詩「朱夏」
旋回する信念の翼を
嘲笑うジャイロスコープ
回転に内包された虚無と無限に
ポルードニツァは涙を浮かべた
百獣の王は波打ち際で沈黙して
飛魚の残影に進むべき道を見た
平面に奥行きを見ることは
天賦の才と知るがいい
突き刺した理念の旗を
薙ぎ払うサイクロトロン
九番目の戦線には薔薇色の血が流れ
赤茶色の草原に碧い火が灯った
視界を覆い尽くす妄念は
透明なエネルギーだと誰かが言った
色のついたキャンバスは
希望の結実だと知るがいい
信念と理念、才と結実
飲み込んだ積乱雲が、ぼくだけの夏の様
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