頬を伝わない
落ちた水滴を舐めとって

反響する怒号を聴く
肉とも骨とも乖離して

上を向いて歩かない
踏み締める大地だけを睨んで

闊歩闊歩と進むのみ
食いしばった歯は削られて

復讐の鐘は鳴り響く
救われるんだ
救われるんだ

まどろみを破る喇叭と流星
泥の中に咲く一輪を

散らせましょう、その旅路の結末で
笑いましょう、捨て去った最果てで

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?