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実力とファンの存在がルールを変える:常識を覆すAdoさんの歌声

Adoさん大人気です。私も彼女の歌がとても好きです。


アーティストが顔出しせず活動できる時代

今年の年末の歌番組でも彼女の歌が数多く流れることでしょう。昨年に引き続き、紅白への出場も決まっています(昨年はウタ枠でしたが)。これら全てに彼女は「歌い手」として顔出しせず出演することになるでしょう。

顔を出さずに活動するアーティストでテレビ出演するようになったのは、Adoさんが初めてというわけではありません。ですが、幅広く知られる存在として、顔を出さないアーティストの筆頭がAdoさんであることに間違いはないでしょう。

一方で、アーティストたるものテレビに出演する時は顔を出すもの、という認識は、多くの人が暗黙のルールと考えているのではないでしょうか。そのためにAdoさんの出演に否定的な方々も一定数いるように思います。

しかし、彼女はその高い実力と多くのファンの支えによって、そのルールを変えてしまったと言えるでしょう。実力だけでなく、ファンがいるからこそ、その存在を業界が無視できなくなった、ということです。

業界のルールを書き換える存在

これは、スポーツにおいて時々起こる現象とも類似しています。わかりやすい例が大谷翔平選手の二刀流でしょう。メジャーリーグ、および日本のプロ野球でも導入された「先発投手が指名打者(DH)も兼ねることができる」という、通称「大谷ルール」。大谷選手の実績とファンの存在が後押しとなって、彼がより活躍できるルールが追加されたと言っても過言ではありません。

スポーツの世界でもこのように、突出した才能が業界のルールを変えてしまうことが度々起こっています。正式なルール、暗黙のルールという違いはあれど、同じエンタメとして似た現象と言えるのではないでしょうか。高い実力と、それに裏付けられた多くのファンの存在があるからこそ、Adoさんは業界のルールを書き換えるほどの影響力を持っている、と言えそうです。

ビジネスでもファンの存在がルールをかえる

この現象を、個人から企業へ視野を広げてみた場合も、同様の事例があります。ピンと来る方もいるのではないでしょうか。

AppleやTeslaなどがわかりやすい存在でしょう。

Appleは、IT企業というよりアパレルやスポーツカーのような人気を誇り、数多くのファンを持つ企業です。その人気を支えているのが、iPhoneを代表とする魅力的な製品群。iPhoneの登場はモバイル端末市場のルールを大幅に書き換えた出来事であり、日本のメーカーは撤退を余儀なくされました。

Teslaの場合、誰もがまだ未来の話だと思っていた電気自動車(EV)時代を、あっという間に実現してしまいました。エネルギー革命を推し進める力強いビジョンのもとに、実力のある技術者が集まり、多くのファンも獲得しました。その結果、自動車産業のルールはこれから大幅に書き換えられることとなり、特に日本が誇る自動車メーカーはこれから厳しい戦いを強いられる、と多くの人が見ています。

ファンを作ることが重要という考え方は、既に多くの業界に浸透しています。そして日本の、特に大きな企業は、高い技術力を持っていたとしてもファンを作るという分野が苦手、と言われています。実力だけでは差がつかなくなってきた世界で、日本の企業が苦戦を強いられている背景には、こういった側面もあるようです。

会社員がビジネスを考える意味

私を含め、日本人の多くはビジネス立案などには無関係な生活を送っていることでしょう。そんな人間がこのように考えることに意味があるのでしょうか?

私は、普段の仕事に役に立つかは別として、仕事先を選ぶときにこのような考え方がとても大事だと思っています。働いている企業が強いビジネスを構築していることは、安心して働ける一つの精神的な支柱になります。そしてその見極めるには、やはりこういった最近のビジネスの知識や本人の思考の厚みが大事になってくるのではないかと思います。

結論:Adoさんの歌は異次元

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