【期間限定半額セール・あと10日】稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則 (NHK出版新書)を改めて解説。
発売してもう6年が経過するというのだけでも自分でもびっくりしますがw 稼ぐまちが地方を変える、がただいまkindleの期間限定半額セールの対象となっております。未読の方はぜひお読みください!
ということで、改めて稼ぐまちが地方を変えるの解説です。
○ 私の高校時代からの四苦八苦のまとめ
本書の冒頭は私の高校時代からの四苦八苦している状況をまとめています。
序章が学生社長、ハゲるですからね。笑
なかなかうまくいかない、会社ってそもそもどう作るの、作った後の決算ってなによ、商店街の人が代金払ってくれない、などなど色々と模索しながら活動から事業へと自分なりのやり方を変えることになった経緯をリアルにまとめています。
最近は地域で会社をつくって挑戦することは本当に増えましたね。まちづくりを事業的に考えるというのも、それほど違和感を持たれなくなりました。継続するためには事業性は必要、継続しなければ本当の地域の変化は作りにくいのも皆に共有できているように思います。
その中で最初からうまくなんていかないよ、ということを私としては実体験として伝えたいわけです。本当に失敗する。勿論天才的にできる人や運がいい人は成功しちゃうのかもしれないけど、普通の才能と運であれば、普通に失敗する。で、そこからようやく学んで次の挑戦でようやく形になるようになっていく。最初の仲間だけではものにならなければ、新たな仲間も探さなくてはならなくて、そこで出会いがあって成果につながっていく。そういう紆余曲折そのものが地域での事業のリアルであり、あり方。地域のあり方は非常に流動的で、かつ見えないものが多い。試さないと見えないわけです。
だからなんか成功するからやろうとかではなく、まずはやってから考えようよ、と思うわけです。
あとは早すぎることは何一つとしてないということです。自分は高校2年の時に会社の設立準備を始めることになって、高校3年の夏に会社設立して動き出しました。失敗続きだったけど、そこからようやく3年くらいで先行きみえて、4年目くらいで稼ぎ方がわかってきたところでした。そういう意味では早く始めたけど、試行錯誤には時間がかかった方な気がします。だけど、早くはじめたからこそ様々なご縁をもらえたし、その後に会社をやめた時にも人の振る舞い方の違いで、社会とは本人を見てくれる人と、肩書などだけを見る人がいることも痛感。それらも含めて早いうちにそういう経験をしておけば、そういうものだとありのままに考えられる、というのを知ったところでもあります。
お金がない中で事業を変化させることになった一つは、自分たち仲間での調査研究事業からの知見でした。会社のお金もまともにないし、下手に使えば共同出資会社だから株主からのご意見もあるので、まずはプランを作り、それを営業してまわることに。知り合いの伝手などであれこれ提案をしたら、心ある大人たちがいて調査研究費を東京財団の研究部門の方や経産省の当時の課長さんなどが興味持ってくれてファンディングをしてくださったのであります。それで海外などの調査もする中で、道路などの公共資産上での収益化企画などを色々と考え、商店街事業として起こすなどヒントが色々と出てきて、稼ぐ糸口が出てきたのです。
たまたま会社をやめてどうしようかな進路と思っている最中、ちょうど大学院入試があるということで、あーそういえば海外のまちづくり会社とか経営学専攻とかしている人が多かったな、と思い出して受験したところご縁あって経営学専攻で一橋に入ることになるわけです。ま、大学までは親が出してくれたけど、大学院行こうは知らんと自費だったから国立安いからというのもありました。あとは早稲田はもう7年いったから飽きた。笑
けどそこでは研究費を出してくれてくださる財団もあったので地域経営の研究を進めつつ、大学院での経営学専攻の2年のスクーリングは非常にエキサイティングでもありました。各分野における授業はほぼレポート課題が出るので毎日レポート課題と格闘。分厚い本とかの各章を2枚程度にまとめるとかサマライズするというレポート訓練は非常に力になりました。
その中であれこれやりたいことが出てきて熊本城東マネジメントなどの動きにつながっていきます。万事塞翁が馬とは言いますが、本当にそういうもので一時期の失敗も、その後の成果に繋がる。短期的に物事は見てはいけないと常々思います。短期的な成功はその後は失敗することも普通にあるわけです。あまりそういうことにこだわる必要もないし、そういうので成功している、失敗しているなんてことであれこれ態度を変えるような人とも付き合ってはいけません。その人は、貴方をみているのではなく、その成功しているという事実を購入したいだけで、貴方が少しの失敗をしただけで去っていくでしょう。それは本当のパートナーではないし、中長期を見た地域変革の同志でもありません。
○ 10の鉄則解説
で、この本の後半は10の鉄則という私なりに今もこだわるポイントをまとめ解説しています。これはぜひとも皆さんにもこだわって欲しいところばかりです。
以下の鉄則はぜひとも踏まえて欲しいと思うところです。
鉄則① 小さく始めよ
鉄則② 補助金を当てにするな
鉄則③ 「一蓮托生」のパートナーを見つけよう
鉄則④ 「全員の合意」は必要ない
鉄則⑤ 「先回り営業」で確実に回収
鉄則⑥ 「利益率」にとことんこだわれ
鉄則⑦ 「稼ぎ」を流出させるな
鉄則⑧ 「撤退ライン」は最初に決めておけ
鉄則⑨ 最初から専従者を雇うな
鉄則⑩ 「お金」のルールは厳格に
いずれも書いている私ですら毎回のプロジェクトで10を徹底するのは本当に大変です。時折手薄になったポイントがあると、絶対にそこから問題が発生します。言うは易く行うは難し。だからこそ、常に頭にいれて徹底する必要があります。
本書の最後は公民連携の話になっています。当時はちょうどオガールの開発が始まった時期ということもありまして、それらなど今後の地域の行く末を語っています。オガールがその後に地元の方々の官民の努力により開発が着実に進み、公民連携というものが地域に与えるインパクトは明確になりました。施設経営も順調に進み、税収も上がり、当時の期待した以上の成果が見え、視察見学が多く訪れる地域になりました。
とはいえ、今度は全国的には公民連携という言葉が一般化するとその方法論そのものが目的化してしまう問題が今は発生しているかと思います。
半額セールの今、ぜひ未読の方はどうぞ。紙本は買ったんたけどkindle本はまだ持っていなかったという方もどうぞ。
そして今は来月発売の第2の新書である「まちづくり幻想」が予約受付中!
ここから先は
サポートいただければ、さらに地域での取り組みを加速させ、各地の情報をアップできるようになります! よろしくお願いいたします。