HSP傾向ということはあってもHSPは存在しない?〜名著「HSPブームの功罪を問う」から考える、そしてマイノリティの優越性・優越感に気をつけよ!!
飯村周平先生の書籍
『HSPブームの功罪を問う』は
非常に名著だと思います。
岩波ブックレットなので薄いですし、
読みやすいので
ぜひみなさん読んでみてください。
飯村先生主宰?の
サイトも非常にためになります。
https://www.japansensitivityresearch.com/about-us
私自身も各所で
HSPとかエンパスとか言ってきたので。
自戒も込めてという
ことにはなるのですが。
飯村先生のお言葉を借りるなら、
HSPって
つまり
環境感受性、
あるいは感覚処理感受性が
強いっていうことなんですよね。
(この2つの用語は厳密には異なりますが、
ここでは詳細は省きます)。
ですので、
「繊細さん」と言われるように
もちろん悪い環境から敏感に影響を
受けやすいのですが、
良い環境からも影響を受けやすい。
つまり、
必ずしも「生きづらさ」とは
直結しないということです。
逆に言えば、
環境感受性が低い方は
確かに悪い環境からは
影響を受けにくくて
良いのかもしれないけれど、
良い環境からも影響を
受けにくいわけなので、
ある意味では
そちらも
「生きづらさ」に
つながる可能性も
あるわけです。
この
環境感受性、
基本正規分布になっているというのが
研究結果です。
環境感受性の強い人が3割、
中程度の方が4割、
弱い人が3割程度です。
そして、
HSPの方は
芸術的感性に優れている、
反応しやすいと多方面で
言われたりしますね。
ここって一種の特権というか
優越性のようになっていると
感じます。
確かに芸術家には
HSPとは言わなくても、
心を病んでいたと
思われる人は多い。
ゴッホしかり、
ムンクしかり、
夢野久作しかり、
太宰治しかり、
尾崎豊しかり、、、
芸術と病気の関係などを
扱う学問を病跡学というそうなのですが。
でも、
当然ながら
絶対的に相関関係があるとは
言えないですよね。
そこに
マイノリティとマジョリティが
ある意味逆転し、
マジョリティがマイノリティを
抑圧しているという
基本的な理解・常識ベースが壊れ、
マイノリティがある種の
特権階級に躍り出るという危うさを
感じます。
もちろん
障害者であれ、
LGBTQ+の方であれ、
外国人の方であれ、
基本的には厳しい状況の方が多い。
私自身何度も言ってきているように
そういう困っている方を救う、
手を差し伸べるのは当然のことです。
それは原則ではあるとしても、
HSP論議の中に孕む、
またそこを飛び越えて、
逆転現象的に
マイノリティの優越性・優越感が起こる
危険性というものも
多種多様な方の発言も含めて、
注視していくことは
大切だと感じています。
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