日進月歩 ~Road to MBA~#26
2020/10/16:アントレプレナーシップ④
前回に引き続き金曜日はアントレプレナーシップで、企業の経営や起業の経験、組織論に携わっている安部先生の講義の4回目です。前半はTIMMONSモデルにおける「経営資源」と「起業家・チーム」を学び、後半は株式会社10Xの取締役CFOでもありますゲストスピーカー山田聡氏の講話でした。
※株式会社10X:https://10x.co.jp/
まず前半における講義では、「経営資源」には、①ヒト、②モノ、③カネ、④情報といったものがあるが、それに加えて以下の要素も加えてスタートアップ企業には重要ではないかと考える。
①ヒト+人脈、②モノ+価値創造力、③カネ+信用力・資金調達力
④情報+学習能力(アジリティ)
その中で、③カネの調達方法には、以下種類があり最近では「クラウドファンティング」も出てきており、さらに多様な調達方法が出てくるだろう。
✔ 自己資金(3F:Founder、Family、Friends)
✔ 出資(ベンチャーキャピタル、エンジェル)
※投資回収方法の優先度(IPO⇒買収⇒株式の買戻し)
✔ 融資(銀行、個人)
✔ クラウドファンティング(寄付型・購入型などファン作りも目的)
次に「起業家・チーム」においては、”10のD”における成功する起業家の特徴がある。その内容を後半であるゲストスピーカーの山田氏による内容で、さらに深堀することができた。
※10のD:Dream (夢)、Decisiveness(決断力)、Doers(実行)、Determination(決心・決意)、Dedication(専念・献身)、Devotion(没頭)、Detailes(こだわり)、Destiny(運命・命運)、Dollars(お金)、Distribute(分配)
後半のゲストスピーカー山田氏による講話では、投資家と起業家の両方の視点から講義いただき、アントレプレナーシップの目的に応じた実施方法の種類を選択する必要があると前提としたうえで、「なぜあなたがそれをしたいのか」と「判断軸を明確にする」、「実在する1人に対してなくてはならないものを創る」ことが重要であると感じた。本日は、アントレプレナーシップの要素の中でも、以下の内容について詳しく講義をいただいた。
A:投資家選び、資金調達で留意すべきこと
B:組織作りについて
C:スタートアップとして成功するためには
投資家の種類によって、求めているリターンと成長へのプレッシャー、資本提供サイズ、経営への参画度合が違うといった要素を分かりやすく説明いただき、資金調達をする際の留意すべき点を把握することができた。また、組織やサービスでは、初期の採用およびその後の成長するためのフェーズに分けて準備すべきこと、ピボットはするべきであること、実在する誰かのために創り「身近な1人がなくてはならない」ものを創りあげるための「観察」というキーワードを、実際に経験した内容を基に今までとは違った切り口でお聞きすることが出来た。
企業における「チーム」の考え方、目標の抽象度感、現場の解像度の重要性、想いが違ったときの戻れる原点(夢や目的)などの重要さを改めて感じることができ、スポーツとビジネスは似ている部分が多くある中で、ビジネス特有の要素も自分自身これから取り入れていく必要があると改めて認識するいい機会となった。また、発信し続けることの重要さも講話いただき、あるきっかけではじまった「毎日のアウトプット」をこれからも続けていこうと思っています。
最後に、講義の中で言葉「ラストマンシップ」というものをいただいた。昔からサッカーをやっていて、DFをやっていた自分にとって、この心意気はすごい良く分かる。また、これを本気で実施した人、経験した人は成長するし信用できるという言葉があったときは、「ラストマンになる」という生き方について、改めて重要なことであると認識ができた。何事にも本気で取り組みをすることで、今まで見えていないものが見えてくると改めて感じることが出来た講義であった。
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科 平岩 宗