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冬になったのに庭の草むしり
「庭には手を付けるな」
おばあちゃんにはそう言われていたけれども、おばあちゃんが半年間、施設に入ってしまい、帰還しても身体が以前のように動かなくなってしまった今では、私が庭の仕事をするしかない。
今年は早くから暑くなったこともあり、庭の草や庭木の枝が伸びる勢いがものすごかったので、7月の半ばくらいまではかなり頑張って庭の草や枝をむしり取っていた。
庭木の枝は剪定なんてものじゃない。木の種類によって剪定に適切な時期や、切っていい長さなんかがあるらしいけれども、今まで庭のことなんてやってこなかった私には全くわからない。
とにかく、道路にはみ出して通行人に迷惑になりそうなものは片っ端から切っていく、ボーボーに伸びてどうしようもなくなってしまった枝も切っていく。
庭の草もよくわからないから片っ端から抜いていく。中にはおばあちゃんが植えた草花もあるはずだけど、植物の知識に疎い私にはどれが雑草で、どれが自分で植えた草花か、そんな区別はつかない。確かに知っている花は抜かないけれども、Googleレンズで検索しても正体不明なものは片っ端から抜いていく。
そんなこんなで、7月の半ばくらいまでに庭はかなりきれいになった。そこからもちょくちょく手入れを続けていけば、そんなに手をかけなくてもきれいを保てるはずだったのだが………
なんだかそのあとは、今年の猛暑とおばあちゃんの帰還に備えた家の中の整理整頓に追われてしまい、庭のことには全く手をつけなくなってしまった。
そして、気がついたら7月半ばから12月に入るまで雑草も抜いていない、伸びてきた枝も切っていない。
結果的に、年末を迎えようとしているのに、我が家の庭はとんでもないことになっていた。せっかく頑張ってある程度きれいにしたのに、その前の状態にほぼ戻っている。
それじゃいけないと思って、重すぎる腰をようやく上げて、庭の手入れを始めた。数ヶ月のうちに伸び放題伸びた草を抜いて、伸びた枝を切る。以前切った枝はさすがに選定が必要なほどは伸びていないけど、7月までに手を点けられなかった部分がまだあった。
とにかく家の維持っていうのは手間がかかる。これなら、小さいアパートにでも部屋を借りたほうが楽なような気もするけれども、それはそれで部屋の数が少なく、収納もほとんどないので不便を感じるだろう。
サボった付けはとにかくあとから払わなければいけないことを実感しながら、毎日少しずつの手入れを続けている今日このごろ。