女性の権利獲得と社会進出
日本で女性に参政権が認められたのは、太平洋戦争が終結してからだ。世界で最も早く女性の参政権が認められたのは1893年のニュージーランド…日本の女性の参政権が認められた状況が、現在、NHK連続小説で放映されている『虎に翼』で語られている。日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ、一人の女性の実話に基づくオリジナルストーリー。困難な時代に立ち向かい、道なき道を切り開いてきた法曹たちの情熱あふれる姿が描かれている。
今回はフランスの女性参政権獲得に至る過程を紹介したい。
<字数:2,792文字>
1 オランプ=ド=グージュ
① シングル・マザーの劇作家
オランプ=ド=グージュ(1748~93)は、本名をマリー=グースという。フランス南部で肉屋を営む夫婦の子として生まれる。16歳で結婚し長男を授かるが,18歳で夫と死別した。その後,貴族の名であるオランプ=ド=グージュと名乗るようになり,パリの社交界や,サロン(知識人が集まる場)で活躍する。文筆業も開始し,フランス革命勃発前に,奴隷制の廃止を訴える『ザモールとミモザ』という戯曲を著した。劇作家。まともな教育を受けず読み書きは困難であったが,口述筆記で著述活動をおこなった。女性解放運動の先駆者とされる。
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