「雪国」川端康成著
敬愛する舐達麻のBadsaikush氏が、ルイ・ヴィトンのポーチから「雪国」を取り出す動画は本当に粋だなと感じてしまった…あの映像、読書週間のキャンペーンに使ったらすげー文庫本の売れ行きに貢献しそうな気がするけど…諸事情で厳しいっすかね(笑)
ということで、雪国を実は結構前に借りてきて読んだのだけれど…この作品、難しかったなぁ…(汗)いや、何が難しいってまず、川端康成が文学的表現を通じて伝えてくる情景を、頭の中で映像として構築するのが難しかった…。「舞姫」では東京が舞台で、戦後の日本の映像や写真をある程度歴史資料等で記憶していたので、「ああ、ここはこういう情景だろう」とか割と浮かんできて、それが「こういう表現で伝えてくるのか、美的センスヤバい…」とかって具合に共有できるのだけれど、
雪国はまず、舞台になっているという「湯沢温泉」に足を運んだことがない…のもそうだけど、冬の温泉街という情景や背景をなんとなーく、非常に淡く曖昧に覚えていて、読んでいるうちに表現と照らし合わせて何かこう映像を作り上げる…ような作業になっていくのかな?って感じで、まぁ…読むのに大変だった(笑)最も、時代背景でいうなら現代で読むと「歴史書」位に時が経過してしまっているので、確かに現代的な視点で読もうとすると挫折しちゃうなとは思った…故に、こういう時にやっぱり「歴史的知識」は必須だなと痛感してしまったよね…。
それに、後から知ったけど…この作品、当初は短編として連載されていたものを「まとめた」感じなんだね…もしかしたら、舞姫に比べて「読みにくい」と感じたのは、元々1つの作品として提供する予定がなかったが故のことなのかもしれない…のかな?分からないけど、この作品は結構難しかったなぁ…でも、川端はやっぱり気になるので引き続き読んでいこうと思う。表現力でも非常に勉強になるし…まぁ、自分には持て余してしまうほどではあるけれども(笑)
しかし、エンディングは非常に印象的というか、切なかったなぁ…。あと、主人公の島村の設定は、今のニート系ブロガー(自分も含む)の先駆けじゃねーかってちょっと思ってしまったのは内緒…(笑)
今回の画像は「越後湯沢」のものを、noteのフォトギャラリーより使用させて頂きました。新潟はおととしの夏に遊びに行ったけど、温泉は行けてないんだよなぁ…行きたい。改めて思うけど、川端の作品は実際に土地に訪れて読んだ方が楽しめるんだろうなぁと思う…伊豆の踊子も含めて。「舞姫」が読めたのは、やっぱり東京をある程度知っているからだと思うし…。
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