【掌編小説】まーやとの約束
まーやとの約束
神宮 みかん
リストラされた私はとぼとぼと歩道を歩いていた。このままではいけない、と現実を受け止める為に顔をあげた。
次の瞬間、横切ろうとしている影と黒光りする高級車に気づいた。私は危険を感じて右側の歩道から左側の歩道に石を投げた。高級車はクラクションを鳴らして何もなかったかのように走り去っていった。
これが私とまーやの出会いである。
私はまーやの如何ともしがたい愛らしさを即座に好きになり、まーやを抱き抱えようとした。
でも、まーやは驚いたのであろうか。