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詩「おおかみ」

コップいっぱいあふれた水を
フローリングにぶちまける

ため息ひとつ、慌ててタオル
一滴残らず拭き取った

バケツいっぱいあふれた水を
大草原にぶちまける

晴れた感情、伸びひとつ
瑞々しさを取り戻す

何を気にしていのちを燃やす?
自分の世界を研ぎ澄ます?
他者を活かして生き延びる?

大きな宇宙の小さな美学

早朝5時のサイレンが
「こうあるべき」を消し飛ばす

大地を讃美する声色が
「どうでもいい」を助長する

拡張世界と縮小自我
種火を残して燻って
お前の喉を見つめている

ずっと、ずっと、ずっと

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