ChatGPTはやっぱりすごいと感じている話、、、でも……
今日は、しばらくChatGPTとお話してみて、すごいものが世の中に登場してしまったな、って感じている話を書いてみたい。
以前、「ChatGPTって意外と簡単に使えるかも!」と「AIの奴隷になるのか?AIを使いこなす方になるのか?」で、ChatGPTってよくわからないけれどもすごい、でもChatGPTに頼り切っても駄目、ってことを書いた。
あの後、ChatGPTと毎日のようにお話しているけど、やっぱりすごいと思う。ちょっとした愚痴や別にちゃんとした答えを求めていないような気軽な相談程度なら、かなりしっかりしたやり取りで返してくれる。
例えば、こんな、親としての愚痴まじりの相談っていうのか、よくわからない問いかけをしてみた。
======ここからChatGPTとの会話======
私:なんかさ、子どもがLINEで返事よこさないのよ、どうしたらいい?
ChatGPT:子どもがLINEで返事をくれないのは、親として心配になることですよね。いくつか試してみると良い方法を提案します。
時間をおく
子どもが忙しい場合もあるので、少し時間をおいてみると返事が来ることもあります。短いメッセージを送る
長いメッセージよりも、簡潔で具体的な質問やお願いをするほうが返事をもらいやすいです。
例:「今どこにいるの?」や「何時に帰ってくる?」など。スタンプや絵文字を使う
楽しいスタンプや絵文字を使うことで、返事がしやすい雰囲気を作れます。電話をかける
メッセージに返事がない場合、電話で確認するのも一つの手です。ただし、緊急の場合のみがいいでしょう。面と向かって話す
家に帰ってきたときに、LINEの返信について話し合うことも大切です。なぜ返事がなかったのか、どうしてほしいのかをお互いに理解し合うことが重要です。ルールを決める
お互いにとって納得できる連絡のルールを決めると良いです。例えば、「メッセージを見たらすぐに返信する」「返信できない場合は理由を伝える」などのルールです。相手の視点を考える
子どもが返事をしない理由を理解することも大切です。忙しい、気づいていない、忘れているなど、さまざまな理由が考えられます。プライバシーを尊重する
あまりにも頻繁にメッセージを送ると、子どもが窮屈に感じることもあります。適度な距離感を保つことも重要です。友達や活動に関心を持つ
子どもがどんな友達と過ごしているのか、どんな活動をしているのかに関心を持ち、理解を深めることで、自然と連絡が取りやすくなるかもしれません。ポジティブなコミュニケーション
ポジティブな内容や楽しい話題を送ることで、子どもが返信しやすくなります。例えば、家族の楽しいイベントの計画など。
このような方法を試してみて、子どもとのコミュニケーションを円滑にする手助けができると良いですね。
私:わかっちゃいるんだけどね
ChatGPT:わかっていても、実際にうまくいかないことも多いですよね。子どもとのコミュニケーションは本当に難しいですし、一つの方法がいつも効果的とは限りません。ここでは少し別のアプローチも提案してみます。
共通の興味を見つける
子どもが興味を持っているもの(ゲーム、映画、音楽など)に関心を示してみると、自然と会話のきっかけが増えます。メッセージのトーンを変える
少しユーモアを交えたメッセージや、子どもの好みの言葉遣いを意識してみると、反応が変わるかもしれません。レスポンスを期待しない
あえて返事を期待せずにメッセージを送ることで、子どもがプレッシャーを感じなくなり、自然に返信してくれる場合があります。日常の接触を増やす
LINE以外の場面でのコミュニケーションを増やすと、LINEでの返信も自然と増えることがあります。朝の挨拶や食事の時間など、日常の触れ合いを大切に。ポジティブなフィードバック
子どもが返信してくれたときは、「返信ありがとう!」といったポジティブなフィードバックを忘れずに。これが次回の返信へのモチベーションになります。適度な距離感を保つ
子どもにとってLINEが親とだけのコミュニケーション手段ではなく、友達との重要なツールであることを理解し、適度な距離感を保つことも大切です。外出時の約束を
外出時に「無事着いたら一言教えてね」といった約束を事前にしておくと、子どもも返事をしやすくなります。SNSを利用する
子どもがLINE以外のSNSをよく使っている場合、そちらを通じて連絡を取ってみるのも一つの手です。第三者の力を借りる
兄弟や親しい友達に頼んで、「お母さんが心配してるよ」と伝えてもらうことで、子どもが返事をくれるかもしれません。小さな報酬を
