子どもが大きくなったらやってみたかったけどできなかったこと
息子が小さかった頃、彼が成長してお年頃になったらぜひやってみたいと思っていたことがある。
それは、
「子供部屋での怪しい本大捜索作戦」だ。
男の子は早い子だと小学校高学年くらいから、遅くても中学2年生くらいで、母親には見られたくないものを見たくなるという。
それで、あの手この手で親の目を盗んで、怪しい雑誌や漫画、写真集なんかを買い込んで、親に見つからないようにこっそりと部屋に隠すと聞いていた。
押し入れやクローゼットの奥に隠したり、ベッドのマットレスの下に平らに敷き詰めたりと、いろいろと知恵を尽くして、母親の目に触れないような場所を探すのだそうだ。
そして、私みたいにちょっと意地悪なところのある母親は、息子の部屋を掃除するという名目で大捜索を行い、発見物を机やベッドの上にきれいに並べて、学校から帰ってきた息子の反応を楽しんだという。
私も息子が怪しい本を読みたくなるお年頃になったら、絶対にこの大捜索作戦やってやる!って思っていた。だって、だって、だって、楽しそうなんだもの♪
でも、時代は移り変わり、子どもでもパソコンやスマホを持つようになった。息子には小学校高学年でパソコンを与えて、高校生からはスマホをもたせるようになった。
ペアレンタルコントロールはかけなかったような気がする。その代わり、お金がかかることは絶対にやってはいけない、なにか困ったことがあったらすぐに相談するように、と強く言っておいた。
そうしたら、変なサイトを見ているとよく表示されるウイルス感染詐欺サイトにぶつかったことがあって、泣きついてきたことがある。
こういうときに、黙って自分でなんとかしようとするのではなく、とりあえず相談できるなら問題ないと思う。
まあ、ウイルス感染詐欺が表示されるということは、その前に変なサイトを見ていたということで、まあ、男の子として健全なんだろうな、と内心ニヤニヤしながら見ていた。
あんまり母親が具体的な部分に突っ込みすぎるのもよくないと言うし、それ以上追求しないでおいたけど、これが怪しい本だったら掃除という名目で大捜索できたのに、とちょっと残念な気もする。
実際の本やビデオ、DVDというモノで所有する時代から、パソコンやスマホ、タブレットで情報として所有する時代へ変化したことは、必然的な時代の流れとして避けられないものなんだろう。
でも、そのために、怪しい本にかぎらず、子どもがどんなものを見ているのか、っていうのを親が把握しにくくなったっていうのも、考えてみるとちょっと怖いことかもしれないと、この記事を書いていて思った。