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Developers Summit 2024 Summer (デブサミ)に行ってきたよ

参加レポです。
Developers Summit 2024 Summerの1日目に行ってきました。

2日目は仕事の都合がつかず(無念…。)今回は1日目だけの参加となりました。
次回は両日参加したい。

Developers Summitとは

Developers Summit(デベロッパーズサミット:デブサミ)は、2003年から毎年開催する、日本最大級のソフトウェア開発者のためのカンファレンスです。社外のデベロッパーと連携を取りながら企画を行い、ソフトウェア開発者が今知っておきたいトピックや、ロールモデルとなるデベロッパーとのさまざまな出会いを創出します。

公式サイトより
公式ハッシュタグは #devsumi ひさしぶりの現地参加になりました。

聴講したセッションの概要と感想

今回はAI関連のセッションを中心に聴講しました。
※セッションは録音・録画禁止(許可されたセッションのみスライド撮影はOK)のため実際の内容と私の理解に齟齬があるかもしれません。ごめんなさい。

23-B-4 Are You Innovative?エンジニアが輝く未来に向けたAIとのパートナーシップ

NECソリューションイノベータ株式会社 藤井さま / 堀さま / 加藤さま

【内容サマリ】

  • AIとエンジニアのパートナーシップについて、3つの視点での取り組み内容をシェア

  • 開発での利用(GitHub Copilot)

    • 自動補完、コードのセルフレビュー、コードリーディング…etc

    • とくに経験の浅いエンジニアの開発生産性の向上が見られた

    • バグの発生率も減少

  • 障害解析での利用(AmazonQ)

    • AmazonQをAWS環境の障害解析に利用

    • 人間で4日間かかる解析がAIとの3回のやり取りで完了した

  • マネジメントでの利用(GitHub Copilot)

    • チーム全体が時間不足で疲弊していた

    • アジャイル開発の中でAI活用をスタート

      • 短いスプリントで小さな改善を繰り返す

    • 開発時間が短縮され、空いた時間で新しい技術の調査や学習ができるように

【感想】
とくにAmazonQを利用した障害解析の話が面白かったです。時間を作ってドキュメントを読んでみます。
アンテナが張れていない分野の情報を得ることができるのはイベント参加の良いところですね。

23-B-6 最先端の生成AIトレンドから先読みする これからの生成AIエンジニアに求められるスキルセット大解剖

株式会社ギブリー 新田さま / 森重さま

【内容サマリ】

  • 海外出張から見えた最先端の生成AIトレンド

    • Microsoft Buildに参加してきた

    • 現地では「Generative AI」という言葉をあまり耳にせず、代わりに「Copilot」という言葉が頻繁に聞こえてきた

    • 生成AIは「パーソナル」アシスタントから「チーム」アシスタントへ変化してきている

      • あらゆるソフトウェアの間をAIが駆け回り(連携し)、チームを生産的にしていく

  • 生成AI構築手法の進化

    • Small Language Model (SLM)の活用

      • 特定分野に特化した軽量モデル

        • 分野特化のため回答の正確性が期待でき、ハルシネーションのリスクを軽減できる

      • オンデバイスでの動作が可能

        • スマートフォン、IoTデバイス等

  • プロンプトエンジニアリングとAIエンジニアリング

    • AI活用人材のレベル別分解

      • プロンプトエンジニアリング

        • LLMから精度の高いアウトプットを得るための技術

        • 業務と会話・ナレッジの最適化を担う

        • ワークフローの構築やマルチターンでの会話設計はこの領域に含まれる

      • AIエンジニアリング

        • AIの最適化・最適化を行う技術

        • 業務特化のAI構築と汎用性や汎用性を高める軽量化等を担う

        • RAG, ファインチューニング, LLMOpsはこの領域に含まれる

  • これからのAI活用人材に求められるスキルセット

    • 批判的思考力の重要性

    • AIエンジニアリングマインドセットの醸成

    • プログラミングスキルとAI知識の組み合わせ

【感想】
とても内容の濃いセッションでした。
個人的にはこれからのAI活用人材に求められるスキルセットの話の中で出てきた「批判的思考力」というワードが特に印象に残りました。「出力結果や構築されたシステム全体を批判的(客観的)に評価し、より良いやり方を考える力」だという理解です。見たものを鵜呑みにするのではなく、自分の頭で考え、判断できるよう成長していかねばなと思います。
容の濃さゆえ進行スピードが速く、完全に理解できていない部分もあるため、資料の共有を心待ちにしています。

23-A-9 ここまで来た!生成AIの最前線

株式会社ELYZA 曽根岡さま / Megagon Labs(株式会社リクルート) 米田さま / SB Intuitions株式会社 髙橋さま / ウルシステムズ株式会社 漆原さま

【内容サマリ】

  • 国産LLM開発やAI研究に携わる方々のパネルディスカッション

  • 国産LLMについて

    • この春頃から「どう国産のLLMを作るか」から「どう使われるか」に変化してきている

      • 国産LLMモデルは独自性が重要

      • まだまだ勝負するところもあるし勝ち筋もある

  • 今熱い技術

    • タスク指向対話の領域でパラダイムシフトが起きている

    • 推論用チップの覇権がまだ決まっていない

    • RAGについて

      • 検索は大きなテーマ

      • 与えるデータの準備や質がとても大切

  • AI利用について

    • LLMの性能を発揮できるのはチャットだけじゃない

      • 自然言語処理で行われていたタスク、問題を高い精度で解くことができる

    • 社内のデータ活用等、LLMを活用できる機会は多い

    • 日本はポテンシャルが高い(Twitter好き, ロボット好き)

    • 今後の普及のためにはまずは安心安全、クローズドな環境を作ることが重要

    • 泥臭く試行を重ねていく必要がある

  • エンジニアについて

    • 生成AIを通すとエンジニア領域でやっていたことがエンジニア以外もできるようになる

      • これはある意味ギャップ低減として働く

    • データ分析等の専門的タスクがコモン化してきているため頑張らなれば

    • アプリケーションエンジニアもLLMを作る、改善する時代が来ているかも

      • 機械学習の本と論文を読もう

  • どんな未来を作りたいか

    • 2040年には労働人口は20%減少するが、LLMにはその20%を埋める以上のポテンシャルがある

      • そういった社会課題を解決するための生成AIを国内からインフラで作っていきたい

    • LLMはうまく使えば自分の優秀なパートナーになる

      • 技術で安心安全を担保し、共生できる良きパートナーを作りたい

      • そういうものを子供に残したい

【感想】
心に響く熱いパネルセッションでした。全体を通して楽しく聞いていたのですが、どんな未来を作りたいかについての話がとても響きました。
とくに最近は日々のタスクに追われ、その先の未来を見据えることができていなかったなと反省しています。どういう世界を子供たちに残していきたいのか。それが全てですね。

聴講したセッション全体を通しての感想

今回の2024 SummerはAI関連の話題が多めで、自分に役立つセッションばかりで嬉しかったです。どのセッションでも生成AIといえば単純なチャットでのやり取りという段階から、蓄積されたデータの活用のようなより踏み込んだ利用方法へとシフトしており、AI活用ステージの変化を感じました。
所属しているリバネスナレッジの業務でも、現在データの蓄積と活用の改善のための仕組み作りを進めており、背中を押された気持ちになりました。頑張るぞ。

リバネスナレッジ(https://k.lne.st)では、Slackから生成AIを簡単に使うことができるアプリ『Party on Slack』を公開中です。
もしご興味があればぜひ下のリンクをチェックしてみてしてください。

おまけ

Postmanブースにていただきました。普段使っているサービスのグッズをいただくととてもうれしい。


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