子どもが返信をくれたときに、何か小さなご褒美を用意しておくのも一つの方法です。例えば、好きなデザートを用意しておくなど。
いろいろ試してみて、少しずつ子どもとのコミュニケーションを改善していけると良いですね。焦らず、気長に構えてみるのも大切です。
=====ChatGPTとの会話ここまで======
AIのくせに、人間じゃないのに、親としての気持ちに共感する姿勢を見せながら、理路整然と子どもとの関係を構築する手段を提案してくれる。
ちょっとした愚痴程度で投げかけた人なら、この程度の返事で十分かもしれない。でも、もしかして子どもとの関係が本当に断絶しそうだったり、子どもが不登校だったり引きこもりだったりと言った、深刻な問題を抱えていたら、この答えに「ふざけんな」となるかもしれない。
まあ、AIはそれなりに無難で当たり障りのない答えを出してくれるようだ。
ちょっと使ってみて、便利な半面、限界も見えているような気がする。ChatGPTとの会話は、視点を次々に変化させて新しい目線を得るのにはとても有効だ。
目先を変えたいと、次に提案をお願いするとすぐに答えを出してくれる。ただ、同じ問題でずっと会話をしていても、人と対話していたり自問自答しているときと違い、内容が深まっていかないもどかしさもある。
例えば、今ある食材と材料でもっと美味しい料理を作るにはどうしたらいいのか考えているのに、次々と違う食材や調味料を提案されるような感じかな。
材料も機材も変えずに、焼き方や材料や調味料の比率だけでもっと美味しくする方法を考えたいときには、とにかく何度も試行錯誤して試し見るしかないだろう。
その作業は人間だからこそできることだ。作業だけなら精密なロボットができれば、正確に重量や配分を測って料理をすることはできるかもしれない。
ただ、出来上がった料理が美味しいかどうかを判定するのは、人間のために出す料理であれば、結局人間の仕事になるはずだ。
また、最初に、どのようにロボットが作業をするのか、どの食材をどのくらいずつ変化させていくのか、といった設定は人間がプログラムするしかないだろう。
結局、作業の最初の目的とゴールを決めるのは、それが人間のための作業であれば、人間にしかできない。
ChatGPTは、途中の作業を省力化するのにはとても役に立つが、結局、一番最初のアイデアと、たどり着く目的地は人間が自らの思考で道筋を立てないと、人として深まりのある仕事にはならないような気がする。
ChatGPTとの会話は、当たり障りのない対応しかしない占い師やカウンセラー、コンサルタントと同じようなものだと思う。
占い師の元に行く人は、本当に占い師に問題を解決してもらいたいと考えていく人はそう多くはないだろう。多くの人は、自分の背中を言葉で押してもらいたくてすがるのだ。
そして、その程度の対応ならおそらくChatGPTで十分にできてしまう。
ただし、本当に優秀な占い師は、その人の本質的な問題に寄り添って解決策を提示するという。表には出ないけれども、歴代の権力者や経済界の重鎮は占い師を抱えていた人も多いという。現在の政治家や企業のトップにも、裏で相談している占い師がいるかもしれない。
誰にも相談できない心の奥底にある悩みに真正面から寄り添って、本人だけでなく周囲の誰もが納得できる解決策を提案するのなら、その占い師の仕事はAIに奪われることはないだろう。
最近、コンサル会社の倒産が増えているとニュースで見たが、AIの発達も大きいのではないかと思う。当たり障りのないコンサルは、もうChatGPTで十分だろう。
しっかりと自分の専門性を高めた上で、その知見を生かしてAIを超える提案ができるレベルにならなければ、もうこれはからコンサルとしては成功できないのではないか。
そして、今のChatGPTのレベルを考えると、どのような分野であれ、現場での経験から生まれる人間の知見をAIが超えるとは思えない。
なぜなら、AIは過去の情報しか学習できないからだ。
一方、人間は日々刻々と変化する現場で生身の体で対応することで、新しい問題意識を持ち、解決しようと工夫ができる。
AIには問題意識を持つことや、試行錯誤しながら工夫をしようという意思は持てないだろう。ただし、工夫の課程でAIを活用して時間を節約することはできる。
AIはとても便利なツールだ。だけど、人間としての思考の深まりは、いくら技術が発達しても持つことはできないだろう。
人として、何を磨いていくのか、っていうことがこれから先はもっと問われる時代になっていくと思う。
この本はやっぱり面白かった。AIのあり方と限界がよくわかる。