始まった東アジアの総人口オーナス時代の到来
日本は少子高齢化、人口減少などがいち早く進展とした「課題先進国」なんていい方を長らくされてきました。実際にシュリンキングシティ(縮小都市問題)とかについての研究はヨーロッパとかではやはり産業革命後の発展と衰退を経験している都市群がたくさんあるので、結構熱心になされていてLSEの調査チームが北九州市でやっていたリノベーションプロジェクトなどをみに視察にきてくれたりしたこともあります。
これまでは日本は少子高齢化、人口減少だけど、周辺国である中国、台湾、韓国とかはむしろ人口ボーナスを続けていたところでもありました。
しかし、ここにきて、3年ほど前から台湾では木下の本も翻訳が始まり、今年になった中国本土、韓国においても一気に本が翻訳されることになってきました。各国共に、少子高齢化、人口減少、そして地方衰退という問題がかなり注目されるフェーズへと変わってきたことを物語っているように思います。
つまりは人口オーナスの時代にいよいよ入ってきたということです。
今回改めてレポートを調べてみると2005年前後でアジアの高齢化に関連する研究レポートが結構でていまして、つまりはこの頃から既に東アジアの少子高齢化というテーマが明瞭になってきていたわけです。が、その対応策というのは実際に人口頭打ち、人口ボーナスが終わるという段階になって各国がいよいよ問題を直視せざるをえなくなっているということかと思います。同時にその少子化のスピードが日本以上に急速に進んでいる現実があったりします。
これは日本や日本の地方にとっても関係しないことではなく、日本企業なども東アジアには広く展開をしてきています。同時に貿易国としても多数存在すると共に、地政学的な優位性を持てる利点もあったわけですが、これが変わるというのは大変重要な意味を持ちます。製造業、物流、観光などを含めて地域活性化政策の中で東アジアとの接点を深い地域産業があるところは少なくないので、ちゃんとアタマに入れておく必要があります。
○ 人口頭打ち、東アジアの人口推移
アジアと一言でいっても、かなり広範囲を意味します。中央アジア、東南アジアを含めて以下のように地図で国連指定のアジア区域をみるとでかすぎて笑いますね。
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