渡良瀬遊水池の歴史|No.379
会社が休みだったので渡良瀬遊水池に出掛けました。植物と鳥と池といった自然に親しもうと思っていました。ただ、思わぬ歴史に出くわしたので紹介します。
この渡良瀬湿地帯は元々、谷中村という村があったそうです。それが国の治水政策で池にされ、村は消滅してしまったのです。
足尾銅山鉱毒事件をご存知でしょうか。足尾銅山から流れ出た汚染水が川を、田を汚しました。元々この川はよく氾濫したので、汚染水は広い悪影響を及ぼしてしまっていました。
そこで国会議員の田中正造をリーダーとして近隣住民が一体となって足尾銅山操業停止を国に直訴したことで、国民の知るところとなり、今では教科書に登場するほど有名な事件となりました。
この事件に対して、国は原因を川の氾濫と設定し治水事業をと行うと決断しました。足尾銅山操業停止を命令するでもなく。
その治水事業は、現在の渡良瀬遊水池を作ること、つまり谷中村の土地を買い取り住民に退去してもらるわけです。なかなか厳しい現実です。
そんな悲しい過去を持つこの渡良瀬遊水池ですが、鳥のさえずり、虫の羽音、豊富な植物、きれいな大きな池、広々としたとても素敵な場所です。
また訪れたい。
7月1日㈭のなべしょー、読んでいただきありがとうございました。