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【キミプリ放送記念】「HUGっと!プリキュア」は女児版まどか☆マギカ?【真実の愛とは?】

こんにちはしょーびです🐼
2月2日にプリキュアの新シリーズ「キミとアイドルプリキュア」が放送されます。

それを記念して、2018年のプリキュアシリーズ「HUGっと!プリキュア」についての考察をしていきたいと思います。
実はこの作品って女児向けの「魔法少女まどか☆マギカ」であると僕は考えているんですよ。

今回は、ハグプリの裏テーマについて、ハグプリとまどマギの類似性について語っていきたいと思います。
なお、ハグプリとまどマギのアニメ版のネタバレを含む可能性があるので、まだ見ていない方は注意してご覧ください。


ハグプリとまどマギの共通項

 まず、ハグプリとまどマギの共通項について話していきたいと思います。

  1. 暁美ほむらとジョージ・クライ

  2. 希望は絶望に転じうるというテーマ

  3. 主人公の献身に成り立つ世界

ジョージ・クライと暁美ほむら

まずはハグプリのラスボスのジョージ・クライと、まどマギの暁美ほむらについて考えていきます。

ハグプリのラスボスであるジョージは、主人公である野乃はなの未来の夫です。
ハグプリにおいて、未来の野乃はなは実質的に亡くなっており、
世界に絶望したジョージが、一連の事件を起こすというのが大きな流れです。

一方でまどマギの暁美ほむらはどうでしょう。
彼女も未来では悲劇的な結末を遂げてしまうまどかを助けるために
世界を何周もして、その結末を回避するというのが彼女の目的です。

よくよく見てみると、ほむらはその世界線を捨てて時間を遡っているので、
彼女が時間を遡るたびに世界が滅びていることがわかりますね。

両者の違いは主人公を救済しようとしているか否か程度のもので、
世界を破滅に導いている点で共通しています。

希望は絶望に転じうるというテーマ

テーマについても考察してみましょう。

ハグプリには未知のエネルギーのトゲパワワとアスパワワというものがあります。
トゲパワワを過剰に蓄えた人が、作中の怪物オシマイダーに変身します。
一方でプリキュアの変身に使われるのがアスパワワです。

作中でアスパワワは「明日を創る希望の力」とされており、
トゲパワワは、アスパワワと対を成す絶望のエネルギーです。

じつはこの2つのエネルギーは、全く同じもので、
性質が正に傾けばアスパワワ、負に傾けばトゲパワワになります。
つまり、アスパワワで返信するプリキュアと、トゲパワワで変身するオシマイダーは全く同じ存在なんです。

一方で、まどマギの魔法少女と魔女は、作中ではっきりと同じものだと言及されています。
魔法少女のソウルジェムが、黒く濁り切ると魔女に堕ちます。

魔法少女は希望や願いを叶えるために変身し、
魔女は魔法少女の希望が絶望に転じると堕ちてしまう存在です。

この、希望と絶望の同一性というテーマは、二者の共通点といえるでしょう。

主人公の献身に成り立つ世界

二つの作品は、主人公の自殺的ともいえる献身によって成り立っています。

ハグプリ世界において、未来の野乃はなは実質的に亡くなっていると話しましたが
実際は亡くなっていません。
マザーと呼ばれる高位存在になり、アスパワワやプリキュアの管理者となっています。

しかし、野乃はなとしての自我はおそらく残っていないので、
未来世界の野乃はなは死亡したといっても差し支えないでしょう。

一方で、まどマギのまどかは、
すべての魔女を消し去り、魔法少女を救済する存在になります。
ファンの間では、アルティメットまどかや、女神まどかなどと言われているヤツですね。

未来の野乃はなも、まどかも世界のために献身をしています。

ハグプリの裏テーマ『愛する1人は世界よりも重い』

では、以上の共通点からハグプリの裏テーマを考えていきます。
ハグプリの裏テーマ、
それは「愛する1人は世界よりも重い」というのものです。

はなにしても、まどかにしても、世界のために自分が生贄になりました。
つまり、1人を犠牲に世界を救ったわけです。

しかし、ジョージにとっては大切なのはたった1人、はなだけしょう。
彼は、はなのいない世界に意味など見いだせず、
そんな世界は滅んでしまったほうがいいと考えました。

その点は、先述した通り、まどかのために幾多もの時間軸を見殺しにしたほむらも同様です。

ジョージやほむらにとっては『愛する1人は世界より重い』のです。

究極のトロッコ問題を描いた2つの怪作

2018年に放送されたHUGっと!プリキュアは、
1人のために世界を滅ぼすか、というテーマを描いた作品です。

トロッコ問題とは、倫理学の思考実験です。
暴走するトロッコが5人のいる線路を進んでおり、
このままでは5人が轢かれてしまいます。
レバーを引けば別の線路へ進みますが、そこには1人がいます。

1人を犠牲にして5人を救うか、何もしないかを問う問題です。
HUGっと!プリキュアのテーマと似ていませんか?

まどか☆マギカはそうはいっても深夜アニメなので、
このような哲学的なテーマを入れられます。

しかし、プリキュアでこのような難しいテーマを隠すのは至難の業です。
それを成し遂げたHUGっと!プリキュアは、プリキュア史上稀代の名作といえるでしょう。

現在、ハグプリはDMM TVとdアニメストアでしか配信されていないようですが、
プリキュアに興味がなかった方にこそ見ていただきたい作品です。

AIによるまとめ

この記事は、「HUGっと!プリキュア」(ハグプリ)が「魔法少女まどか☆マギカ」(まどマギ)と類似したテーマを持つ作品であるという考察を述べたものです。

筆者は、ハグプリのラスボスジョージ・クライと、まどマギの暁美ほむらの共通点を指摘し、どちらも「愛する人を失う絶望」から世界を破滅に導く存在であると分析しています。また、作中の「希望と絶望の表裏一体」というテーマについても、ハグプリの「アスパワワ(希望)」と「トゲパワワ(絶望)」の関係が、まどマギの「魔法少女」と「魔女」の関係と類似していると述べています。

さらに、「1人の犠牲で世界を救うか」というトロッコ問題に通じるテーマが両作品に共通すると指摘し、特にハグプリがプリキュアシリーズとしては異例の哲学的テーマを内包している点を評価。最終的に、ハグプリが「プリキュア史上稀代の名作」であると結論づけています。

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