どんどんと伸びることを許される子と、放置される子がいるんじゃないか
プロ野球シーズンも終わったはずなのに、連日、朝からテレビのワイドショーでは大谷翔平の話題ばかりやっている。
何かにつけて、大谷翔平を出しておけば、視聴率が上がるらしい。っていっても、今の若い子たちはテレビは全然みないんだろうけど。
うちの子どもも、スマホを持っていなかった中学生まではテレビも見ることもあったけれども、スマホを持たせた高校生からはほとんど見なくなった。
食事の時にかけっぱなしにしているテレビのニュースを一緒に眺める程度で、一人暮らしを始めるときにはパソコンとスマホで十分だとテレビも買わなかった。
まあ、そんなことはどうでもいいや。
大谷翔平と同い年の1994年生まれには、他にもフィギュアスケートの羽生結弦、水泳の瀬戸大也、バドミントンの桃田賢斗や奥原希望、スピードスケートの高木美帆など、日本を代表する錚々たるアスリートがいるという。
その前後の世代にも同じ競技をしている選手はいるだろうけれども、これだけ日本を背負うアスリートがいる年代も珍しいかもしれない。
1994年生まれというのは、2002年から2010年までのゆとり教育真っ只中に学校に通った世代だという。
それまでは土曜日も隔週で授業があったのが、土日が完全に休みになって、教科書の内容も薄くなり、詰め込み教育から自ら考える教育へと移行した世代だ。
完全に週休2日になったことで、習い事に力を入れられるようになり、驚くほど能力を伸ばす子どもたちが、今になって才能を開花させている。
しかし、その一方で、習い事をさせてもらえなかった子どもや、休みはダラダラとしていたいという子どももいたことだろう。
そういう子どもたちは、週休2日で完全に放置されていたはずだ。ちょうど、私の子どもも完全週休2日になってから小学校に上がった。息子はスポーツ少年団に入って、土日は午前中その練習で使うことができた。
家族で遊びに行きたいときには、結構気軽に休める雰囲気でそんなに束縛はひどくなかったから、年に何回かは休んで遊びにいったりもしていた。でも、土日はずっとスポーツに勤しんでいて、基礎体力を付けるのに役立っていたのではないかと思う。
でも、人数がどうしても足りなくて大会に出られない時期があった。そういう時に、イベントを開催したりしてあの手この手で勧誘しようとしたのだけれども、なかなか人を集めることができない。
子どもはやりたそうにしているのだけれども、親が忙しいからと言って、目を輝かせて一緒に楽しんでいる子どもの手を引いて帰ってしまう姿を見て、なんだか悲しくなった。
チームに人数が足りないこともそうだけど、その子は土日の休みの日、一体何をして過ごしているんだろうかと。
うちの子は競技を中学生で続けなかったから、スポーツ少年団での体験はその時で終わってしまったけれども、厳しい練習を子供時代に数年間続けた経験は、その後の基礎体力につながっていると思う。
土日の休みにスポーツに励んで基礎体力や敏捷性を養ったり、塾で勉強したり、といった子どもたちは、体力や脳力を伸ばして成長することができる。
でも、週に2日も完全休みで、ゲームやテレビで終わってしまうような子は、ただただ放置されていただけだ。
どんどん広がる成長機会の格差は致し方がない部分もあるのだろうけれども、そうやってサポート環境の影響が本人の生まれ持った能力を超えた職業的格差を生み出してしまう教育制度って、どうなのかな?この国の未来は明るいのかな?とちょっと考えてしまうし、どうしようもない経済格差の広がりの原因になっているとしたら、何かが間違っているんじゃない?って思ってしまう。
土日完全放置じゃなくて、スポーツや塾に行けない子どもたちは、土曜日に別に学校や公民館に集めて、いろいろと体験させるような機会を提供して方がいいんじゃないかな?ってちょっと、最近の若者の貧困問題を見ていると、子どもたちの育て方として考えてみる。
(キャッチ画像はChatGPTで生成作成しました)